小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

西国六番 壺阪寺 南法華寺

2018-07-12 | 西国三十三所

西国六番 壺阪寺  壷阪山南法華寺

ご本尊 十一面千手千眼観世音菩薩
開基  弁基上人(真言宗元興寺の高僧)
ご詠歌 岩をたて水をたたえて壺坂の 庭のいさごも浄土なるらん


万葉のふるさと大和三山と奈良盆地を一望できる壺坂の山の上にある。
歌舞伎や浄瑠璃でよく演じられる、おさわ、沢一の「壺坂霊験記」の舞台でもある。
山全体が境内なのか、とにかく広い。
仁王門から入り、礼堂、多宝塔、大講堂、慈眼堂など坂道を登ったり降りたりと足が痛くなってきた。
木造の三重の塔は美しく年月を重ねた美しさを醸し出している。
京都の清水寺が北法華寺なのでそれに対して南法華寺と命名された。







境内に入って驚いたのは石像の多さ。
しかも新しい。
これは前住職がインドのハンセン病救済事業に尽力されたという縁で、昭和39年からインド国民の協力と南インド・カルカラの三億年前の古石がインド政府や様々な方のご支援で提供されたという。石仏群だ。上の方に大涅槃石像などがあるらすうがパス。疲れていたし本来の目的とかけ離れているような気もした。





ここの境内には日本で初めての養護老人ホームがある。さすがに眼を守る観音様だ。







最後に好きな風景を二枚アップ。
ツアーは交通の便を思うと次々に運んでくれるのでありがたいが、やはり御朱印は自分でいただきたい。お詣りした実感が薄れるような気がする。
次は体力的なものもあっていつになるか分からないけれどツアーでなくお詣りしたいと思う。
ことこつと。
それにしても暑い!!これでは当分出歩くことはできないだろうな(T_T)






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西国七番 岡寺

2018-07-12 | 西国三十三所

西国七番 東光山 龍蓋寺 岡寺

ご本尊 如意輪観世音菩薩
開基  義淵僧正
ご詠歌 露岡寺の庭のこけ さながら瑠璃の光なりけり


明日香の岡の上に建つお寺。
近くには飛鳥寺、甘樫丘、板葺宮跡など古代史好きにはたまらない場所が散在している。
数年前にレンタサイクルで巡ったがどこも素晴らしかった。
この岡寺は草壁皇子が開祖の義淵と共に育てられた別荘だった。
草壁皇子は天智天皇と持統天皇の皇子で27才で亡くならなければ天皇になっただろうとされている。

別荘は仏教の指導者になった義淵に下賜され仏教道場となったのがこの寺のいわれ。
創建以来、1300年あまりの歴史と国宝や重要文化財など多数の宝物がある。
本尊の如意輪観音像は日本で最古の塑像(土で出来た仏像)として知られている。
日本で初の厄除けの寺でもある。
最寄りの駅はきんてつの橿原神宮前。





なだらかな坂道を登っていくと仁王門につく。
そのまま進むと本堂。豊かに線香の煙が流れ出していた。
大師堂は昭和の初めに建立されたそうだ。
平成13年に復興された三重宝塔の軒先には琴がぶらさげられていた。
この寺はシャクナゲの寺といわれるほど季節には美しく咲くらしいがもう終わっていた。
そのかわりに大きな水鉢にダリアが浮かべてある。たくさんの鉢が美しかった。






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西国八番 長谷寺

2018-07-05 | 西国三十三所

西国第八番 豊山 長谷寺

ご詠歌  いくたびもまいる心ははつせでら 山も誓いもふかき谷川
ご本尊 十一面観世音菩薩
開基  徳道上人

朱鳥元年(686)に天武天皇の病気平癒を祈って道明上人が「銅板法華説相図」を初瀬山の西の岡に安置したことがはじまりとされている。
その後、神亀四年(727)に徳道上人が聖武天皇の勅願によって十一面観世音菩薩をお祀りした。
徳道上人は観音信仰に厚く西国三十三所霊場を開いた人でこの長谷寺はその根本道場とされている。
さらに天正六年(1588)に日本全国の関係寺院三千寺を有する真言宗豊山派の総本山となった。

11もの顔を持ち右足を少し前にみ出した観音菩薩像はいつでも助けに来て下さる頼もしい観音様だ。
番外の発起院を出ると門前町でお土産屋さんや食堂が賑やかに並んでいる。草餅や三輪そうめんなどにそそられる。
が、まずはお詣りと進んで行くと正面に仁王門が見えてくる。
この仁王門から長い登廊が本堂まで続いている。人生になぞらえて上中下の三つの廊下で構成されている。



399段の屋根付き階段廊下で長谷型灯籠が吊らされている。
廊下の両側は庭園で無数の牡丹が植えられていて長谷寺が花の寺と称される由縁。
何度か牡丹の時期にお詣りしたことがあるがその競い合うような華麗な美しさに見とれてなかなか先へ勧めなかった。
登廊の終わりを右折すると本堂。清水寺のような懸崖作りで大きな舞台になっている。そこから見える新緑は目に痛いほど瑞々しい。秋には映える紅葉の新芽がかわいい。



本堂の奥には勿論十一面観世音菩薩像が安置されている。
しばしお顔に眺め入った。



境内は広い。とても歩ききれるものじゃない。
定家塚、俊成塚、紀貫之の梅などがあり、万葉集にも詠われているこの寺は歴史の深さを感じさせられた。
昭和になって建立されたという五重塔が木の間隠れに美しい。
ちょっとお高いけどここでしか売ってないというお線香を買ってバスにもどった。






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西国第五番 葛井寺(ふじいでら)

2018-07-04 | 西国三十三所

西国第五番 葛井寺(ふじいでら)
西国第五番 紫雲山葛井寺
ご詠歌  参るより頼みをかくる葛井寺 花のうてなに紫の雲
ご本尊 十一面千手千顔観世音菩薩


ご本尊は聖武天皇の命を受けて春日仏師親子が手がけた仏像で日本最古の千手観音像で国宝。
奈良時代から1300年以上も幾多の災害にも僧侶や信者たちが力を合わせて守ってきた。
神亀二年に天武天皇の勅願で大伽藍が建立された。
行基を導師として観世音菩薩の開眼法要がなされた。



葛井と書いてふじいと読む。
そう広くない境内だが立派な藤棚が半数を占めている。時期にはどれほどの房が垂れるのだろう。
祈願別の線香があり寝かせて一心にいのれば願いがかなうそうだ。






弘法大師の像もあって思わず懐かしくて合掌。
納経帳はガイドさんがまとめてしてくれるので楽だけどちょっと物足りない。









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西国番外 法起院(ほうきいん)

2018-06-28 | 西国三十三所

西国番外 法起院(ほうきいん)
西国巡拝開祖 徳道上人御廟所  法起院

ご詠歌 極楽はよそにはあらじわがこころ おなじ蓮のへだてはありや
ご本尊 上人尊像(徳道上人自作)

徳道上人が晩年を過ごされ墓所でもあります。
徳道上人とは仏の道を究めることが人間としての最高の生き方であると修行に励んだ名僧。
大和と鎌倉の長谷寺をはじめ諸国49箇所の寺院の建立を果たした。
また、西国33箇所の観音霊場を始めた人でもある。これは瀕死の夢枕に立った閻魔大王からの委嘱であったという。











長谷寺への参道に門があってツアーで亡ければ見落としそうな場所。
昔ながらの門前町のたたづまいで草餅や三輪そうめんなど名物、土産物屋さんが健在。
こじんまりとしたお寺で手入れが行き届いてほっこりでた。


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