「武蔵小金井」
現在も桜の名所として知られる玉川上水沿いの小金井堤の風景を描いたものである。桜の洞の問から富士山を覗き見るという、奇抜で周到に計算された構図が目を引く。画面手前に桜の木を極端に大きく描き、その後ろに玉川上水の流れと土手に咲く満開の桜が描かれている。玉川上水の流れをゆるやかにカーブさせ、画面奥へ行けば行くほどに川幅を小さくすることで、遠近感を作り出している。ところで、桜の洞から富士山を覗く事は本当にできただろうか。こんなに大きな洞がある木には花が咲かないのではと思われる。
「武蔵小金井」
現在も桜の名所として知られる玉川上水沿いの小金井堤の風景を描いたものである。桜の洞の問から富士山を覗き見るという、奇抜で周到に計算された構図が目を引く。画面手前に桜の木を極端に大きく描き、その後ろに玉川上水の流れと土手に咲く満開の桜が描かれている。玉川上水の流れをゆるやかにカーブさせ、画面奥へ行けば行くほどに川幅を小さくすることで、遠近感を作り出している。ところで、桜の洞から富士山を覗く事は本当にできただろうか。こんなに大きな洞がある木には花が咲かないのではと思われる。
松島は、松島湾に浮かぶ260の島々からなる。自然に築き出された様々な島の見せる景観をして風光明媚な場所と知られ、日本三景の一つとして、江戸時代から親しまれている。日本三景とは、江戸の儒学者である林春斎が陸奥国の松島と丹後の橋立、安芸の厳島とをもって日本の「三処奇観」であると絶賛した名勝のことである。「松島風景富山眺望之略図」とあるように、松島湾にある富山(標高116・8m)から松島湾を鳥瞰的に見下ろした作品である。