川越芋太郎の世界(Bar”夢”)

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美の壺:富士山

2010-01-18 20:59:30 | 美の番組紹介
「美の壺:富士山」NHK

今回のテーマは「ふじさん」
日本人にとり、「ふじさん」には、色々な思いが凝縮している。
富士山であり、不死山であったり、聖なる我が山であったり。

竹取物語のかぐや姫が帝に渡したとされる不老不死の薬を、帝がかぐや姫の
いない世界を嘆き、日本一の山の頂きで処分したときから「不死山」と
言われて、聖なる山として、この漢字が当てられた。

無論、是だけではない。富士には今日まで色々な思いが込められている
ようだ。


<美の壺1:自分だけの富嶽一景を捜す>


富士を描いたり、撮影したりする人たちが古今より大勢いた。
朝日・夕日の照らし出す冬富士を紅富士といい、雪の少ない季節に朝日や夕日で
地肌を染めた富士を赤富士という。
湖面に映る富士を逆さ富士として味わう。


また、遠景としての富士も魅力がある。
都会・町並みから見える富士。
北斎の富嶽三十六景も樽越しに描いている。
また、ダイヤモンド富士のように、一瞬に見える富士を味わうこともある。
富岡鉄斎の「富士山図屏風」のような特徴的なものもある。


<美の壺2:画家の心で富士山を見る>

物を見ていると物に引きずられる。自分の創造物が生み出せない。

実は、北斎の逆さ富士は実物の描写(実世界)は夏で、湖面に映る
富士は冬の景色である。
このように、心像で描いた富士山は多い。
ぜひ、多くの描きだされた富士をご覧頂きたい。

番組の中での画家の一言に注目した。

「富士山の高さがユ-トビア。現実の高さでもなく、それ以上高いと
宇宙の闇の中であり、色彩がない。」


<美の壺3:富士山は遠くにありて思うもの>


富士登山ができる人々は、昔からある程度の富や時間を有する人々で
あり、さらに、女性はご法度であった。
多くの庶民は、霊峰富士に登ることが出来ない。
そこで、日本全国に登場したのが、ミニ富士である。

富士塚として、富士山のミニチュアを作成し、神聖な富士山に登り、
身を清めた。

銭湯に描かれた富士もこのような思いで眺めるとまた、違った側面が
感じられる。

外国への移民の人々も、かの地で、富士山に似た山を見つけては、
霊峰富士を拝み、日本を思ったようである。
国内でもオラが村の富士山が多数あることは知られている。


現在、私たちの周囲にある色々な富士山をもう一度、眺めなおして
見たいものだ。
そこに、新たな発見があるかもしれない。


富士山は、魅力的な山である。
孤高で凛とした姿が芋太郎は好きだ。



風呂のタイルに貼る富士山の写真ー7

ワールド海綿株式会社

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