米国のエネルギー事情はオバマ政権になってから、急速に変わってきているようです。
その変化の方向は、まさに原点回帰。80年代に全米を席巻したDSMが復活しているのです。
DSMとは、Demand Side Management略語で、需要側のエネルギー管理という意味です。つまり、省エネルギーです。
エネルギーを使う量を減らすことと、エネルギーの使う効率を良くすること。この2点が省エネの基本ですが、それらをしっかりと管理していこうという考え方です。
そしてDSMの目的は、増加する需要に供給側(Supply Side Management)の増強ではなく、省エネによって対応するというもので、そのどちらに投資した方が投資リターンが大きいかで判断するというかなり合理的なものです。
今、このDSMサービスを住宅から事務所ビルや工場までに提供しようという新しい業態がベンチャーとして生まれているようです。まさに20年前のESCOブームと同じでしょう。
その時と決定的に違うのは、温暖化問題の深刻さとITの技術革新という社会情勢です。
金融危機の発祥の地として落ち込んでいるかと思えば、すでに新しいベンチャーの胎動が沸々と出てきている。これが米国の底時からであり、ダイナミズムなのかもしれません。
そんな状況を日本にいても肌で感じるようになりました。今こそ、米国から学ぶべきものはたくさんあるような気がしています。
久しぶりに行ってみたくなりました。彼らのエネルギーをもらいに。