川越芋太郎の世界(Bar”夢”)

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美の壺:絨毯

2009-07-08 08:39:10 | 美の番組紹介
「美の壺:絨毯」  NHK


絨毯には不思議な魅力がある。
部屋を華やかにし、洗練する。
西アジア生まれの工芸品は、何十世紀も経て昇華を続ける。


その複雑な文様はどのように生まれたのだろうか。
まず、複雑な文様に注目しよう。



<美の壺1:結びがつくる”点描画”>

一枚の絵画といわれるイラン絨毯!(ペルシャ絨毯)
まずは、その裏面をご覧あれ。
結びのノットを数える事で、その緻密な技法を見よ。
1平方cmの中に9×9のノットがあることはざらであり。
無論、ノットが細かいほど、複雑な文様となる。

さらに色糸を使い分けることで、複雑な文様色を作り出す。
途方もない手間と時間が作り出す壮大な点描画である。
私達がその上に座る事ができる「絵画」である。



<美の壺2:文様が特別な空間を作り出す>

文様というか、デザインにはパターンがある。
四角の枠で囲むボーダーという構成は、中の図柄を引き立たせる。
その内部がフィールドとして、色々なものを描く。

フィールドに描かれるものは、美しい世界・理想の世界が多い。
サバクの民は、その文様に特別な意味合いを込めている。
いわば、絨毯一枚でつくる特別な空間である。

例えば、

ミフラーブというアーチ型のくぼみがあるものは、モスクで祈りに
利用される絨毯である。
アカバ神殿の方向を示し、絨毯をその方向に敷くことにより、
祈りの場所に変えることができる。

メダイオンとは、太陽や宇宙の中心を描く。
数々の自然を周囲に配置し、生ある空間を演出する。

では、この絨毯が日本文化へどのように浸透したのであろうか。



<美の壺3:段通に和の工夫>

江戸中期元禄時代に最初に鍋島藩で絨毯がつくられた。
色糸は、日本特有の木綿を使用し、落ち着いた色や大柄文様が特徴
である。
木綿は高温多湿の日本に適合していた。

日本文化の影響を受け、
敷き詰めの絨毯から畳の上に敷く事ができる臨時使用の絨毯が考案
された。

代表的なものは、披露宴や茶会での利用を念頭にしたものがある。
耳の片方のふさをとり、上座を意識させるなど、
畳一条の大きさにつくられた絨毯など、
まさに日本風である。

日本の生活空間に溶け込んで、さらなる魅力を引き出した。
イランでも、日本でも、絨毯は特別な空間を演出する格好の生活品
であり、同時に高度な芸術品である。
これは、私の考えですが・・・。



さて、上記の我が家の絨毯ですが。
一枚目はシンガポールへ旅した時に購入。
二枚目は川越の近くの店。

三枚目が本日のもの。
ペルシャのクム、濃い紫にピンクのバラ、
奥の「お・気・に・入・り」です。
その後、増えております。・・・!


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