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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

光触媒(3回シリーズその1)

2014年05月04日 00時00分01秒 | 紹介

  先日の川崎市民アカデェミー2回目で講座のテーマであったチタンアパタイトの誕生秘話と技術移転で登場した光触媒チタンアパタイトについて、その後、気になっていたので、頭の整理のためにと思い、話題として取り上げてみた。結論めいたところまではご呈示できないが、今後の研究開発で、光触媒の利用範囲が広まり、環境問題の解決に一石を投じられることを願っている。

  触媒は化学実験で使った方も多くいると思うが、水の電気分解の時に使う二酸化マンガンがあるが、水槽に正と負の電極を入れ、加電すると酸素と水素が発生する。この二酸化マンガンは触媒といわれるものである。つまり、触媒とは、自分は少しも化学的変化を蒙らず、単に化学反応の促進に影響を及ぼす物質のことである。光触媒とは身近なところでは植物の光合成がある。緑色の植物に含まれる葉緑素(クロロフィル;マグネシウムの錯体)に太陽光がある環境で、二酸化炭素(炭酸ガス)と水から炭水化物と酸素を光合成で作っている。

 この葉緑素の働きのお陰で生物は食物を食し、酸素を吸うことで生きていける。大変重要な働きをしているわけである。この葉緑素は将に光触媒で、光合成が出来る人工的な触媒は未だ人類は作り得ていない。現在有機色素ではない光触媒は二酸化チタン(TiO2)だけである。

  二酸化チタンはチタン白ともいい、塗料用白色顔料として最も広く用いられている。大別してルチル形とアナタース形に分けられる。ルチル形は耐候性、耐白亜化性が優れているので、屋外用塗料に、アアナタース形は色が白く、顔料分散が優れているので、室内用や、下塗り用に使用されてきたが、現在ではルチル形が改良されて色が比較的白く、顔料分散性も良くなったので、屋内外用、上塗りした塗りに関係なく塗料用として使用量が圧倒的に多い。(次回へ続きます)