鳶4羽の鳶が鯉の死骸を餌に争奪戦がありました。3回に分けて掲載します。
近所の霊園に墓掃除に行ってきた。3月21日は春分である。春分と9月の秋分は、太陽が真東から昇り、真西に沈む日である。この日を中日として前後3日間は六波羅密と仏教ではいっている。自らは仏教徒ではあるが、多くの日本人と同じように決して熱心な信徒ではない。この一週間は寺院では彼岸会が催される。彼岸の中日は先祖に対して感謝し、他の日は悟りの境地に達するための修行を行う。
六波羅蜜とは布施(分け与えること)、持戒(戒律を守ること)、忍辱(堪え忍ぶこと)、精進(努力すること)、禅定(雑念を捨て心を安定にすること)、智慧(般若、知と慧)をいっており、この六日間に一日ごとに行う。最後の智慧は前五日間の総大成で般若波羅密という。つまり般若波羅密を達成するために前の5つの波羅密を行うということである。
波羅密(ハラミータ)とは「至彼岸」と訳され、言語はサンスクリット語から来ている。現世を(此岸)を迷いの世界とし、その対岸にある悟りの世界を彼岸として、そこに至った解脱を意味しているようである。
何故にこの春分・秋分と仏教行事とが結びついたのかは定かではないが、原始的な宗教との繋がりがあり、太陽信仰で、一年間の内で昼と夜の時間が同じであることに何らかの意味があり、結びついたのでは無かろうか、真西は西方浄土(極楽)がある場所で、人間界は混沌としていて、煩悩やさまざまな出来事があり、この世界の向こう側(彼岸)に、心の平穏を望む理想社会を見いだしたと考えられたと思う。機会があれば直接僧侶から聞いてみたい気がする。
墓地の管理では随分と整備され、道路ばかりでなく、桜の老木が伐採され、きれいになっていた。手入れをしないと半世紀を経た桜も朽ちるのであろうか、昔家族で墓参りに併せて桜見物をしたこともあった。最近では雑草の生え方が激しいようで、数年前から草取りをした後に食塩を撒くことにしている。お清めではないが、数年続けると雑草が生えなくなる。年を取ってくると墓掃除も辛くなるからである。