切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 名所江戸百景 下谷広小路

2018年02月24日 | Weblog

下谷広小路

上野寛永寺に向かう下谷広小路の景で、現在の台東区上野三丁目にあたる。現在も百貨店として知られる松坂屋は、名古屋の呉服商伊藤屋が始まりで、明和5年(1768)に上野の呉服商松坂屋を買収して営業した。店の前には商号入りの風呂敷包みを担いだ店の者の姿も見える。道の中央には稽古事の一行と思われる人々が揃いの傘をさして歩いている。後ろに櫃を担ぐ男衆がいることから、近くの寛永寺にそろって花見に行くところであろうか。繁盛する呉服店を手前に大きく配し、にぎわう広小路の景を俯瞰構図で印象的に措いている。

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広重 六十余州名所図 加賀 金沢八勝之内 蓮湖之漁火

2018年02月14日 | Weblog

加賀 金沢八勝之内 蓮湖之漁火

加賀国は現在の石川県南部で、加賀百万石といわれ江戸時代に権勢を誇った、加賀藩は加賀国だけでなく能登、越中の三国のほとんどを領地としていた。蓮湖は金沢駅の北方に位置する河北潟のこと。潟が砂丘によって日本海と隔てられることによって出来上がった湖。名産の蓮根は五代加賀藩主が、美濃から蓮の苗を持ち帰り移植したところ、大変良質な蓮根が採れ、現在では「加賀れんこん」として知られる様になった。

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本朝名所 三州鳳来寺行者越

2018年02月02日 | Weblog

「三州鳳来寺行者越」

煙巌山(標高695m)鳳来寺は現在の南設楽郡にある名刹で本尊は薬師如来。長い間の地殻変動や浸食作用によって比較的固い部分だけが残り、現在のような塊状火山・鐘状火山のような山容が作られた。又仏法僧の生息地としても知られている。大宝三年(703年)に山城国出身の利修仙人が入山したことに始まるといわれ、石段は1,425段あり行者のメッカ-としても知られている。峨々たる岩山を参詣の人々が登って行く。下る人もあって互いに声を掛け合っているようで、岩間にある石仏がこの場の情景を巧みに表している。 

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