京都大原紫葉工房便り

京都洛北・大原の里のしば漬屋から、毎日!情報発信。

スズキの調理法について

2006-09-03 14:35:20 | 妻!の料理
 皆さんは、スズキはお好きですか?
 魚のスズキです。

 あのとがった顔。あの銀色の大きなウロコ。切った時の白々しい身と、赤い血。
 この表現でお分かりでしょうが、どうも苦手です。

 おじいちゃんの趣味。マージャンと釣り。
 よほど、お好きなようで、どんなに疲れていようが、翌日朝4時起きで、岐阜まで茄子を買いに行く日であろうが、誘いがかかると、躊躇なく出かけなさる。
 友人とだらだらシャベリもって楽しむ、「ストレス解消」だそうです。

 趣味は人それぞれですが、ひとつ困ったもの。
 じーちゃんが釣ってきた、スズキ。
 誰が調理するんだ、ということでモメます。
 鯛やアジなら良いのだけども、いつもスズキ。
 おばあちゃん達も、あの天然独特の生臭さが鼻についているようで、「かなわん」そうです。
 で、「いったい、どーすんの?」と、なるわけです。

 おとといも、おじいちゃん、夕方から若狭に釣りに出かけました。
 で、やっぱり、スズキが釣れました。大?(30cmくらい)2尾。
 「クーラーボックスに魚があるけど、どーすんの?」と、いつもの会話が始まってます。
 「わしが、さばいてやるがな!」と、おじいちゃん。

 私達が、夕方ビデオ屋さんから帰ってくると、冷蔵庫の中に、さばかれたスズキが、ラップでグルグル巻きになって入っていた。
 目が合った。なーんか嫌な予感。
 とりあえず、放っとくと、肉汁が出てきて、そこらじゅうベトベトになりそうなので、おっきなビニール袋に入れておきました。
 なんで、私が世話してるんだろう・・・

 と、嫌な予感は的中し・・・
 翌日の今日、おじいちゃんとおばあちゃんは、朝から一泊旅行に出かけていきました。
 → て、私が料理するの? で、私らが食べんの?
   どーすんの? どーすんの?

 というわけで、お昼は、ためしにムニエルで・・・
 とりあえず、一尾の半身で、調理。
 スズキのムニエル、と固有名詞のようになってるくらいだし・・・
 いつもは、塩焼きか煮付けでしたけど。

 1・身を骨から離し、あの気持ち悪い皮をむく。
    (これだけで、ずいぶんスズキチックな感じが取れ、美味しそう!)
 2・塩、胡椒をし、イタリアンスパイスミックスをかける。
    (僕はこんだけ嫌われてるのかと、スズキ君が嘆きそうなくらい、完全武装.)
 3・小麦粉をまぶし、余分な粉をはたいて落とす。
 4・フライパンを熱し、オリーブオイルをたっぷりめに入れて、焼く。
 5・こんがりと両面焼く。
 6・ソースは、バルサミコ酢に砂糖と塩を入れたものを、フライパンの残り汁とあわせ、とろりとしたら、魚にかける。

 創作料理。犠牲者数名か?
 「これは、イタリア料理か? フランス料理か?」と、お父さんと話しました。
 「オリーブオイルとバルサミコだし、イタリアンでしょ。」と私。
 「トロミがついてるし、フランス料理とちゃうの?」と、お父さん。それは、違うだろっ!
 なんといいますか、妻!料理ですね・・・

 味は、美味しかったでーす! 本とですよ。
 赤子も吐き出さなかったし・・・
 こってりムニエルに、バルサミコの酸味がアクセントになって、良いお味でした。
 某料理人さん、「愚の骨頂。」なんて言わないでくださいねー。