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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

光触媒(3回シリーズその3)

2014年05月06日 00時00分01秒 | 紹介

 ウキペディアでの記述では、天然には金紅石、鋭錘石、板チタン石の主成分として産出する、無色固体で、光電効果を持つ金属酸化物。と紹介されている。ということは白色ではないようで、製造の過程で外観が白色となっているだけで、本来は無色であるから透明なのであろうか、疑問が残る。ダイヤモンドは無色透明であり、炭素の結晶体である。炭素は墨であるから黒色の外観を持つ。ガラスは透明でも粉砕すると白色に見えるので同じ現象なのであろうか。

  ウキペディアでは用途として、顔料・着色剤の他、光触媒の記述もある。更に化学的性質として、アナターゼ形のバンドギャップは3.2eV であり、387nm (ナノメートル・ミリミクロン)より短波長の光を吸収すると価電子帯(二酸化チタン表面)の電子が伝導帯(表面から離れた界面)に励起され、自由電子と正孔を生成する。通常は直ちに再結合し、熱に変わる。と記述されている。

 ここに記述されたことは理解できるであろうか、バンドギャップは電位差のことで、発電量である。チタン粒子が並んだ表面で、空気と接触する界面で起こる現象をいっているが、光のエネルギーは波長によって決まり、エネルギー量をeV、電子ボルトで表す。これはプランクの定数に光の速度を掛け合わせ波長で除した値であり、1240/波長(nm)である。通常波長が400nm以下は紫外線領域なので、光触媒は紫外線領域で発生する。

  因みに可視光線の光エネルギーは1.6~3.1eVである。では、紫外線によって二酸化チタンが励起しエネルギーとして3.2eVとなるところまでは納得したが、二酸化チタンの電子が光エネルギーを吸収し、殆どは熱に変わる。そのごく一部が化学反応して、酸化作用を起こすようである。これが二酸化チタンの光触媒といわれる現象である。果たしてどれ程の酸化力があり、産業化できるのかの吟味は別稿に譲りたい。(このシリーズ最終回です)