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表題の写真は北見の北方にある丸瀬布に静態保存されているSL雨宮号。
11月27日北見市で、JR北海道の路線見直しをテーマにした道新フォーラム「地域住民の足をどう守るか」(北海道新聞社主催)開かれた。
主に北海道新聞と朝日新聞が報じた内容をご紹介し、私の考えも適宜添えたいと思う。
北見駅から徒歩10分くらいのところにある会場のホテルには、平日にもかかわらず市民や自治体の関係者約150人が集まり熱く盛り上がった。
そして、地域交通再構築については、地域住民が主体的になるべきだとの声が出た。
基調講演は、「鉄路を看取った男」との異名を持つ??(ご本人が札幌のシンポで紹介されたのでご紹介します(笑)言い得て妙かと思う)鉄道路線見直し問題のプロ、加藤博和・名大院教授が道内の現状について語り、「自分たちの鉄道という自覚が薄い。今は違うやり方ができるチャンス。そう考えないと国も支援ができない」と指摘した。
その上で利用促進策に熱心に取り組む道外の鉄道会社や、自治体に鉄道施設を保有してもらう「上下分離」などの事例を紹介。「鉄道網を自らの手に取り戻し、取捨選択し、生かすことで地域に役立つ公共交通網の再生ができる」と述べ、地域住民による積極的な議論を促した。
続くパネル討論では加藤氏、辻北見市長、長南:石北沿線ふるさとネットワーク事務局長、島田JR北社長が登壇して、三浦道新経済部長がコーディネーターが務めた。
辻市長は「石北線は札幌、旭川、北見と中核都市を結ぶ幹線であり、道東と札幌圏を結ぶ広域観光ルート、多くの農産物を運ぶ物流も支える重要路線」と強調し、路線見直しに関して「簡単に容認できない」と語気を強めた。
長南事務局長は「JRが突然に時間が無い、資金が無いと言いながらあわてて結論を出そうとするのはおかしいとし、JRと地域の協議が膠着(こうちゃく)している原因は、国の支援策が見えないからだ」と指摘した。
これに対し、島田氏は「単なる赤字補填(ほてん)では持続可能なものにならない。問題の本質は、利用者が減少した公共交通を地域の実情に合わせて、10年、20年続けられる仕組みを、どう構築していくかが課題」と述べ、今後も地域と共に公共交通のあり方を巡る議論を進めていく考えを示した。
加藤教授が言われる通り、石北線に限らず、北海道全体で「自らの鉄道」という感覚が薄いと言うのは全く同感である。
ツイッター上でJR問題をメディアが報じると、一時的には鉄道ファンが反応するが、長くは続かない。さらにメディアが政府やJRを批判すると、彼らはメディアを批判する。
JRは一生懸命だと言いたいのだろうが、努力だけで認められないのが社会というもので、結果を出さなければならない。
批判するだけでなく、自らの考えを出してほしいものだと思うがいかがか。
まあ、いずれにしても北海道民の本音が見えてこないのだが、おそらくは「あきらめ」が全てではないかと思う。株価が上昇し、有効求人倍率も過去最高と言いながらも、北海道は今一つ景気の良さが感じられない。
いつかは「お国が」何とかしてくれると他力本願の境地にあるのだろう。
現在の政権というか、これからの日本政府・国というのは国民には必要最低限のことしかしないのだという事を受け入れなければならない。
だからと言ってすべてあきらめるのではなくて、自ら声を出して政府を振り向かせ、こちらを向いてもらって、「ここにはこんな公共交通が必要です」と訴えるう必要があるのだ。
何もしなくても国が振り向いてくれる時代は終わったのだ。
とは言いながら、北海道に突然、市民運動の輪が広がるとも思えないし、日本人の気質からは考えられない。矛盾をするようだが、国と道が地域住民の議論主導するべきなのだ。
ましてや、30年前の分割民営化時の経営安定基金の運用利息の大幅な減少を「予想されたことで、JRが対処すべき事だった」などと他人事のように語る石井国交大臣のお考えは、明らかに認識を違えている。
沿線自治体と住民は現実を見据えて要求を明確にしつつ、国と道はできる限りの支援を検討するのが、今最も大切なことだろう。
追記
真偽は分からないが、島田社長が遠軽駅(表題写真の丸瀬布の近く)がスイッチバックになっていることに対して、改良を示唆したとの話が伝わった。JR貨物への線路利用料見直しと併せて国に要望するならともかく、上下分離と絡ませて地元自治体に費用負担を依頼したいとの思いがあるのであれば、かなり引っかかるものがある。名寄本線と石北本線との分岐のためにスイッチバックになったわけであり、改良するのであれば、自分たちの力で行われているべきである。今頃、どさくさに紛れて言い出すのであれば「懲りていない」という事になる。ましてや、このことを存続問題に絡めようとするなら噴飯ものであろう((+_+))
さて、登別の母の家の近くで見送った2枚。
今年最後の北海道へのJR東日本の四季島とJR北海道を代表するキハ40の写真を載せて、今回のブログを締める。
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