西村家庭園
西村家庭園は、上賀茂神社の社家であった錦部(にしごり)家の旧宅の庭園であり、明神川から庭園内に水を導入し再び川に戻すというこの地域の社家庭園特有の水利用形式をとっている。もっとも、他の社家庭園では、導入した水を池とする例がほとんどであるが、この庭園では幅広い二筋の遣水としており、軽快な印象を受ける。また、庭園の一隅にある深さ1メートル余りの円形のくぼみは、水垢離(冷水を浴び身体のけがれを去ること)の場として用いられたものとみられ、この庭園の特色の1つとなっている。更に、上賀茂神社の御神体山である神山(こうやま)の降臨石をかたどったと伝えられる石組みも、社家の庭園らしい。
このように、西村家庭園は、上賀茂の社家庭園ならではの意匠を持つ貴重なものである。
西村家社家庭園は、上賀茂神社 18代目の神主(現在の宮司)である藤木重保が作庭したものと伝えられています。藤木重保とは、千載、新古今、玉葉、風雅などの勅撰和歌集にも作品が収録されているほどの歌人としても活躍した人物です。
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