テコンドーを中心とした筋トレ、アンチエイジング

年齢に関係なく、筋肉、脳は鍛えるほどその重量、能力は増加します
テコンドーはインナーマッスルもバランスよく鍛えられます

肝癌ミーティング

2016年02月08日 20時35分07秒 | 大阪鉄道病院

肝癌ミーティングが京都グランビアホテルで先週行われました。

京都府立医大消化器内科教授 伊藤義人先生と京都府立医大放射線科山田恵教授が主体となって、大学の関連病院の消化器内科と放射線科のドクターに声を掛けてのミーティングです。
今回の、三重大学から兵庫医大放射線科に移られた山門享一郎先生の特別講演は、肝癌治療とミリプラチン、というタイトルのものでした。
ミリプラチンは、5年くらい前から発売された日本の大日本住友製薬が開発した新薬で、シスプラチンに油性親和性を持たせた薬で、添付されるリピオドールと言われる油性造影剤と懸濁させて使用されます。発売当初は、肝癌治療の決定版かとすごく期待されたものでしたが、そうは行かなかった話し、しかしその後の、マイクロバルーンを使っての末梢投与の肝癌動脈塞栓療法に使うと、正常肝組織温存しながら肝動脈塞栓療法が出来るようになる話でした。さらに、この薬の肝動脈投与直後では、ラジオ波焼灼療法の焼ける範囲増強が得られ、治療効果があがるとのことでした。
最近の肝癌の治療成績の向上は、動脈塞栓療法の後のラジオ波焼灼療法が劇的に奏功していることからきています。山門先生は三重県熊野のご出身で、僕の三重県南島町のこともよくご存知で、同郷のよしみみたいな感じで凄く話しが弾みました。
金沢大学卒業されて三重大学放射線科に進まれた理由にも合点がいきました。
その前の一般演題は、京都府立医大放射線科の林奈津子先生の巨大肝癌のDCビーズを用いた肝機能温存させた治療方法で、腫瘍崩壊症候群、肝機能低下を抑えつつ効果的に治療されていました。最後には通常のリピオドール抗癌剤動脈塞栓療法を少しだけ追加されるという方法です。
もう一つは京都第一赤十字病院消化器内科の中村英樹先生による、ミリプラチンによるバルーンカテーテル閉塞下の動脈塞栓療法で、これも肝機能温存の動脈塞栓療法でした。無理して押し込まないミリプラチンの注入がミソです。本当柔らかいマイクロバルーンカテーテルを肝動脈の末梢まで行かせることが出来る時代になってるのは、本当凄いことです。この作製技術は実は日本の独壇場なんです。凄い精巧な職人技です。

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