翼を広げるとトンビも大きいものです。ウグイの遡上が始まり、釣った魚を目当てにトンビが集まります。
物事を判断し、良い方向へ持っていこうと誰しも考えるのであるが、どのようなツールを使っているのかよく分からない部分が多い。自分もいろいろな方法を経験したが、どうも自分にあった方法はこれが最適であったと断言できないでいる。病もそうであるように、医師から処方された薬で万能薬がないのとよく似ている。全てのケースで使えるツールがあればよいのであるが、問題解決は簡単ではない。
職業人といえば与えられた業務を的確にこなしていくことも大切であるが、時に問題が山積し、何から手を付けて良いかが判らなくなるときがある。問題は火種が小さい内に解決すべきなのであるが、複雑化してくると解決の糸口を見つけ出すのにも苦労をする。トラブルシューティング、問題解決能力といっているが、これが出来るようになれば一人前といえる。
電気器具なども使い続けていると、次第に所期の稼働状態が再現出来なくなり、使えなくなる。故障診断ができれば、断線か、過電流が流れ、ヒューズが飛んだか、部品の劣化か、潤滑不良か等の故障となりやすい原因を捜す。故障箇所が判ると、症状に応じて部品の交換(駆動に用いた部品の交換、ショートによるヒューズの交換等)、断線の修理、機械部分の潤滑剤の補給等の処置を行い。テスターにより、規定の電圧、電流、抵抗をチェックし、修理を終える。故障修理はベテランになるほど、短時間で故障診断が出来、最適な修理が出来る人材でもある。
目に見える物であっても故障修理は熟練を要する作業といえるが、目に見えない企画や、顧客を増やす、工程の改善、費用を低減化し、効率を高める、少ない人数で最大の生産性を上げる、消耗品を出来るだけ少なくし、機械化やオート明ション化する等、簡単には結論が出ないことの方が日常茶飯事であろう。現状を分析する方法はいくつかあるが、まずは多くの研修でなじみ深いKJ法についてその経験を取り上げた。(次回へ続きます)