しばらく、ブログの更新をしていませんでした
今月末に北海道の鉄道の将来像の提言が北海道知事の諮問機関から出るので、それを待っています。
先日、いすみ鉄道の社長のブログで、JR北海道を批判するととれるような意見が掲載されました。
多くの方は否定的に受け止めたようですが、私は示唆に富んだ素晴らしい内容だと拝読しました。JR北海道可愛さに贔屓の引き倒しをしている鉄道ファンが多いですね。JR北の過去の栄光もありますが、冷静に見る必要もあります。ブログでは分割でリスクが少ない結果となった本州3社に対する厳しい意見もありましたので、本州の方は受け入れられない面もあったでしょう。
また、必ずしも鉄道事業に熱心ではないと勘違いされるJR九州を絶賛することにも批判される理由があるのでしょうか。
私としては、社長のおっしゃる通りJR北海道の営業は、必ずしもうまくいっていないことには賛同しています。
特にここ数年は「何もできない、何もしない」の一点張りで尻すぼみ状態であることは否定できません。本来の用途を離れている旭山動物園号の運用は異常としか受け取れません。
ほとんどが鉄道には素人ばかりの第三者再生会議に振り回されて、合理化命の島田社長以下現経営陣は、もう限界でしょう。
平素はほとんど捨ててしまった函館本線山線を特急ニセコが今月いっぱい短期間走っていますが、案の上、需要は多くはありません。
ニセコ付近での平素からの地道な営業活動をおろそかにしていながら、クレジットカード顧客専用のフリー切符の期間合わせてに、臨時列車を走らせたからと言って観光客が鉄道を利用するとは限りません。
ニセコの観光客にとって、鉄道はすでに選択肢から外れてしまっているのです。それは平素から種を蒔かないJR北海道の自らの責任です。
話が飛びますが、アメリカでトランプ新大統領が誕生しました。
既存の政治家(クリントン)では資本主義の果実が廻って来ないと考えたアメリカ人の下流労働者(下流に落ちてしまった)が、この人なら果実を分けてくれると考えてトランプ氏を選んだのです。
しかし、トランプとの主張する内容には疑問符が付く内容が多い、実現は不可能だとメディアは報道を続けていました。しかし、あまりに下流に落ちた労働者はそうしたメディアに接する機会もないのです。テレビもインターネットも見ることのできない階層が増えてきているのです。
そうしてトランプ氏を選出してしまった。
この流れはいずれ、EUそして日本にも必ずやってきます。しかし選んだ政治家も結果は出せず、結局は失望する。
そう、今の資本主義というシステムではもう経済発展など夢物語なのです。
みんなで豊かになる時代は終わったという事です。
ちなみに、以上は慶応大学の政治思想史の先生のお話です。
北海道には、高度成長期の名残を感じさせるたくさんの種類の気動車が走る時代がありました。しかし、北海道の鉄道=夢の時代は終わったのです。
もう、無い物ねだりをしても仕方ありません。
旧態依然とした国会議員やそれにすがる知事、そして沿線自治体の首長に期待ができないのです。
北海道は農業と観光で地道に暮らしていくべきです。鉄道は最低限の路線を農産物輸送と観光のために残せばよいでしょう。
北海道では鉄道ファンは成立しない時代になったのです。ほとんど同じ型式の車両だけが走る。SLなんて公園展示するだけです。撮り鉄も消えていきます。新幹線はトンネルの中で、走る姿はほとんど見ることができないのです。そして50年もしたら新幹線の廃線が始まるでしょう
我々は、そのことを受け入れましょう。
諦める時代に入ったのです。成長なんて過去の話です
2015年、釧路駅に侵入するSL冬の湿原号