サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

デフリンピック滞在3日目 フットサル男子 1位通過でベスト8へ

2024年03月07日 | デフリンピック

デフリンピック滞在3日目。
宿泊しているホテルがスキー場の近くにあるのでスノーボード競技会場に行ってみるが、スキー場のゲストしか入れず。しばらく道路上から見ていたが始まる気配もないのでいったんホテルに戻る。



その後、男子フットサルトルコ対イラン戦を観ようと会場に向かう。タクシー代も結構な負担になるので、何とかバスで行けないか画策。うまく乗れれば100円弱で行ける。(バスの乗り換えがあるので200円弱)。
前夜トルコ語に変換して市内の交通網を調べており、何とか乗ってみて街中までは上手く行けたが、そこから大学内にあるフットサル会場のバスはいっこうに来ない。辺鄙な場所にあるので昼間は本数が少ないのかもしれない。あきらめてそこからはタクシーで向かう。

バス待ちの時間がけっこうあったので、会場に辿り着くと試合は既に始まっていた。
会場はとんでもない熱気。地元トルコサポータは熱狂的な盛り上がり、トルコがボールを持てば旗を振って大きな声援、イランがボールを奪うとブーイングの嵐。サポーターの太鼓はかなり振動が伝わってきたいたし、聞こえない選手にもかなりの追い風になっている様子。
この試合は中継カメラも5台。

会場に着いた時点で1-1だったが、映像で確認するとイランが早い時間に先制してトルコが追いつくという流れだったようだ。
そして第2ピリオド、トルコはCKから2-1と逆転、さらにはカウンターから追加点。会場の熱気はどんどん高まっていった。
対するイランはゴレイロがそのまま最前線へ上がる形のパワープレー、そのゴレイロがゴールを決め2-3と追い上げ、さらに終了間際には同点に追いつき3-3の引き分け。
その結果、このグループはイランが1位通過、2位がイタリア。トルコは3位となったが、他の組の3位=チェコを上回ったため、ベスト8へ。

その直後に行われた日本対ブラジル戦。5台あったカメラは1台に。観客も少なくなり祭りのあとのような雰囲気に。
しかし日本の観客席からは選手のご家族、日本選手団関係者、時間の空いた他競技の選手たちが声援をおくる。俺も。
ご家族も聞こえない選手たちから見えるように各選手の名前の入った応援グッズも用意されている。

先発は第1戦チェコ戦と同じくピヴォに野寺風吹、アラは右に鎌塚剛史、左に設楽武秀、フィクソは東海林直広、ゴレイロに折橋正紀。基本的には3~4分で2ndセットのピヴォ土屋祐輝、アラは宗澤麟太郎、本多将起、フィクソ坂本大起に交代する流れ。

第1ピリオド、日本は坂本が左サイドで相手をかわしての折り返しからの土屋のシュートや、野寺のポストプレーから設楽のシュート等チャンスもあったがゴールを奪えない。しかしゴレイロ折橋の好守でブラジルに得点を許さずハーフタイムをむかえる。

先制したのは日本。第2ピリオド2分、鎌塚の右CKからの浮き球に、ファーで上手くフリーになった設楽がダイレクトで合わせてゴールネットを揺らす。
10分前後、左サイド野寺の強烈なシュートはブラジルゴレイロがかろうじて弾き出す。
そこで得たCK、鎌塚からニアの東海林がダイレクトで合わせるがゴレイロの正面、こぼれ球を拾ったブラジルが即座にカウンターで日本ゴールに迫ると、折橋が足をかけたという判定でブラジルにPKが与えられる。
そのPKを金髪の10番が決めて1-1に追いつかれた。
引き分けでも1位通過の日本に対し、勝たないと1位通過できないブラジルは終盤パワープレーに出るが、スコアは動かず1-1の引き分けに終わった。

1位通過した日本は準々決勝で地元トルコとの対戦が決まった。
ブラジルはグループCを1位通過したタイとの対戦。
チーム力的にはタイより落ちると思われるトルコだが、超アウェイの雰囲気になること必須。
我々サポーターも心してかからねば。
日本で視聴される方々にとっては、5台のカメラ、リプレーもありで見やすい映像になると思います。
準々決勝のキックオフは8日(金)12時30分(日本時間18時30分)、必見です。

その前日7日(木)女子日本ースペイン戦は15時(日本時間21時)キックオフ。
スペインとんでもなく強いです。
でも勝ってほしい。

中継はこちらから
https://www.youtube.com/live/XoWioUpkkIM?feature=shared


デフリンピック滞在2日目 女子代表 イタリア戦に勝利

2024年03月06日 | デフリンピック

トルコ エルズルム デフリンピック滞在2日目。
デフフットサル女子日本代表とイタリア戦は15時からなので、午前中カーリングミックスダブルス日本の試合に行こうかとも思ったが、どうしても女子フットサルのスペインvsブラジル戦を観たかったのでそちらを優先。
カーリングは準決勝ではウクライナに敗れたものの、3位決定戦で中国を下し、荒谷飛翔・ 松橋早友梨ペアが銅メダルを獲得したそうです。おめでとうございます!

フットサルに話を戻すと、ブラジルは昨年のW杯決勝で死闘を闘い延長PKの末に優勝、今大会初戦では敗れた相手、スペインはアイルランドを17-1!イタリアを10-0と撃破している強豪。スペインはW杯には出場していない。

試合会場に着くまでに、タクシーで間違えて別場所に降りたとか、親切な地元の人がバス停まで連れて行ってくれ運転手さんに説明してくれたりだとか、運転手さんも降りる時にあそこだと教えてくれたりだとかで、やっと会場に辿り着いた時はもう既に試合は始まっていた。

スペインは一人一人の基礎技術がしっかりしていて、とてもいいチーム。しかし前の2試合と比べるとパフォーマンスが落ちていたというから驚き。それでもブラジルを5-1と下した。
個人的に印象に残ったのはスペインのゴレイロ、基本技術、飛び出しも半端ないがメンタルも半端ない? どんな状況でも澄ました表情。見てるだけで面白い。

ということで日本対イタリア戦。日本は勝利が絶対条件、しかもできるだけ大量得点を奪いたい。
試合前にはトルコの子どもたちが集まってきたので、日本の手話表現を教え、手話単語を交えつつのジャーポン、チャチャチャ、ニッポン、チャチャチャをなんとか、覚えてもらう。
男子選手のご家族も応援に来られていて心強いサポーター。

そうこうしているうちにキックオフ。先発はピヴォに中島梨栄、アラに酒井藍莉、桐生玲奈、フィクソに阿部菜摘、ゴレイロに國島佳純とこれまでと少々異なった布陣でのスタート。
先制は6分、セットプレーが続き、岩渕亜依のCKから桐生がダイレクトで豪快に蹴り込みゴール。
10分には阿部と中島2人の関係からサイドでチャンスメーク、阿部がゴール前に入れて宮田夏実が流し込んだ。
11分にも岩渕のCKを酒井が蹴り込んで3点目。
いずれも合宿で練習を積み重ねてきた形。

第2ピリオド、さらにさらに追加点がほしい日本だったが、4分にはイタリアに1点を返される。
しかし7分、山崎優子がポストプレーから一度はボールを奪われるもののすぐにプレスをかけ、イタリア選手の苦し紛れのパスを岩渕が胸で1トラップしてシュート、4点目を奪う。
16分には酒井からのリターンを受けた阿部のゴールが決まり5点目。
ゴレイロ國島も第2PKで相手に圧をかけ枠に蹴らせなかったり、難しいシュートを弾き出したりの好守もあり、日本は5-1で勝利。
2勝1敗、勝点6 得失点差+4となった。

スペインは3勝0敗、勝点9 得失点差+30! ブラジルは4戦終えて3勝1敗、勝点9 得失点差+15

日本が準決勝に進出するためには、明後日7日のスペイン戦で12点差以上で勝利しブラジルを上回る必要がある。
現実的には難しい数字だが、とにかく目の前に試合に勝ち切ることだけに集中して力を出しきってほしい。

明日は男子代表がグループリーグ最終戦でブラジルと対戦する。


トルコ エルズルムデフリンピック滞在初日

2024年03月04日 | デフリンピック

冬季デフリンピックの開催地トルコ、エルズルムに到着。ホテルにチェックインして、とりあえずフットサル会場に行ってみる。
街中はデフリンピックを感じさせるものは皆無。フットサル会場に近づいてもどこかわからずタクシーでぐるぐる回った。
男子日本代表はケニアに不戦勝なので、男子ブラジルVSチェコを観戦。序盤はブラジルの圧勝で終わるのやと思ったら、第2ピリオドチェコが怒涛の追い上げ。
ブラジルはファールが目立つようにやり、チェコは4-5から第2PKを2本続けて得るが、2本ともポストに当て、ブラジルに追加点を決められ2連敗。
ブラジルは明後日6日、日本と対戦。

デフフットサルはブラインドサッカーやアンプティサッカーのように特別なルールのスポーツではないので、一見地味だ。特にこの試合のように、自分が応援しているチームでもなく第3者同士の試合をどうみたらよいか、なかなか難しいなあと考えながらボーっと観ていたが、チェコの熱量、追い上げが凄まじく、熱い試合はなんでも面白いんだということを思い出させてくれました。

ちなみにこの試合は配信のカメラ1台。
夕方からの開催国トルコ戦はカメラ5台に増やしていたようだ。


冬季デフリンピックに メディアではなく一観客として来た理由

2024年03月04日 | デフリンピック

トルコ・イスタンブールに到着、これから冬季デフリンピック開催地エルズルムに向かいます。

デフリンピックに来るのは今回で3度目、過去2回は全て夏季大会です。
最初は2009年の台北大会、女子サッカーチームに帯同する形で映画「アイ・コンタクト」撮影のためでした。
2度目は2013年ブリガリアのソフィア大会。ペン記者としての参加でした。
男女サッカー、女子バレー、ハンマー投げ森本真敏選手、水泳茨隆太郎選手を取材し、サッカー、バレーに関してはweb記事を書きました。単行本にまとめるつもりで出版も決まっていたのですが、担当者の辞職により本の企画が消えてしまったのはとても残念でした。その影響もあって自己負担率97%でした。
実は今回の前にも行く予定だった、幻の3度目のデフリンピックもありました。
2022年のブラジル、カシアス・ド・スル大会です。
とある女子サッカー選手を対象とした短編ドキュメンタリー撮影のために渡航予定でしたが、ブラジルの新型コロナウィルス感染拡大を受け、資金の一部を出してくれることになっていたところからNGが出て渡航断念。

今大会からフットサルが冬季競技として正式に採用され、男女フットサル日本代表の生観戦&応援がベースですが、他競技もできるだけ観れたらと思っています。

今回は初めてメディアとしてではなく観客として渡航することになったのですが、それは何故か?
経緯を書き記しておきます。

デフフットサル女子日本代表チームは2011年のデフフットサルW杯に参戦するべく立ち上げられ、初参加の大会は9位に終わったものの、その後、6位(2015年)、5位(2019年)と順位もあがり、本気で世界一を狙えるチームへと成長進化していきました。
2023年11月のW杯は、映画「アイ・コンタクト」に出演していた選手たちや2013年ブルガリアデフリンピックに帯同取材していた当時の選手たちの、いわば集大成とも言える大会であり、選手たちの熱い想いを受け長編の可能性も探りつつ最低限10分ほどの短編ドキュメンタリーを作る予定で、2021年夏より代表チームの撮影を始めました。

しかしながらブラジルデフリンピックに関する以下の記事に関しての、日本ろう者サッカー協会とのやり取りのなかで昨年5月の撮影を最後にストップせざるを得なくなりました。

Paraphoto ブラジルデフリンピック 未完の闘い
https://www.paraphoto.org/?p=36311

ブラジルデフリンピックでは、日本選手団に新型コロナウイルス感染が広がり、選手団全体が棄権するという形で大会を終えました。
日本にいる身からすると何が起こっていたのかよくわからず、デフサッカー選手やスタッフに取材して事の顛末を把握し、上記の記事の2倍ほどの長さの記事をまずは書きました。

そして、選手、スタッフ、及び日本ろう者サッカー協会に記事を読んでもらいました(一昨年9月)が、協会が難色を示したため取材した内容は、試合の感想や日本選手団医療スタッフへの感謝の言葉も含め、全て自主的に削除しました。
ですから現状の記事(昨年5月アップ)は、ネット上で読める各競技団体のSNS等や、全日本ろうあ連盟のHPや質問に対する返答のみを元にして記事を書いたことになります。
そのちょうど同時期(昨年5月)、デフフットサルW杯に向けて撮影を続けていたものを長編映画「アイ・コンタクト2」にしようと決意を固めて、いろいろと準備を進め日本ろう者サッカー協会にも映画化を打診しましたが、私の振る舞いや言動、記事の内容に問題があったとのことで、断られ、映画のみならずその後の全ての撮影取材も拒否される状況となってしまいました。
私としては記事に関しての一連のやり取り等についても、日本ろう者サッカー協会の意向を最大限尊重し誠意をもって対応してきたつもりでしたし、到底納得できるものではありませんでした。
その後、常識に照らし合わせて何度振り返って考えてみても、あるいは第3者に意見を求めてみても、納得できませんでした。
もちろん私の方で反省すべき点もあるでしょうし、私の振る舞いや言動に問題があるというのならば具体的な説明がほしいと連絡をしましたが、その後は無視されています。

結果として、昨年11月に開催されたデフフットサルW杯の撮影は叶わず、世界一となった、その場に立ち会えなかったのは本当に残念でした。

そして冬季デフリンピックが迫ってきました。女子フットサル日本代表チームを応援したいという思い、ことに2007年より(あるいはブルガリア大会から)見続けた女子選手たちを、肉眼で見届けたいという思いを抑えられず、今回のデフリンピックには観客として渡航することにしました。 

もちろん大会主催者側に申請すれば取材は出来ますが、協会から取材拒否されているなか、その選択が良いとも思えず、そうはしませんでした。

私は過去、拙著「アイ・コンタクト」(岩波書店・2011年)のなかで、デフサッカー女子日本代表サポーター第1号宣言をしました。
その当時の選手たちもフットサルに場を変えて残っていますし、応援する気持ちに変わりはありません。

こちらの状況はともかく、デフフットサル女子日本代表には是非とも優勝目指して突き進んでほしいと切に願っています。
もちろん男子フットサルチームもしっかり観ます!

追記
前述したように一方的に関係を断ち切られていましたが、日本ろう者サッカー協会の体制が一新された後、こちらから連絡をとり関係は修復しました。1年3か月ぶりになります。
今後取材等、やっていくつもりです。
ただこの間の損失はあまりにも大きく、取り返しがつかないということもまた、まぎれもない真実です。

選手たちを応援する気持ちには、一点の揺らぎもありません。


デフリンピック デフフットサル男子日本代表は初戦8-2の勝利

2024年03月02日 | デフリンピック

トルコ・エルズルムで開催中の冬季デフリンピック、男子フットサル競技も始まりデフフットサル男子日本代表はチェコと対戦、8-2で快勝、初戦白星スタートとなった。

中継は3分過ぎから始まったのでスタート時点は確認できていないが、おそらく先発はピヴォに野寺風吹、アラは右に鎌塚剛史、左に設楽武秀、フィクソは東海林直広、ゴレイロに折橋正紀。
2ndセットはピヴォ土屋祐輝、アラは宗澤麟太郎、本多将起、フィクソ坂本大起。

先制したのは日本。
5分、宗澤から土屋のポストプレー、リターンを受けた宗澤のゴールが決まった。

さらに8分には鎌塚が右サイドからカットインしての左足シュートが決まり2点のリード。
しかし10分、こぼれ球を決められ1点差に追い上げられる。

13分には鎌塚と東海林が前線から猛烈なプレスでボールを奪い、鎌塚の左足が炸裂、チェコを突き放す。
第1ピリオド終了間際の20分には鎌塚が右サイドをドリブルで駆け上がりシュート、こぼれ球を設楽が押しこみ4-1で折り返した。

第2ピリオド2分、右サイド鎌塚のシュートはゴレイロに弾かれるがこぼれ球を逆サイドの坂本にパス、坂本が押しこんでさらにリードを広げる。

チェコはゴレイロが上がってパワープレーに出るが、パスカットした設楽がゴールを決め、6-1。
その後1点を返されるが、今度はゴレイロのクリアボールを土屋が直接蹴り込み7-2。
さらにはこぼれ球からの本多のゴールで8-2となり、日本は初戦を8-2で勝利、幸先良いスタートを切った。

男子は12か国が参加、4か国ずつ3つのグループに分かれまずはベスト8を目指すことになる。
男子日本代表は昨年のW杯では3位、それ以上の成績を目標としているだろう。

以後の日程は以下。
グループリーグ
4日20時~   2戦 ケニア
6日22時30分~ 3戦 ブラジル

決勝トーナメント
8日 準々決勝
10日 準決勝   20時~もしくは22時30分~   
11日 決勝  18時30分~

中継もあります。
https://www.youtube.com/live/XoWioUpkkIM?feature=shared

時間はいずれも日本時間。初戦は前日にキックオフ時間が変更、今後もあるかもしれません。


デフフットサル女子日本代表、トルコデフリンピック初戦はブラジルに敗れる

2024年03月01日 | デフリンピック

デフリンピックは聞こえない聞こえにくい人々のオリンピック。
夏季大会は2025年11月に東京(福島、静岡)で開催されるが、冬季大会が今月3月2日~12日トルコの小都市エルズルムで開催される。
今大会で初めてフットサルが冬季の競技として正式採用され、男女日本代表がトルコに旅立った。

2日の開会式に先立って女子フットサル競技が行われ、デフフットサル女子日本代表はブラジル代表と対戦した。
日本代表は昨年開催されたデフフットサルW杯では世界一に輝き、ブラジルは決勝の相手でありその時以来の再戦となった。

日本の先発はピヴォに中井香那、アラに岩渕亜依、阿部菜摘、フィクソ酒井藍莉、ゴレイロ芹澤育代。
一進一退の攻防が続いていたが、第1ピリオド後半、阿部→中井→酒井、酒井→中井、桐生怜奈→中島梨栄など、連動した攻撃からシュートまで持ち込みチャンスを作り出す。
しかしゴールは奪えず、0-0で第1ピリオドが終了。

第2ピリオド5~6分経った頃だろうか、ブラジル11番がボールを奪いショートカウンター、10番がゴールを決め、ブラジルが先制した。

日本も中井→桐生、岩渕の折り返しからの酒井のシュート、宮城実来がボール奪取して桐生のシュート等、ブラジルゴールに迫るが1点を奪うことがでできない。

するとブラジルは12番のゴレイロが自陣からシュート、前線の選手はスルーしたか(?)、ブラインドにもなりそのまま日本ゴールに吸い込まれる。
さらには、前がかりになった日本からボールを奪ったブラジル8番がそのまま持ち込んでゴール。
激しい戦いとなった初戦は0-3でブラジルに敗れ、デフフットサル女子日本代表は黒星スタートとなった。

この大会には10か国が参加。5チームずつ2グループに分かれてリーグ戦を戦い、上位2チームが準決勝に進出する。
ということは、残り3試合を勝てば準決勝に進出できる。

以後の日程は以下。
グループリーグ
3日21時~ 2戦 アイルランド
5日21時~ 3戦 イタリア
7日21時~ 4戦 スペイン

決勝トーナメント
9日20時~もしくは22時30分~ 準決勝  ポーランドあたりが出てくるだろうか
11日23時30分~ 決勝  ブラジルとの再戦、ここで勝てば優勝

中継もあります。
https://www.youtube.com/live/XoWioUpkkIM?feature=shared

デフフットサル女子日本代表の世界一、デフリンピック初代女王となることを信じています。


デフフットサル女子日本代表 W杯世界一!!!

2023年11月19日 | ろう者サッカー

デフフットサルW杯の女子決勝は、日本とブラジルの対戦。
前回大会で日本は準々決勝でブラジルに敗れ、5位に甘んじた。そのブラジルに勝ち、世界一になるために築き上げてきた4年間の集大成。

日本の先発はピヴォに中井香那、アラは岩渕亜依、阿部菜摘、フィクソに酒井藍莉。ゴレイロには國島佳純が入った。

ブラジルは予選リーグでの対戦とはさすがに異なり守備への集中力が高く、両チームの寄せも速く息詰まる試合状況が続く。
ブラジルのシュートにゴレイロ國島飛びだしゴールを防ぐが、どこか痛めたのか代わりに芹澤育代が入る。
どちらが出ても松原君守ゴレイロコーチは自信を持って送り出しているだろう。

ブラジルゴレイロVanezaは自陣ゴール前からでもロングボールでピヴォに当ててきたり、あるいはシュートも放つ。
しかし芹澤も体を張ってゴールを守り抜く。

前半残り時間の少ないなか、中央で岩渕からのパスを受けた阿部が左足を振り抜き日本が先制!
阿部は今大会初ゴール!
前半はそのまま終了、1-0で折り返した。
観客席からはニッポンコールの声も聞こえてきた。試合を終えた男子選手やスタッフが声を出しているようだ。

後半5分くらいだろうか、ブラジルは左CKからファーに浮き球のパスを送ると8番Cassiaのボレーシュートが決まり、同点に追いつかれる。

2分後、今度はブラジル右サイドから11番Stefanyのシュートでニアをぶち抜かれ、逆転を許してしまう。
しかしまだ時間は充分にある。
その後は球際の激しい攻防が続く。

日本は自陣から中井、酒井、岩渕と1タッチでパスをつなぎ、素早く駆け上がって4対2の状況を作り出し、最後は左サイドから酒井が決め2-2の同点に追いつく。
完璧な崩しだった。
酒井にとっては今大会、嬉しい初ゴール。初戦は体調不良で欠場したが、決勝では絶好調だ。

しかしブラジルは右サイドでボールを奪うと中央へ折り返し、7番Suzanaがゴールを決め再びブラジルがリードする。
残り時間の少なくなるなか、日本はパワープレーに出るかと思ったが通常の布陣で攻め続ける。
時計表示もなく、会場内の時計も写り込まないので、地球の裏側からはやきもきしながら祈るしかない。

そして左サイドで酒井がピヴォの中井にあてポストプレーから抜け出し、この試合2点目のゴールで日本が3-3の同点に追いつく。

試合はそのまま延長戦へ。
ブラジルがボール奪取、ループ気味のシュートは芹澤が止める。
その後ブラジルに第2PKが与えられたところで芹澤に代わって國島が入り、ゴレイロVanezaのキックに圧をかけシュートは枠を外れる。

延長後半ブラジルが再び第2PKを得ると、今度はVanezaが決めブラジルが勝ち越す。
残り時間はさほどないはずだ。
しかしあきらめている選手は一人もいない。
中井がボールを奪いロングシュートが決まり値千金のゴールで魂をふるわす。
まさに死闘。
土壇場で追いついて世界一になったなでしこジャパンを思い出し、勝利を勝手に確信する。

そして試合はPK戦へ。
先行はブラジル、8番Cassiaが決める。日本も阿部が決める。
そしてブラジルの2人目ゴレイロVanezaを國島が止めた! 
中島梨栄もきっりち決め、3人目の11番Stefanyも國島が止めた!
ブラジルはゴレイロが1番Fernanndaに交代、酒井は止められるが、7番Suzanaも外し、最後はキャプテン岩渕が決めて日本が世界一に輝いた!

嬉しさは半端ないが、驚きは何もない。世界一を獲るための4年間だったのだから。
もっと言えば山本典城監督就任以来、10年余りの歳月をかけて勝ち取った世界一だ。

デフフットサル女子日本代表選手、スタッフのみなさん。おめでとうございます。お疲れ様です。
誇らしいです。
ブラジルで世界一の瞬間に立ち会えなかったのだけは、とてもとても残念です。

追記
山本監督は最優秀監督賞を受賞。


W杯史上最高の3位 デフフットサル男子日本代表 最終戦を勝利で飾る

2023年11月19日 | ろう者サッカー

ブラジルで開催中のデフフットサルW杯、男子日本代表は3位決定戦でタイと対戦した。
先発はゴレイロは折橋正紀、フィールドプレイヤーはファーストセットのピヴォ野寺風吹、アラは土屋祐輝、宗澤麟太郎、キャプテンの東海林直広がフィクソに入る。
セカンドセットは、ピヴォ本多将起、アラは鎌塚剛史、設楽武秀、フィクソに坂本大起。
この大会、基本的には2つのセットが交互に出場。3位決定戦では別の組み合わせもみられた。

序盤、タイは準決勝のスウェーデンより力が落ちるような印象で、勝てるのではないかと思いつつ映像を見ていたが、途中から通信状況が悪く何が起こっているのかわからない状態に…。

やっと映像が戻り、日本はシュートを打たれる場面もあったが、折橋の好守でゴールを許さない。
そして前半終了間際、右CKのチャンス得る。キッカーは東海林、ゴール前の野寺と設楽が入れ替わると、ニアの設楽にマークが2人付き、ファーでフリーになった野寺に東海林からドンピシャのボール、野寺がダイレクトで合わせて日本が先制!
前半を1-0で折り返した。

後半に入ると、ハーフタイムで意思統一があったのか、前からボールを奪おうという動きが目立ってくる。
東海林と野寺がボールを奪い左サイド設楽へ、設楽からファーに詰めた野寺へ、日本がいい形を作り出す。
今度は野寺が左45度でボールを奪うと、強烈なシュートがゴールネットを突き刺し、2点のリード。

タイはゴレイロが左コーナーに上がる形のパワープレーを仕掛けてくる。
狙い通り、そのゴレイロが縦パスをそのままゴール前に折り返し、タイが1点を返す。

タイはそのままパワープレーを続けるが、東海林がボールを奪って鎌塚がゴールに蹴り込み、3-1と再び2点のリード。
しかし粘るタイは再びゴールを挙げ、3-2と1点差に迫る。
タイのシュートがポストを直撃する場面などもあり、勝負の行方はわからなくなる。

日本は、タイのゴレイロを上げさせずパワープレーに持ち込ませないように、前線から猛烈なプレスをかける。

そしてホイッスルとともにフラッグが振られ、試合終了。
日本はタイを3-2で下し、史上最高位の3位で大会を終えた。

選手、スタッフの皆さま、お疲れさまでした。

追記
ゴレイロの折橋選手はベストGKに選ばれました。おめでとうございます。


デフフットサル男子日本代表 スウェーデンに敗れ3位決定戦へ

2023年11月18日 | ろう者サッカー

デフフットサルW杯、男子日本代表は準決勝でスウェーデンと対戦、先発はピヴォに野寺風吹、アラは土屋祐輝、宗澤麟太郎、東海林直広がフィクソに入り、ゴレイロは折橋正紀。

先制はスウェーデン、開始35秒程、前線の6番がキープしている間に2人の選手が素早く上がり、7番が6番からのパスを直接決めた。
さらにスウェーデンは5分経たないうちに、自陣からの浮き球のパスを10番が競り勝ってゴールし、2点目。

その後、日本は設楽武秀のシュートがポストを叩く場面もあったが、スウェーデンはボールを奪ってからの素早い攻撃で3点目を決める。

日本は野寺が前線からプレスをかけ坂本大起がパスカット、坂本からのパスを鎌塚剛史がシュートするもスウェーデンのゴレイロがブロック、再び鎌塚がシュートするがゴール前のフィールドプレイヤーがヘディングでクリア、惜しくも得点にはならない。

ゴレイロ折橋も好守を見せ追加点は許さない。
前半終了間際には鎌塚が入りパワープレーを仕掛けるが、前半は0-3で折り返す。

後半、1st セット、 2ndセット(本多将起、坂本、鎌塚、設楽)、再び1st セットに戻ったところで鎌塚がゴレイロユニを着てパワープレーに出る。
しかしスウェーデンのパワープレー返しで4点目を奪われる。

その後、日本はなかなか攻撃の糸口がつかめず、逆に終了間際にはスウェーデンに追加点を決められる。
日本代表は0-5で敗れ、3位決定戦に回ることとなった。

スウェーデンは、トランジションも寄せも速く、球際も強く、懐も深く、チームの一体感も感じられ、いいチームだった。

3位決定戦の相手はタイ。日本時間の18日土曜24時30分(19日0時30分)キックオフ。
最終戦は是非とも勝利で締めくくってほしい!


W杯決勝進出!デフフットサル女子日本代表!!

2023年11月17日 | ろう者サッカー

デフフットサル女子日本代表、ブラジルを7-1で破りW杯決勝進出決定!

2位を争うイングランドは、アイルランドに3-2で勝利。
その結果、日本は予選リーグ最終戦でブラジルに引き分け以上で決勝進出が決まる。

日本の先発、フィールドプレイヤーの4名はアイルランド戦と同じくピヴォに中井香那、アラは岩渕亜依、阿部菜摘、フィクソに酒井藍莉。ゴレイロには芹澤育代が入る。

日本は試合開始早々からブラジル陣内に攻め込む。
最初のシュートも日本だ。まずは阿部のクロスに中井がうまく合わせるが惜しくもゴールにはならない。

日本の選手たちからは、ネットの画面越しにも「勝つぞ」という気持ちが伝わってくる。
前半7分くらいだろうか?
左サイドからのキックインを川畑菜奈がチョンと出し、中島梨栄が左足を振り抜いて先制!
ブラジルはその後、ゴレイロが上がり5人攻撃を仕掛かけてくる。

しかしゴールを奪ったのはまたしても日本、岩渕が右サイド阿部からのクロスに合わせて2点目。
さらには宮田夏実が右45度からゴールを決め、3-0 !

ブラジルにPKを決められ1点を失ったものの、今度は岩渕の自陣から狙いすました強烈なパワープレー返しのロングシュートがゴールネットを揺らす。
なんと前半を4-1のリードで終えた。

日本はトランジションも寄せも速く、気持ち的にもブラジルをはるかに凌駕(しているように見える)。
ブラジルは負けても1位通過は決まっており、気持ちが切れてしまっているのか、それとも日本のフットサルが凄いのか。

後半、どうなるかと思ったが、日本の勢いは止まらない。
芹澤は痛んでしまい國島佳純がゴレイロに入ったが、その國島がゴール前から放ったシュートが相手ゴールネットに吸い込まれていく。
「ゴラッソ!」
ブラジル人実況も絶叫していた。
さらには桐生玲奈、そして宮田もゴールを決め、終わってみれば7-1の完勝。
決勝進出を決めた。

デフフットッサル女子日本代表は前回大会が終わってから、本気で世界一を目指してきた。
そしてやっとその挑戦権を得ることができた。
決勝は日本時間の11月19日日曜午前7時15分キックオフ。

決勝で再び相まみえるブラジルは、今日とは全く別のチームだろう。
だが、きっとデフフットッサル女子日本代表は世界一を勝ち取ってくれるだろう。
そのためにみんな、個人練習、各々のチームでの練習、試合、代表合宿と頑張ってきたのだから。

世界一を獲る瞬間に立ち会えないのが、本当に本当に残念だ。
地球の裏から応援しています。