加賀国は現在の石川県南部で、加賀百万石といわれ江戸時代に権勢を誇った、加賀藩は加賀国だけでなく能登、越中の三国のほとんどを領地としていた。蓮湖は金沢駅の北方に位置する河北潟のこと。潟が砂丘によって日本海と隔てられることによって出来上がった湖。名産の蓮根は五代加賀藩主が、美濃から蓮の苗を持ち帰り移植したところ、大変良質な蓮根が採れ、現在では「加賀れんこん」として知られる様になった。
煙巌山(標高695m)鳳来寺は現在の南設楽郡にある名刹で本尊は薬師如来。長い間の地殻変動や浸食作用によって比較的固い部分だけが残り、現在のような塊状火山・鐘状火山のような山容が作られた。又仏法僧の生息地としても知られている。大宝三年(703年)に山城国出身の利修仙人が入山したことに始まるといわれ、石段は1,425段あり行者のメッカ-としても知られている。峨々たる岩山を参詣の人々が登って行く。下る人もあって互いに声を掛け合っているようで、岩間にある石仏がこの場の情景を巧みに表している。