かっぱらぱ編集室 つれづれ

かっぱら編集長がつづる日常のあれこれ。

不登校のきみへ⑤ 動くためには、まずエネルギーをためよう

2019-05-13 16:38:00 | 不登校のきみへ

ざっと今まで書いたことを読み返してみました。

本当は、もっと丁寧に書いた方が良いところもいっぱいあるけど、

今日中にできるだけ先に進みたいので、次に進めるね。

 

今回は、「心のエネルギー」についてお話をします。

 

心のエネルギーっていうのは、

「気力」「体力」

「元気印」「うれしいこと」「楽しいこと」などなど、自分にとってのプラスの力です。

それがいっぱいあると、頑張れるし、物事をプラスに考えられるようになるんだ。

 

 

例えば、ここにコップがあるとします。

これは、心のエネルギーが入るコップです。

きみが今まで生きてきた中でバリバリ元気だった時をエネルギー100%、

コップいっぱいエネルギー量がなみなみだったとしたら、

今は何%くらいあるかな?

よくこの問いを、相談に来てくれた子どもたちにします。

すると、不登校の子どもたちは「30%」と答えてくれることが多いです。

(中には0%という子もいるよ。)

問題なのは、その子どもたちが、30%のエネルギーしかないのに、

「100%のエネルギーを持っている人と同じことをしなければ」と考えていること。

それは、無理なことだよね。

そう考えることで、ますますエネルギーが減っていってしまいます。

 

そもそもどうして30%になってしまったかというと、

勉強や友だち関係、部活や委員会活動などに一生懸命取り組むがゆえに

どんどんエネルギーを使ってしまった結果です。

 

前回も書いたように、学校は新しいことの連続の場。

「困れば人に相談する」「意地悪をされれば誰かに助けてもらう」ことができれば、

窮地を脱していけるんだけど、

人に頼ることを学んできていないきみは、何とか自分で頑張ろうとしてきたんだと思う。

 

「じゃ~人に頼れない自分が悪いんだ」と思ってしまうけど、

決してそうではないよ。

 

困ったことがあり(きっかけ)、頼ったときに(行動)、それを受け止めてもらえる(報酬)ことで

「困れば相談する」という行動が身についていくんだけど(オペラント学習だよ)、

 

優秀な子どもほど、周りも「ひとりでできるだろう」と思ってしまって、ほおって置かれるから

結局何でも自分でこなしていかなければならなくなってしまうんだ。

その結果、「困っても自分で何とかしなければ」と頑張ってしまい、

必要以上にエネルギーを消耗していってしまうんだ。

 

加えて、もう一つの理由があるよ。

学校が大変でも、家に帰れば安心できる環境がある、話を聞いてくれる人がいる

地域の中に温かく見てくれている人がいるなど、

自分にとっての安全地帯、安心できる場所があれば、

多少大変なことがあってもそこでエネルギーを補給しながら乗り越えて行くことができるけど、

家に帰れば親は忙しく働いていて疲れている、両親の仲が悪い、親と祖父母の仲が悪いなど、

家でも気を遣っているとしたら、エネルギーを回復するどころか、家にいてもどんどん減っていってしまうよね。

 

エネルギーが減ってしまうと当然、考え方(視野)も狭まってしまうので、

今までできたこともできなくなっていって、ますます心への負担が増していってしまいます。

 

「学校に行けない」と相談に来てくれた子どもには、

①家で休んで、まずエネルギーを回復すること

②また、30%のエネルギーでできることをやって自信や元気をとりもどすこと

などをアドバイスしているよ。

 

そう考えると、きみにとって、

今家で休むことは、「意味のあること」「大事な時間」だっていうことが分かるよね。(^^)

 

次は、家でできること、やってみること、試してみることを書いていくね。

午後6時になりました。頑張るぞー(^^)

コメント (2)
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不登校のきみへ④ 不安に強い人と弱い人は何が違うのか

2019-05-13 15:15:03 | 不登校のきみへ

朝から書き始めて、もう3時過ぎになりました。

今日中にどこまで書けるかな~。頑張ります。(^^)

 

不安に強いか弱いかというのは、

①もともとその人が持っている性格や気質

②不安に対しての周りの対応

によります。

 

①もともとその人が持っている性格や気質

 

学校でカウンセリングをしている時にお母さんに子どもの生育歴を聞くのですが、

「小さい頃から私(おかあさん)から離れたがらなかった」という子どもがいる反面、

「誰にでも気軽に話しかけていった」という子どももいます。

きみはどちらのタイプの子どもだったかな?

もし、前者なら生まれながらにして繊細な神経の持ち主だということになります。

 

②不安に対しての周りの対応

 

でも、もっと大事なのが、その時の周りの対応です。

人一倍敏感・繊細な性格だとしても、

不安を感じたときに、それを分かってくれて包み込んでくれる人がいれば

「不安になること」に不安になることがなくなります。

 

「不安」は不快な感情なので、それ自体(考えること)を避けようとしてしまいます。

 

でも、分かってくれる人がいると「不快な感情」と「安心できる感情」とで中和されて

不安になることでも乗り越えようと思えるようになっていきます。

そして、その経験を積むことで、不安に負けない強い心が育っていきます。

 

私の経験から、学校に行けなくなる子ども、特にスクールカウンセラーに会えない子どもの多くは、

①知的に高く、

②学校に行けなくなるまでは、家では親に迷惑をかけないように生活していたり、

③学校では先生の指示を守って一生懸命に頑張ってきた子どもたちです。

 

不安なことがあっても、それまでは自分の力で何とか乗り越えてきていましたが、

勉強や友だち関係が難しくなる、中学になれば部活や委員会活動などやることが増えてくる中で、

エネルギーを使い果たし、学校に行けなくなってしまったのです。

 

次回は、エネルギーについて書いていきます。

(なぜか、ですます調になってきている。なぜだ…むむむ…)

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不登校のきみへ③ どうして不安な気持ちが起きるのか

2019-05-13 13:31:33 | 不登校のきみへ

今回は、どうして「不安」な気持ちがおきるのかについて書くね。

「不安」は、「ストレス反応」の中の一つなんだ。

 

「ストレス反応」の説明を少しするね。

 

大昔、人間は、出会った「獲物(生き物)」を倒して、

それを食べて生きていた狩猟民族だったんだ。

 

小さな「獲物(生き物)」や、今まで倒したことのある「獲物(生き物)」なら怖くないけど、

今まで見たこともない大きな「獲物」と出会ったとき

「ストレス反応」が起きて自分に危険を知らせてくれたんだ。

例えば、

「あっ、今まで出会ったこともない大きな獲物(生き物)だ!自分に倒せるだろうか」と思うと

「怖い」という感情がわき起こり、

足がすくんだり、心臓がドキドキしたり、冷や汗がでるなど身体の症状が現れます。

そうなると、逃げることもできず、動けなくなってしまうこともあるよ。

(学校の前に来ると、こんな症状が現れないかな…。)

 

何とか逃げおおせても、

「またあの獲物(生き物)に出会うんじゃないか」と考えるだけで

不安な気持ちがわき起こり、獲物と出会ったときと同じような

恐怖心や身体症状が現れるんだ。

これは、不安になることで怖い獲物と出会うことを避けて、自分の身を守っているんだよ。

 

現代社会では、そんな大きな生き物がのっしのっしと歩いているわけではなけど、

それに変わるたくさんのストレスの元になるものが存在しているんだ。

今の方が、もっとやっかいかもしれない。

 

やったことがないことは、何だって不安だよね。

 

特に学校生活は、毎日新しいことの連続。

勉強だってやればやるほどどんどん難しくなるし、

友だち関係だって年齢が上がるにつれて難しくなっていく。

特に、成長発達の著しい小4の頃や思春期に入る頃には

みんなの心が不安定になるから

時には意地悪をされたり、仲間はずれにされたりすることも起きてくる。

 

それは、どのように対応したら良いのか分からない点において、

大きな獲物(生き物)を前にしているのと同じ状態になり、

自分の身を守るために不安や恐怖などの「ストレス反応」が起きてくるんだ。

 

「学校に行ったらまた仲間はずれにされるんじゃないか。どうしよう」

「あの子が無視してくる。どうしよう」

「勉強が分からない。どうしよう」

「成績が思うようにあがらない。どうしよう」

など考えるだけで「不安」になり、

 

「恐怖心」「心臓がドキドキする」「冷や汗が出る」などの身体症状が現れて、

それがさらに不安感を引き起こし「学校に行かない」という回避行動になっていくんだよ。

 

次回は、「不安に強い人と弱い人は何が違うのか」について書いていくね。(^^)

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不登校のきみへ② スクールカウンセラーに会えないメカニズム

2019-05-13 11:50:56 | 不登校のきみへ

このブログを書いて、登校のボタンをプチッと押すのに勇気がいりました。

でも、がんばって書き進めていくね。

 

ちょっと心理学の話をします。

人は、「行動」を起こすときに、

かならずその行動をおこすための「きっかけ」があります。

逆に言うと、「きっかけ」によっては、「行動をおこなさい」という選択をとる場合があります。

 

たとえば、「学校に行く」と考えたとき、「不安な気持ち」や「怖いという思い」が出てくると、

「(学校に)行かない」という「行動」になります。

もう少し話を進めると、

「きっかけ」があり「行動」が起こる。

「その行動」に対して、なんらかの「報酬」があると、

「その行動の頻度が増える」という法則があります。

これは、心理学の「認知行動療法」の「オペラント学習」という法則なんです。

人(動物)は、すべてこの法則に従って生きています。

 

「学校に行く」ということに関しても同じことが起きていて、

「学校に行こう」と思うと「不安な感情が起きてくる」

でも、「学校に行かない」「学校のことを考えない」ようにすると

「取りあえず安心でいられる」から、

初めは学校に行かなきゃと思っていても、

次第にそのつらさから「学校のことを考えないようにする」ようになっていってしまうんだ。

 

でも、学校に行かないということは、決して楽なことじゃないよね。

「みんなは行けているのに、どうして自分は行けないんだろう」と自分を責めたり、

お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃん、親戚の人から学校に行くように言われたりして

つらくなってしまう。

 

仲の良い友だちから「学校で待っているよ」と言われても、

「行けるもんなら行きたいよ」という自分の気持ちは理解してもらえず、

ただただ苦しい中で過ごさなければならなくなってしまう。

 

そんな中で、

スクールカウンセラーは、「子どもを学校に行かせるためにいる人」だから、

きみにとっては、

学校=スクールカウンセラーになり、

「スクールカウンセラー」=不安の対象 ということになるよね。

 

だから、会えない気持ち、とってもよく分かるよ。

 

悲しいことに、スクールカウンセラーの中にも、

「子どもを学校に行かせることを目的にしている人」、

「学校に行けないのは本人の問題だと考えている人」もいるから、

スクールカウンセラーという人全てが

きみに安心・安全をくれる人とは限らないということも事実なんだ。

 

どうして、スクールカウンセラーに会えないか、

そのこころのメカニズムを少し理解してもらえたかな。

 

次は、どうして不安反応が起きるのかについて書いてみるね。(^^)

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不登校のきみへ① どうしてこのブログを書こう思ったのか

2019-05-13 11:32:52 | 不登校のきみへ

不登校のきみへ

 

私が、どうしてこのブログを書こうと思ったのかというと、

自分が小中学校でスクールカウンセラーとして働く中で、

学校や教室に行けない子どもたちと

会って話がしたいと思っても、それができない子どもたちがいるからです。

 

そういう子どもたちが、もし1人で家で悩んでいるなら、

少しでも楽になって欲しい。

ネットでなら不安にならずに自分のペースで読んでいってもらえるかな…と思ったからです。

 

これから私の経験と心理学の知識を総動員して、

どうして不登校になったのか、そう選択せざるおえなかった理由(心理的メカニズム)と

今できること、挑戦してみたら良いこと、

これからやってみると良いことを書いていきます。

 

納得できるところ、やれそうなところから

無理のない範囲で、少しずつ取り組んでみてください。(^^)

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大きな木々が力をくれるパワースポット「新宿御苑」

2019-05-09 21:30:55 | つれづれ

5月4日 ゴールデンウィークに、東京の「新宿御苑」に行ってきました。
東京に行ったら、絶対行って欲しいおすすめスポットです。

手入れの行き届いたどっしりとした大きな木々たちが、
静かにたたずんでいる場所。
人間の小ささを実感させられる場所。
悩みなんて吹っ飛んでしまう、
まさにそこは「パワースポット」です。

それが、こんな町中にあるなんてビックリです。


初めて新宿御苑に行ったのは3年前。

それはそれは感動して、年に数回訪れています。

何に感動したかというと、まずは「木の大きさ」です。

人がまるで小人のよう。
対比すると、木の大きさが分かると思います。

そして、もう一つは「人の手で作られれている美しさ」です。

木が何かを語りかけてきます。

辺り一面が、緑に包まれています。

見上げると緑が幾重にも重なっています。
まるで、緑のシャワーを浴びているようです。

一つ一つの木々が、きれいに手入れされていて
気持ちが良さそう。

切り株の脇から、たくさんの新しい芽が顔を出しています。

初めて行ったときは、
木の大きさと計算されて植えられているその緑の調和に
圧倒されてしまいました。

でも、それ以降、何度行ってもその感動は薄れません。

大きなユリノキ

薄緑色の花がたくさん咲いていました。

入館料がかかりますが、時々無料になるときがあります。
(3回の内、2回は旗日で偶然無料で入れました。)
また、公園にしては珍しく開園、閉園時間があるので、
行くときは事前に確認をしてから行ってくださいね。

新宿御苑のホームページへ

今回は、あおい紅葉にピンクのかわいい花が咲いていました。

これから、ツツジの季節が始まります。

またすぐにでも行きたいな~。(^^)

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