切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 名所江戸百景 霞かせき

2017年01月01日 | Weblog

霞かせき

現在の国会議事堂前の坂で、古代には同名の関所が置かれていた。霞ケ閑の坂道の南側(画面右)には福岡藩主黒田家の上屋敷、北側(画面左)には広島藩主浅野家の上屋敷があった。両家は江戸開府以来、この地に広大な屋敷を持ち続けた。通りには新春を祝うさまざまな人がおり、中央には太神楽の一行が描かれる。太神楽とは伊勢神宮に奉納する神楽のことで、江戸市中では獅子舞や正月の厄除けなどを行なつた。その左方には、萬歳の姿も見える。正月らしく、多くの凧があがっているが、手前の凧には版元魚栄の「魚」の文字を配している。

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