JR北の26年度事業計画を読んだ。
まず、733の系の増車とDMVの実用化推進が謳われている。
最も目に付いたのは、261系の制作を進めるという一文であり、261系と明確に記載されているのは車体傾斜装置
の非装備などという一部報道には疑問符が付くことになる。同装置は、今や新幹線を含む高速車両では基本的な装置と
されつつあり、報道のようなコストだけを重視した新製車両を制作するとは考えにくい。
また、MA方式のハイブリッド車による新型特急の「性能試験の実施」も掲げており、普通列車を前提とした東日本等の
シリーズ方式(直列方式)とは一線を画すようだ。
その他、特急型気動車の重要部品の交換、ATS-DNの導入の早期完了、PCマクラギの導入なども謳われている。
今年度の設備投資全体における車両費の割合は55%にも及ぶ。
設備投資の原資は国からの補助と借入金によることとなるようだ。
また、気動車のアイドリングの軽減も興味深いが夏季に実施するのだろうか。
その他の営業面では既に建設中の小樽築港駅周辺に合わせて手稲の旧社宅跡地の介護付き老人施設の建設も興味深い。
現在はスーパー銭湯と食品スーパーを展開している場所だろう。
さらに、乗客へのタブレット端末による案内情報の提供、25周年を迎える釧路湿原ノロッコ号、SL湿原号についても言及している。特別なイベントが期待できるのではないか。
だが、以上の各種施策によっても、鉄道運輸収入の収支は404億円、全事業損益でも378億円の赤字を見込んでいる。
そのため例年通りに経営安定化基金の運用収入などによって帳尻を合わせる形となっている