みなさんは~로서と~로써の違いが分かりますか。画数が1つ多いか少ないかですが,発音が似ているだけでなく使われる環境も似ていて,よく間違える語です。使い方が分からないときには,あえて区別しないで~로と略して書いても問題ありませんが,それぞれの語の正確な概念と使用方法が分かれば適切に使うことができます。
まず~로서から見ていきましょう。例文をいくつか挙げて見ます。
(1)그는 정치인으로서 유권자들과 직접 소통하고 싶다는 생각을 해왔다.
(彼は政治家として,有権者と直接交流したいという考えをして来た)
(2)이 소설은 작가가 흑인으로서의 정체성을 찾는 과정을 그린 것이다.
(この小説は,作者が黒人としてのアイデンティティをさがし求める過程を描いたものだ)
(3)나는 형으로서가 아니라, 인생의 선배로서 충고하는 것이다.
(おれは兄貴としてではなく,人生の先輩として忠告するのだ)
(4)네가 학생으로서 해야 할 일이 무엇이라고 생각하느냐?
(きみは学生としてしなければならないことが何だか考えているのかい)
(5)나는 대한민국의 남자로서 국방의 의무를 다 해야 한다.
(私は韓国の男として国防の義務をすべて果たさなければならない)
これらの例文から分かるように,~로서は「地位」や「身分」または「資格」を表すときに使い「~として」に該当します。これに対して~로써は「材料」,「手段」,「道具」の意味を持ち,次のように使います。
(1)그의 실패를 타산지석으로써 자신의 행동을 되돌아보기로 했다.
(彼の失敗を他山の石として、自分の行動を見直すことにした)
(2)평양냉면은 주로 메밀가루와 전분을 원료로써 만들어진다.
(平壌冷麺は、主にそば粉とでんぷんを原料として作られている)
(3)그 벽은 매우 견고해서 드릴로써 구멍을 뚫어야 했다.
(その壁はとても頑丈で,ドリルで穴を開けなければならなかった)
(4)유튜브를 시청함으로써 유학하지 않고 영어 회화 실력을 향상시킬 수가 있다.
(YouTubeを視聴するだけで,留学せずとも英会話の実力を向上させることができる)
混同してしまった場合には,~로써が~로 써서または~를 써서由来だということを思い出すといいでしょう。たとえば,「小刀で鉛筆を削る」というとき~로서か,~로써か迷ったら「小刀を使って」と考えて,“칼을 써서”とすれば,“칼로써 연필을 깎는다.”という答えが導き出されます。