中日新聞 2010年5月29日 25面より引用
エビスビール記念館 竹林明館長に聞く
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最近は「家飲み」派も多いはず。缶ビール
をとびきりおいしく味わうコツをサッポロ
ビール「エビス記念館」(東京都渋谷区)
の竹林明館長に聞いた。(杉戸祐子)
●準備
飲む前日までに購入し冷蔵庫に立てて置き、
丸一日じっくり冷やす。(中略)
ドアポケットで冷やすのは「開閉のたびに
振動するので避けて」。(中略)
グラスの形も重要だ。「飲み口の直径とグ
ラスの高さの比率が一対二程度」が適して
いる。飲み口が胴の部分より適度にすぼま
っていると、ビールの炭酸が過剰に抜ける
のを抑えられる。内側の底の丸みがある方
が「注いだときにビールがうまく対流する」
●注ぎ方
液体と泡の「黄金比率」は七対三。「三度
注ぎ」で実現する。初めに缶を静かに開け、
グラスの飲み口の十センチもど上から勢い
よく注ぐ。「泡を作るため、グラスは寝か
さず、立てて置いて」。泡の上部がグラス
の七分目ぐらいに達したらストップ。
きめの荒い「かに泡」が消えるのを待つ。
このひと手間で、過剰な炭酸が抜け、ビー
ルのまろやかさが引き出される。かに泡が
おさまったら飲み口の二、三センチ上から
泡が最上部に達するまで再びビールを注ぎ
泡が鎮まるのを待つ。
最後は飲み口すれすれの高さに缶を寄せ、
「泡の下にビールをくぐり込ませ、泡を持
ち上げるイメージ」で丁寧に注ぐ。
完璧に出来れば泡につまようじを立てても
倒れません」
●飲み方
グラスの下部を親指と人差し指、中指でつ
かみ薬指で底部を支える。そして「背筋を
伸ばし、のどにビールの通り道をつくって」。
上唇で泡を抑えるようにして飲むと、最後
まで泡の層が残って味が落ちない。
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▼ただ単にグラスに注げばよいのかと思っ
ていましたが、随分と仕掛けがあるものだ。
前日から準備をしないといけないとは、知
りませんでした。冷蔵庫もドアポケットに
入れていました。グラスも斜めにしていま
したね。「かに泡」なんてまったく知りま
せんでした。缶ビール道は奥が深いです。
「とりあえずビール」ではなくて、「とり
あえずグラスを探しに行きましょう」