農作業は「土作り」、良く言われる言葉である。伝承されてるだけあって、真実を伝えているかと思っている。基本的に野菜類は天候や肥料で育つと思われがちだが、実際を制しているのは土壌の状態では無かろうか。従ってそこから「土壌の改良」という発想が生じてくる。いわゆる土作りである。留意していることは、土壌に有機質をすき込むこと。基本は「籾殻」の注入だ。若しも堆肥の製造や燻炭の制作が可能であれば、尚更良いだろう。子狸は場所と手間暇の都合も合って、専ら籾殻の使用に頼っている。
籾殻は稲刈り時なら、籾すり場で無料で頂戴出来る。我々の耕地ぐらいなら車で1~2回も往復すれば必要量は確保可能だろう。積み上げて置いて耕耘時にすき込んでいく。燻炭と違って、土壌に溶け込むのに時間は要するが、何時の間にか有機質を含んだ、有用な土壌へと生まれ変わってくる。お手軽な手法だ。
今回も耕作の隙間をぬって籾殻を散布した。画像を撮るためにあえて耕耘前に撮影したのだが、黄色い物質がいわゆる籾殻である。畝の上に散布して耕耘機で数回往復すればすき込まれていく。肥料と違って、作物により加減を替える必要も無い。出来るだけ均等になるように、何回も耕耘するだけでOKだ。今が2月、次に種蒔きや植栽となるのが4月の中旬位だろう。いわば2ヶ月ほどの待機期間があるので、じっくりと馴染んでくれるのでは、と期待している。
籾殻以外には「鶏糞」や「米糠」を利用している。これらも同様な手法ですき込むのだが、栄養分があるので作物によっては対応が変化するだろう。とりわけイモ類などは肥料分が多すぎると逆効果をもたらすことがある。過ぎたるは何とやら・・・・・・の類いだ。多少の注意は必要だが、土壌の改良によって立派な作物が生じてくるものと理解して励んでいる。余り費用も掛からず、手間も少なく、効果は大きいようだ。日常の一寸した配慮で結果は変わってくる、騙されたと思って一度お試しを。