ウルグアイ戦、ベネズエラ戦と新生アギーレジャパンの2連戦が終わりました。
(ベネズエラ戦は生観戦、ウルグアイ戦はTV観戦)。
この2連戦を通じて最大のサプライズは、初戦のメンバー発表でセンターバックが3人いたこと。
「えーどうなってんの?3バックなの?」とも思いましたが、解としては森重選手がアンカーにまわるということだったわけで。
(サッカーにあまり詳しくないかたのために説明しておきますと、アンカーというのは中盤の底にポジションをとり、まさに錨(いかり=アンカー)のように守備を安定させる役目を担います。基本的に両センターバックの前にポジションをとり、そのスペースを絶対に相手に使わせないようにします。2010年南アフリカワールドカップでは阿部選手がその役回りで“影のMVP”と、一部サッカーファンの間でも囁かれました)
マスコミはこぞって細貝選手のアンカーを予想していて、蓋を開けたら全然違っていたということですね。
ボール奪取系のアンカーではなくて、散らして展開系とでもいいましょうか。尚且つディフェンスラインに入っても問題ない選手が、アギーレ監督が考えるアンカー像だったということでしょうか。
会見で監督は「3バックの真ん中」というように呼んでいるみたいで、センターバックが前目に位置しているということなのでしょう。
ザッケローニ監督時代との大きな違いの一つはアンカーを置くか置かないかということ。もちろん山口選手と遠藤選手のダブルボランチの場合は山口選手がアンカー気味にプレーしたりはしていたわけですが、明確にアンカーというポジションを置くわけではありませんでした。
でははたして、最初から森重選手がアンカーの一番手候補だったのでしょうか?
あるいは負傷のため離脱した長谷部選手をアンカーとして考えていたのでしょうか?
今回の2連戦、センターバックで選出されたのは、吉田、水本、坂井、森重の4選手。
一方中盤は 細貝 柴崎、田中、森岡、扇原、そして長谷部の6選手。
選出された選手を見てみると、細貝、柴崎選手は結果としてアンカーとしては考えられていなかった。とすると長谷部選手がアンカーの第一候補、扇原選手が第二候補とも読み取れます。
(横浜で一般公開された紅白戦でアンカーをつとめていたのは、森重選手と扇原選手)
そして長谷部選手の離脱により、扇原選手が繰り上がるかと思いきや、森重選手が急遽アンカーに回ったのでしょうか。扇原選手は、守備面での不安を監督が感じたのでしょうか?
森重選手はセンターバック、アンカーの両方で考えられていて、練習を見て、アンカーで行けるという判断だったのかもしれません。
扇原選手もベネズエラ戦で、森岡選手とずっとアップしていましたから、おそらく川島選手のミスによる失点がなかったら15分位は、両選手の出番があったのかもしれません。(その際の交代は、森重→扇原、柴崎→森岡)
森重選手自身、そしてアギーレ監督も、森重選手のアンカーに手応えを感じたと思いますが、今後、長谷部選手、そして山口選手が召集された場合、誰がアンカーのポジションに入るのでしょうか?
長谷部選手がもともとアンカー候補と考えられていたのなら、当然長谷部選手が一度は試されるでしょう。
以前のプレースタイルであればインサイドハーフが適任だと思われますが、幅の広がった今はアンカーも有りなのかもしれません。
また山口選手は細貝選手と同じインサイドハーフと考えられているのでしょうか。アギーレ監督の就任会見で、4・3・3という言葉を口にした時、即座にアンカーは山口選手と思ったのですが、そうではないような感じですね。
実はアギーレ監督が考えているアンカー像をもっとも的確に具現化できる選手は、浦和レッズの阿部選手なのではないかという気もします。もし4年前にアギーレ監督が就任していたら間違いなく中心選手だったのでは?
今回は年齢を理由に召集されないのでしょうか?
映画風に言うならば、阿部選手は南アフリカワールドカップでは、岡田監督の望むアンカー像を演じた。そしてアギーレ監督の臨むアンカー像も演じ切れると思います。
また今野選手も充分ありなんですが。ただ身長はかなり重要視されているようで。
アンカーが誰になるのか?
アジアカップまでには確定していくのでしょうが、目が離せません。
アンカーとともにインサイドハーフもどうなっていくのか。
香川選手もこのポジションで考えられているのかもしれませんし、攻撃的に行くときと守備的に行くときの使い分けもあるでしょう。
こちらも楽しみです。