「仮名手本忠臣蔵」十一段目の討ち入りの場面を描いている。国芳は積極的に西洋絵画の表現技法を風景画の中に取り入れており、オランダで刊行された『東西海陸紀行』にある銅版画の挿絵を下敷きにして描かれたものといわれている。北斎・広重という風景画の二大巨頭がいる中、国芳は独自性をいかに出すか工夫していることが解る。吉良邸に潜入する緊迫に中、犬を手なずける浪士の姿は、微笑ましく感じられる。
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