陸上イージスアショアの配備を中止とする河野防衛大臣の発言があった。理由は安全担保に費用がかかり合理的ではないというものだ。そもそもこの計画は北朝鮮のミサイル飛来を想定したもので秋田県と山口県の両県に配備して北から飛来する飛翔物体を撃墜しようとする趣旨である。
最近の北朝鮮のミサイル発射状況だが、米トランプ大統領との会見が実現してから長距離と称するミサイルの発射が行われていない。人工衛星打ち上げとして過去2回ほど見た目には本格的なロケットで発射し1回は地球を周回する軌道に乗せたようだがその後音沙汰なしが現状である。最近は専ら短距離のミサイルで一種の脅しとみられるものだ。これらの一連の動きをどう捉えるかだが、韓国に対する貿易相手国を1ランク落としてミサイル転用物資の輸出認可を認可制にして第3国に渡るのを厳しく制限したが果たしてそれの効果が出始めているのではと思うがどうか。それに北が核兵器保持として核実験を実行したようだがそれが本当の核爆発だったのかどうかは正式には確認されていない。核関連に詳しい小出裕章氏によれば北朝鮮には核兵器を製造する能力は無いといわれる。ウラン235の濃縮という作業もプルトニウムの再処理という作業も膨大なエネルギーとその工程の難度も先進国でさえかなりの技術を要求されるのに、北朝鮮がその高度な技術などもっているはずがないと切って落とされているのである。
上記のような状況の現在、たかが北朝鮮のカラ威張りの宣伝に高価なイージズアショアのような配備は無用という判断がウラに隠されたものと思う。