沖縄旅行記 一日一城 今帰仁城

8月1日はちょっと遠出して、北部の今帰仁まで。ここにも素晴らしい城跡がある、昨日の中城と同様こちらも世界遺産であり日本100名城の一つでもある。那覇ICから沖縄自動車道に乗り、終点の許田ICで降りる、所要時間2時間強、そこから小一時間で今帰仁城跡。駐車場に車を置くことすらもどかしくなるような、美しい城壁に心が躍る。

 

 

 

心を落ち着けて見学しましょう

 

 

本門の平郎門

 

 

これは昭和37年琉球政府時代に修復されたもの。琉球国由来記には「北山王者、本門、平郎門を守護す」と登場する、とあった。

 

 

大隈郭（うーしみかく）

 

 

戦時に備えて馬を飼って兵馬を訓練した場所。最も高い石垣が築かれている、堅牢な城郭。

 

 

大隈郭を上の郭から見たところ

 

 

とにかく美しいのである。遠くに見えるのは東シナ海。この壁のどこかに、城外に抜けることのできる抜け穴があると伝えられているけど、本格的な発掘調査が行われていないのでその辺りは謎だそう。

 

 

主郭の城壁を志慶真門郭から見あげたところ

 

 

主郭は発掘調査で最も中心的な建物があった場所とされている。その下にあたる志慶真門郭（しかまじょうかく）には、城主に支えた身近な人々が住んだ4つの建物があったことが発掘調査で確認されている。

 

 

その4つの建物のあった場所が示されている

 

 

いや〜、見どころがたくさんありました。城壁だけでここまで魅せる、琉球王国のグスク。「城」という文字をあてるので、本土のお城と似たようなものと思ってしまうのだけど、機能面でも随分異なっているようだ。ここ今帰仁城は所在する本島北部の支配の拠点だったし、翌日行った首里城は役所であり王族の居城でもあったという。それ以上に目を引く違いは、聖地である御嶽（うたき）とか拝所という信仰の場所が必ず備わっていた点であり、琉球石灰岩で作られた石垣が、直線的な本土の石垣と異なり美しい曲線を描いている点。

 

 

見学を終えて、冷房の効いた資料館で休憩。そろそろお昼を食べよう、時間があれば備瀬のフクギの並木道も見てみたい、でも18時にはホテルに車を回収に来るので、慌てなくていい時間にはホテルに戻りたいから無理は禁物、ということにして車に乗って食堂を探す。途中おしゃれな民宿がランチをやってることを発見し、入ってみた。ソーキそばは優しい味で美味しかった。60代後半と思われるオーナーご夫婦といろいろとお話をし、並木道への行き方や駐車場の場所など詳しく教わって出発。

 

 

東南アジアに分布する常緑樹のフクギ

 

 

沖縄戦の際には資材としてかなり多く伐採されたらしいけど、樹齢300年を超える木も残るうえ2万本もの木が残されている。ここまで大規模な並木は沖縄本島ではここだけだという。

 

ビーチに抜ける道もこんなに暗い

 

 

水牛の引く車で焼く30分散策、というのもありだったけど時間がなくてそれはパス。ここからホテルに向けて一路那覇へ。ホテルでは、事情を説明して鍵をベルキャプテンに預けて終了。レンタカー会社の人が車を回収に来ても、あたしたちは何もする必要はなく、プールでぷかぷか浮いていた（笑）。そして居酒屋からの電話を待って夕食へ。

 

 

空港で車を借りて返すとなると、初日の夜到着後何人もの人が荷物を持ってレンタカー会社に結集するので時間がかかる、おまけに帰りも夜の便に合わせて暗くなってから空港へ、ということになると、土地勘だけじゃなくて日頃乗り付けないレンタカーで暗い時間に移動するのはちと不安。それよりも、ホテルで借りてホテルで返せるのは、借りる期間も柔軟にできるし楽だと思った。結果的に料金的にもお得だった。

 

 

というわけで、早くも最終日がやってくるのであった。