昨日の朝もだいぶ冷えましたが前日に比べればいくらか気温は高めでした。
空がこんな雲に覆われていて放射冷却がなかったのがその理由かも知れませんね。
それでも賢パパの仕事場は街から離れた山の方にあるので気温はずいぶん低かったようですよ。
収穫の方は前日に比べて第二温室は少し多い程度でしたが
第一温室の方はこのピンクも
こちらの種類も前日まではバケツに一杯だけだったのがこの日は二杯と多かった。
恐らくは園長が暖房の温度設定を高めに変更したせいだと思われますが・・・昨日は前日までよりも2℃くらい高かった。
何のためにこういうことをするのかと言いますと・・・少しでも値段が高い時に出荷できる花の数を多くしたいからに他なりません。
同じコストを遣って生産した商品なら一円でも高く売れるに越したことはありませんからね~。
なので・・・バレンタインデーの需要で値上がりするタイミングに合わせて収穫が出来るように調整をしていたんです。
工業製品やその他大部分の商品においてはその価格がころころ変わるということはありません。
安定して製品を供給することが出来る工業製品では勿論のことですがコストに変動が出やすい商品においてもその価格は何年に一度かという値上げ以外はいつも同じ値段で提供されている。
これはお客様との信頼関係の上に成り立っている商売なので・・・例えば長雨の影響でキャベツの値段が高騰したからと言ってもとんかつ屋さんが値段を上げたりしないことなどが良い例です。
つまり・・・この世の中の商業活動においては「一物一価」が基本ですがそこには一つの例外がある。
えぇ、賢パパが携わっている農業や漁業、林業と言った第一次産業の生産物がその例外品目です。
気象条件やその他の要因で収穫量が大きく変動するため需給のバランスの調整がしにくいために起きる問題です。
その課題を解決するためには生産者が値段を決めるのではなく・・・お客様に決めてもらう。
そうして、納得した上で購入していただくことによって売れ残って捨てる商品を少しでも減らそうという発想から生まれたのがこの「一物多価」というやり方です。
だから・・・野菜、果物や魚介類の値段はバラバラで高いものから安いものまで千差万別。
生産する方は少しでも高い値段で売ることが出来るように知恵を絞りますから色々な裏話があったようです。
賢パパが携わっているような施設園芸の分野だと生産する作物を変えるのはほぼ無理ですが・・・同じバラでも人気のある種類とそうでない種類がある。
当然のことながら人気のある種類は需要が大きいので値段が高くなる。
ただ、その人気の種類を全国の生産者が一斉に栽培してしまうと供給量が多くなりすぎて値段が下がる。
なので、生産者の方は植え替えをする時に次の品種を何にするかを考えるのに苦労しているようですね。
賢パパがお世話になっているバラ園でもそれを念頭に置いて時々栽培する品種の変更を行いますが・・・つい先日植え替えを行ったばかりのこの一角には新しい品種が入りました。
園長から聞いたところによれば新しい品種は「スプレーバラ」と言って一本の茎からたくさんの花が咲くタイプ。
ご覧になればお分かりかと思いますが花の数が多いということは脇芽の数もそれに比例して多い。
つまり・・・「芽欠き(脇芽取り)」の作業にかかる労力も「輪もの(一本の茎に一つだけ花を着けるタイプ)」の数倍は必要。
今は園長と4人のパート従業員で何とかやっていますがこれ以上作業が増えると一体どうなることやら・・・?
新しいパートさんを採用してくれないかな~。