ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

今日は〝七種粥〟を食べてコロナを追っ払いましょう!

2021年01月07日 | 俳句

 今日は7日。天気予報通り寒い!見れば最高気温は5度ですって…ホントにこれで?でも最低気温は-3度…これは納得です。一日中雪だるまのマークで、9日頃までこのような寒波が続くんですって。トホホッ

 今朝のラジオ体操。外を見るとまだ雪は降っていませんでしたがどんよりと薄暗くって…、〝こんなに空が真っ暗なのに体操あるの?〟と主人に聞くと、〝雨以外は雪でも大風でもあるさ!〟と。

 先ほどの暗さは雪雲だったらしく、家を出ようとするとホントに雪がちらちらと降り出しました。ではと、〝毛糸帽ダウンコート手袋マスクマフラー〝で出発です。他にもコートの下には〝セーター〟を〝重ね着〟して、〝着膨れ〟て…。どうです!これらは全部冬の季語ですよ。他にもまだたくさんありますが、途中で見かけた自転車通学生のしていた〝耳袋〟も。

 歳時記を見ていましたら珍季語発見!〝鬚袋〟…ひげぶくろと言って、あごひげを寒さから守るため、ひげを入れる布製の袋ですって。想像しただけで笑いそう…。また、今はもう靴下に取って代わりましたが〝足袋(たび)〟。そういえば小さい頃は赤い色の足袋を買って貰って履いていました。当然下駄でしたがね。足袋は季語、でも靴下は〝毛糸の…〟とか言わないと季語になりません。そういえば履き物に関する季語は殆どありませんね。ああ、夏に〝白靴〟と〝田下駄〟。〝ゴム草履〟や〝浜草履〟も夏だという意見がありましたが、確かに季語性はあると思います…でもどうでしょうか? 草履だけでは季語ではないので、他の季語と一緒に使った例句はたくさんありましたけどね。そうするとブーツなども寒いときに履きますから季語でもいいような気がしますが、今のところ防寒というよりファッション性が高いからか季語になっていません。

 考えて見れば、防寒対策のものは全てが季語になってもおかしくないと思います。時代が変わり生活様式も変わり、車社会となっては死んでいく季語がたくさん出てきても仕方がないことでしょう。でも、淋しいものです。しかし、それを覚えているのはもう私たち前後の年代まででしょうからね。クスン…

 ところで、今やコロナ時代の日常の必需品となった〝マスク〟。季語としてのマスクは冬季の乾燥した寒気から喉や鼻を守るためや感冒などの病原体の侵入を食い止めるもので、コロナ感染を防ぐためのマスクは季語にはならないのですよ。以下の2句は風邪のためのマスクなんです。

  眼はうごき眉はしづかにマスクの上 山口誓子

  美しき人美しくマスクとる     京極紀陽

 確かに去年のコロナ騒ぎでは、一年中外に出ればどこでもマスクでしたから、〝目は口ほどに物を言う〟ということわざ通りの生活をしていたかも。しかし、美しき人が美しくマスクを取ったあかつきには…〝○○歯〟だったり…ということはない?(笑) いやいや、やっぱり美しい口元でなくてはね。しかし、今のコロナ時代のマスクならあり得るかも…よ。アハハハ… 

 ところで、今日は7日ですから、〝七日〟や〝人日(じんじつ)〟といい、これも季語。また、〝七種(ななくさ)〟でもあります。これは五節句のうちの最初の正月七日に食べる粥のことで、〝万病を防ぎ、一年の邪気を払う〟とされた行事。更に、〝せり・なずな・ごぎょう・はこべら・仏の座・すずな(蕪)・すずしろ(大根)〟を〝七草〟といって、全てが新年の季語になります。※ただし、七種の草は粥に使う時だけで、普通は冬か春の季語ですからご承知を。

 今流行の〝アマビエ〟もコロナ菌の撲滅に蘇った妖怪ならば、古来日本に伝わる〝邪気払い〟の伝統的行事の一つ、〝七種粥〟も食べて!今まで日本人が厄災を取り除くために行ったあらゆる行事を、それが迷信であったとしても、それらを結集して新型コロナウイルスと戦いましょう。この七種粥のことを〝(なずな)〟とも言っています。

  なづな粥泪ぐましも昭和の世    沢木欣一

 沢木欣一(さわききんいち)は、1919年(大正8年)~2001年(平成13年)の富山県出身の俳人。旧姓高等学校時代から俳句を志し、東京帝国大学に入学した次の年に招集を受け、学徒出陣を余儀なくされたため、自分の5年間の俳句を遺書のつもりで、後に妻となる恋人の細見綾子に託し て出征されたのだという。

 昭和19年、既に戦局は末期となり、悲惨な戦場にあって、死と向き合う過酷な日々の中で心の支えは俳句であったらしい。「当時のうら若い青年にとって 俳句は心の平衡を保つ最上の武器であった」と、後に書いていおられるそうです。
 昭和20年8月、日本は無条件降伏し、やっとの思いで引き上げて来た故国は焼け野原。誰しもが生きる為に必死であっただろうという、そういう中での昭和21年5月、沢木欣一は 俳句雑誌「風」を創刊。
 そして昭和の終焉にあたって詠まれたのがこの句。欣一にとっては昭和を振り返ることは己の青春を振り返ることで もあったに相違ありません。〝なづな粥を食べていると、あの悲惨な戦争の昭和の世を生き延びたことを思わずにはいられず、ひとりでに涙が出てくることよ〟と、〈泪ぐましも〉の「も」(詠嘆を表す助詞)の一語に込められた思いは計り知れない気がします。

 日本があの敗戦のどん底から見事に立ち直って、驚異的な高度経済成長(昭和30年代〜昭和40年代の名目経済成長率が世界1位の15.4%だった。昭和30年度の8兆5000億円だったGNP(国民総生産)は昭和45年度には70兆円となり、15年間に8.5倍以上の規模となり世界第2位の経済大国となる)を遂げて昭和は終り、平成に引き継がれて今日に至っています。それが出来た日本ですよ。この〝コロナと戦った時代〟も、一日も早く〈泪ぐましも〉という過去の想い出にするために、私たちも一丸となって頑張りましょう。

 この七種粥に入れる菜を刻むのを、〝薺打つ〟や〝薺はやす〟といいますが、その時のはやし言葉は、「七草薺唐土(とうど)の鳥が日本の土地へ、渡らぬ先になずな七種はやしてほとと…」といった類が多く、害となる鳥を追い払って豊作を願う気持ちが七草にはこめられていたようです。その〝唐土の鳥〟はさしずめ中国武漢のコウモリが仲介したという新型コロナウイルスなんですよ。鳥インフルも然り!

 さあ、〝唐土の鳥〟をシャットアウトすべく、七草をはやして七種粥を作り、皆さん一緒に食べましょう!

 七草は、熊本県のくまモンマーク・JA阿蘇小国郷のものを買いました。いつも我が家は朝ではなく夜食べるんですよ。これを書いていた昼頃は日が差していたのですが、あっと言う間に雪が降りだし、2時過ぎにはこの写真のように…。この様子では、今夜から明朝にかけてが心配です。

 


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2 コメント

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なづな (ミルク)
2021-01-07 17:28:12
なづなとは、ぺんぺん草とのことですが、食べられるのかしら~。
私は食べた記憶が無いです。よめななら食べたことあります。
季語って不思議な言葉だなぁと、思っています。
季語辞典を買ってみましたよ。エッセーを書く時にも 
役立つかもしれないかなと思って。
たま~~に 地元新聞に投稿してます。

「大きめのマスクに隠す胸の内」
これは、俳句になりますか? やはり川柳ですよね(^^;
やっぱり季語は難しいなぁ・・・

雪降りましたね。まだまだ、降る様ですか。
そちらは、雪に慣れてないのでお気をつけてね。

うちの方は10センチほどでしたが、とにかく重い雪で、
1時間たっぷりかかりました。今夜も降りそうです><
強風でして、重量級の私でも 飛ばされそうでしたよ(^^;
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Unknown (ちわき)
2021-01-07 22:05:53
ミルクさん、こんばんは!
今PC開いたら、〝これまでの雪で大きな被害が出ている秋田県は、除雪などの費用を国と県が負担するため7市町村に災害救助法を適用した〟ですってよ!
大丈夫ですか?横手がもう自衛隊の助けを借りているというのは以前にも見ましたが、秋田県内のあちらことらと…7市町村に入っていないのですか?
先日は息子さんとお母さんが雪下ろしの作業中に埋もれて心肺停止状態とニュースで見ましたから…
ミルクさんところもご主人がいらっしゃらないので、無理をされているのではありませんか。とにかく気をつけてね。
薺はぺんぺん草のことです。戦争中は食べていたというのを聞きますよ。
ついに季語辞典を買いましたか!嬉しいですね。
〈大きめのマスクに隠す胸の内〉
ミルクさんの作ですか?
ウウン、これはどっちとも言えますね。ちょうど中間ぐらいかな。
例えば〈胸の内〉をもっと具体的にして〈恋心隠すつもりの大マスク〉とか、〈哀しみを眼に残したり大マスク〉とかすればこれは俳句として通用します。
要するに詩情があるかないか。川柳だったら風刺や機知に富んでいない
とよくないでしょうから。
どっちにウエイトがあるかということです。
こちらも風は強かったですよ。お互いに気をつけましょうね。
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