ハヤブサが浅瀬に入り、水を飲んでいました。
蒸気の力を使って食材を加熱調理する蒸し物といわれる調理法がある。直接火力の熱を利用するのではなく、素材に熱を加えるため、茹でるのと違って、水っぽくならず、素材本来の味を引き出すことができる日本料理、中華料理は蒸し物が多い。
日本料理の茶碗蒸しは、口当たりがよく、茶碗の中に入っている具材のそれぞれの味が楽しめ、宝石箱のような感じを持っている。大分で生活していた時に、週末は女房の実家で過ごすことが多く、夕食には義母が作ってくれた茶碗蒸しが大の好物であった。
自家製のしいたけは乾燥したものを水で戻すと生と異なる良い香りがして味もよくなる。
鶏肉、エビ、銀杏、茹でたけのこ、かまぼことそれぞれ形といい、色といい、食感が違う。トッピングにはゆずの皮でも、三つ葉でもよい。また、季節感を出すために、春は蕨、冬はユリ根、きくらげもよい。エビの代わりに、ウナギのかば焼き、アナゴの付け焼きもグッドである。
あまり多くの具材を入れてしまうと味がぼけるので、多くて5種類ぐらいが最適といえる。薄口しょうゆとだしを利かせた調味液と溶き卵が、蒸すことによって、分離せずに口当たりが良いプリン状となるので、一気に食べてしまう。酒を飲みながら、箸休めにも飲み終わって仕上げに食しても食卓に花を添える。
四人前の茶碗蒸しの分量は次の通りである。具材は別に人数分用意する。
卵1に対しだし汁3の割合で、卵大3個(180cc)
だし汁 540cc
塩 小匙1/2
酒・みりん各大匙1
薄口しょうゆ小匙1
茶碗に具材を入れ、静かに卵汁を注ぐ。蒸し器に入れ、布巾をかけてその上から蓋をして、しずくが落ちないようにし、弱火で20分程度蒸す。1~2分前に火を止めて竹串を刺して蒸し具合を見る。透明な汁になっていれば出来上がりである。蒸しすぎるとスが入るので早めに出来栄えをチェックする。茶碗は厚くなっているので取り扱いに注意する。