小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

遍路日記‥‥三日目‥‥3  

2015-05-11 | 四国遍路
十一番札所 金剛山 藤井寺
ご詠歌 色も香も無比中道の藤井寺 真如の波のたたぬ日もなしさ

弘法大師は17日間、ここで修行を行い薬師如来を刻み、七色の藤を植えたと伝えられている。
真言密教の道場でもあったらしい。
16:00に実り豊かそうな里山をゆっくり歩いて山門に到着。



山の懐に抱かれたようなお寺。
お寺の名前通り藤棚が立派。蕾がたくさん垂れている。



背後には鬱蒼とした山を背負ったお寺で、ここから遍路転がしと言われている厳しい道が始まる。
本堂の天井には大きな雲龍が睨みをきかせていた。




夕景の中に静かに大師が微笑んでおられた。
ここでも浜松夫婦と再会。潜水橋からタクシーで来たらしい。
タクシーを待たせていて今夜の宿に向かうとのこと。同じ宿だ。
閉門が17時なので宿に寄らずにきたという。
みんなで焼山寺への道をのぞき込む。
木々の間から最初から登りになっている細い道が見えた。
「遍路転がし」というのは歩いていると転がってしまうほどの険峻な道の代名詞。
どの案内書にも初心者を怯えさせるようなことが書いてある。


  

ふと、どなたかのブログに書いてあった宅配便を思い出した。
朝一で出すと午後には次の宿泊所に届いているという方法だ。
背中のリュックがないとどれほど楽だろう。
民宿吉野に戻って聞いてみる。
間もなく集荷にくるということで朝の便は無理らしい。
大慌てで最小の品だけをショルダーバックに入れてザックを送り出した。
肩の荷が下りた感じ。

民宿吉野は満杯だった。

  


洗面所には遍路宿定番の洗濯機と乾燥機が並んでいて、自己申告制の自販機もズラリ。
これがなかなか好評らしい。
夕食はこの宿の名物となったトンカツ。それにいろいろついている。
宿泊者全員が揃って「いただきます」
浜松さん夫婦も名古屋さんもいて、話が弾んだ。

消灯は21時と決まっていた。
眠れないまま窓を開けると星が凄くきれいだった。
コメント
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