kmitoh 春夏秋冬

水生生物雑記帳・男鹿半島幻想・接写と拡大写真

魚の卵:(K)ネコザメ:岩の隙間など置く

2014-10-02 17:57:02 | 魚の卵


 大きさは14cm×5cm 




 ネコザメ


 螺旋状(らせんじょう)にねじれた卵から孵化した子どもは、20cmくらい大きさである。

 トラザメは口の前部に並ぶ歯は鋭く、奥歯は貝を砕いて食べるために臼歯となっている。
 大きさは1m、中部日本以南に生息する。


コメント

魚の卵:(J)サケ・マス:卵粒分離、定位置にとどまる。

2014-10-01 12:18:45 | 魚の卵


 ニジマス卵




 アルビノのニジマス


 サケ・マス類の卵はみな似ている。
 川の砂礫底を雌が尾びれで掘りかえして産卵床をつくり、
雌がバラバラの卵粒を放卵すると同時に雄が放精する。
 卵は砂礫にかるく覆われて同じ場所に留まる。
 
 日本のニジマスは原産地カリフォルニアから移植されたもので、
海にはくだらない陸封型のマスである。
 直径6mmの卵を2000から3500粒産卵する。
卵粒は強く、2mほどの高さから落としても正常に発生する。
 産卵後、死なずに数年産卵を繰りかえす。




 サケ孵化子魚





 産卵行動のため海から川へ入ってきたサケと
産卵行動を終えて寿命がつきたサケ。

 サケは、川で生まれた稚魚は、しばらくすると海へ降り、
数年間北太平洋を回遊したあと、生まれた川へ戻り産卵する。
そして、その一生を終える。
 サケの卵はイクラやスジコとして販売されている。


■サケとマスの違い

 昭和14年に出版された「魚 大島正満著」には次のようなことが載っている。
 日本に生息するサケ科魚類は
イトウ属・サケ属(salmon)・ニジマス属(trout)・イワナ属(troutまたはcharr)に
分けられるが、
 そのうちの日本産サケ属の魚を列記すると、
サケ・ベニマス・カラフトマス・マスノスケ・ギンマス・サクラマス・ビワマス・クニマスである。
 日本では古来、サケを除いたサケ属の魚すべてを「マス」と呼んでいた。
ところが、アメリカ産でイワナ属の魚 Brook-trout のことを
カワイワナとしなければならないのに、カワマスと命名してしまったのが
混線の始まりである。

 言葉・分類は時とともに変化していく。
現在はサケ・マスというふたつの呼び方が混在していて、
その意味的違いはなくなっている。


■イワナ




 一般にイワナ属は次のように分けられている。
  標準和名-属名-種名-亜種名-命名者名 の順。

アメマス Salvelinus leucomaenis leucomaenis (Pallas)
エゾイワナ Salvelinus leucomaenis leucomaenis (Pallas)
ヤマトイワナ Salvelinus leucomaenis japonicus Oshima
ニッコウイワナ Salvelinus leucomaenis pluvius (Hilgendorf)
ゴギ Salvelinus leucomaenis imbrius Jordan et McGregor

 標準和名は図鑑に見出しとして載っている名前であるが、
これ自体には決めごとはないから、 図鑑によっては異なった名前が
つけられていたりする。
 属名・種名・亜種名・命名者名などの組み合わせが学名である。
 学名はその生物に一つしかないことになっているが、
標準和名の数よりも多いのが現実である。
 書くときは別の書体を使用することになっていて、イタリック体が多く使われる。

 イワナの学名をみると、アメマスとエゾイワナは学名では違ったところがない。
アメマスは、生活史のある時期を海でくらす「降海型」、
エゾイワナは一生を淡水にすむ「陸封型」 と呼ばれるもので、結局は同じ種類の魚である。
 ほかのイワナを比較しても、種名までは同じである。
つまり、亜種の違いということになる。
ここでは亜種にしているが、もっと弱い「型の違い」としている図鑑もある。
ほとんど同じものと考えて間違いないだろう。
系統進化などを調べるときには、この違いはおもしろいのかも知れない。

 上の写真は、エゾイワナ(アメマス)ということになる。


コメント

魚の卵:(I)ホテイウオ:岩の間に産卵する。

2014-09-26 17:12:16 | 魚の卵


 



 ホテイウオ

 文章は後で。


コメント

魚の卵:(I)サブロウ:岩の隙間に産卵する(?)

2014-09-26 17:06:56 | 魚の卵


 この卵種に入れていいのかどうかは不明だが、多分いいだろう。




 サブロウは千葉・新潟以北に分布する。
 25cmほどの大きさで、体表はかたく、身も少ないのでほとんど食用にしない。



コメント

魚の卵:(I)ザラビクニン:岩の間などに産卵する。

2014-09-26 16:36:00 | 魚の卵


 孵化中の卵。破れた卵は孵出したもの。
 卵粒径 4.5mm。卵塊は6cmくらい。




 孵化した子魚。1.6cm。




 ザラビクニン


 ザラビクニンの卵は乳白色をした卵塊である。
 水槽の中での産卵は塊をサンゴの枝の間にはめ込んだり、
ハタハタのようロープに付着させた。

 自然ではどうなのかわかりらないが、かたいものがあればそれに産卵し、
その対象物によって卵塊の付着形態が異なっているのではないかと推測している。

 卵はしだいに黒くなり、やがて孵化してくる。
孵化した子魚は、すぐに腹の吸盤でものに吸いつき体を丸める。

 ザラビクニンは日本海やオホーツク海に分布し、
大きいものでは30cmになる。
 体は寒天のように柔らかい。
 200mから800mの深さに生息している。

 男鹿では「アマエビ」の籠に入るが、食用にしない。


参考:ザラビクニン 高山茂樹 魚津水族館年報 1994.3



コメント