サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

電動車椅子サッカー日本代表 ニュージーランドの直接対決第1戦を制する

2019年10月23日 | 電動車椅子サッカー

オーストラリア・シドニーで開催中の電動車椅子サッカーAPOカップ。日本代表第2戦の対戦相手は、W杯(2021年シドニーで開催)の出場権を争うニュージーランド代表。

 日本の先発は、初戦のU21オーストラリア戦と同じメンバー、三上優輝、永岡真理、内海恭平、井上純の4名。ただし選手の配置は異なり、三上、内海が中盤を構成し、井上の1トップ、永岡はGKGKユニフォームは内海が着用。セットプレー時等のゴールエリア内の守備は、その内海と三上。

 ニュージーランドは前線7番の女性選手サンドラと5番の選手のあたりが強く、10番が攻守の要として深い位置にポジションを取る。オーストラリア戦でも当たりの強いアフロヘア―のデミトリー、足で操作するカリムにも当たり負けせず押し込んでいる局面も多かった。そのあたりの対策もあり、PF2(比較的障害が軽い)の三上、内海を前目で起用。永岡が下がったのかと思われる。

 その狙いが功を奏し、日本が押し込む展開となった。
日本が攻め込まれた際には永岡が縦への推進力を見せ、ドリブルで押し上げる。

 この試合は実況がなく、監督や日本の応援団(選手の両親やドクター等のベンチに入れなかった関係者)の声も良く聞こえた。今回のコールリーダーである清水選手のお父様も、気持ちのこもった激を飛ばす。

 そしてむかえた10分、日本は敵陣深い位置、ゴールライン近くでFKを得る。キッカーは内海。内海のキックを、エリア内で相手ディフェンダーの間に割って入っていた三上が合わせて待望の先制点をあげた。

19分には内海が左サイドのキックインから、うまくコーナーキックをゲット。内海のコーナーキックが相手に当たり、こぼれたところを三上がニアに押し込み、追加点をあげる。

 
前半は2-0で折り返し、後半、両チームともに選手交代はなく、日本は前半の戦い方を踏襲。

そして28分、内海が右サイドを強引に持ち上がり、GKとディフェンダーの間を割って入りファーの井上へパス。井上が確実に流し込んでニュージーランドを突き放した。

 その後、ニュージーランドに退場が出て相手は3人に。しかしその3人に1点を返されたが、終わってみれば3-1の勝利。
日本代表は貴重な勝ち点3を手にして、初日を勝ち点6で終えた。
W杯予選ということで言えば、絶対に負けられない相手だったニュージーランドに勝てたのはとても大きい。

大会は明日、明後日と続く。
明日のオーストラリア戦は、負けないことが重要。U21の試合は主力を休ませながら、勝ち点3をとることも必要だ。
三上選手はイエローカードを1枚もらったが、明後日の試合で出場停止にならないように気を付けなければならない。
もっとも重要な試合は明後日25日のニュージーランド戦だが、大会3日間を通しての戦い方もとても大切だ。

この大会は個々の活躍より、W杯カップの出場権を得ることが最優先。そのために選手、スタッフ一丸となって明日、明後日の試合に臨んでほしい。
そうすればその先にあるAPOカップの優勝も見えてくるだろう。 

明日以降の試合日程
24
日(木)
9:30 – 10:30  
オーストラリア vs 日本
13:30 – 14:30  
オーストラリア U-21 vs 日本
25
日(金)
9:30 – 10:30  
日本 vs ニュージーランド
12:30 – 13:30  
オーストラリア vs 日本
(時間はいずれも日本時間) 

Facebookを通じてのライブ配信があります。
https://www.facebook.com/apopfa


尚、この大会の渡航費支援のためのクラウドファンディングが進行中です。
皆様ご支援を!

https://readyfor.jp/projects/jpfa

(追記)U21との試合はエキシビション扱いのようです。
APOカップの成績が直接W杯予選に反映するのか、W杯予選としては日本とニュージーランドの直接対決だけが関係するのかよくわかわからないのですが、明後日25日のニュージーランド戦に勝てば、日本、ニュージーランド、オーストラリアの3チームのリーグ戦としても、日本がニュージーランドを上回ることになります。
その場合、日本は勝ち点6以上、ニュージーランドは最大で勝ち点3となり、日本がW杯出場権を手にします。

簡単に言えば、次戦ニュージーランド戦に勝てばOK。

明日ニュージーランドがオーストラリアに負けるか引き分ける、あるいはニュージーランドの成績に関係なく日本がオーストラリアに勝つか引き分けると、明後日の日本とニュージーランド戦は引き分けでも日本がW杯出場権を手にすることになります。

電動車椅子サッカーAPOカップ 日本代表初戦勝利でスタート

2019年10月23日 | 電動車椅子サッカー

電動車椅子サッカーAPOカップがオーストラリアシドニーで開幕、日本代表は初戦でU21オーストラリア代表に7-1と快勝、幸先良いスタートを切った。

日本の先発は、三上優輝、永岡真理、内海恭平、井上純、現状のベストメンバーだろう。
GKに内海が下がり、センターに三上、左に永岡、右の上がり目に井上。

試合は自力に勝る日本が序盤から押し込む展開に。高い位置でのセットプレーがほしいと思われた前半6分、日本は中央でフリーキックのチャンスを得る。三上のフリーキックを井上が折り返し、永岡真理が先制ゴール。永岡はエリア内で上手くポジション取りをしていた。

9分には連係ミスからヒヤリとする部分もあったが、10分、三上のフリーキックを今度は永岡が折り返し井上が前突きでゴール。井上にとっては国際大会での初得点。

14分くらいからは、今後の試合も見据えて永岡がGKに下がり内海が上がる。
17分、左サイドからのキックインから三上がシュート、こぼれ球に詰めていた井上が押し込み日本は3-1と前半を折り返した。


後半は、内海、井上に代わり、石井俊也と清水猛留が投入される。
左に永岡、センターに三上、右に石井、GKに清水というオール横浜クラッカーズのメンバーへ。

今大会は昨年日本選手権10km部門で優勝したレッドイーグルス兵庫と準優勝の横浜クラッカーズの2チームから選抜されるという変則的な日本代表となっている。
10月27日に帰国、翌週の11月2日3日には全国大会が控えていることを考えると単独チームでのチャレンジも重要になってくる。

22分には三上のキックインをファーに詰めていた石井が押し込み、嬉しい初ゴール。4-0と得点差を広げる。
しかし23分にはキックインから一瞬の隙をつかれ失点。GKの清水にとっては貴重な経験。

29分、三上の右コーナーキックを永岡がニアでそらせて5-1と突き放す。永岡はこの試合、2得点目。
その直後、永岡はロングシュートと見せかけて右サイドに走り込む三上へスルーパス。合わなかったが可能性を感じさせるプレー。
32分、右サイド三上のキックインを石井がファーに流し込み6-1。
その後、永岡、三上、石井が退き、内海、井上、浅原が入る。GK清水以外はレッドイーグルス兵庫。

内海のフリーキックを井上が折り返した浅原のシュートは惜しくもゴールならず。
終了間際には内海の右サイドキックインを井上が決め、ハットトリック達成。

 試合はそのまま7-1で終了。結果としては申し分のないスタートをきった。

次戦は本日23日13時30分よりニュージーランドとの対戦。この大会はW杯(2021年オーストラリアで開催)予選を兼ねており、出場権の一枠を争うニュージーランドとの試合はとても重要な一戦となる。

Facebookを通じてのライブ配信もある。
https://www.facebook.com/apopfa
 

今後の日本代表の試合日程は以下。時間はいずれも日本時間。
24日(水)
13:30 – 14.30  ニュージーランド vs 日本
24日(木)
9:30 – 10:30  オーストラリア vs 日本
13:30 – 14:30  オーストラリア U-21 vs 日本
25
日(金)
9:30 – 10:30  日本 vs ニュージーランド
12:30 – 13:30  オーストラリア vs 日本