今日は珍しく?!本の紹介です・・・
イスラエル人作家ミハル・スヌニット作の'The Soul Bird'という絵本と、その訳本『心の小鳥』(江國香織訳、河出書房新社)です。
訳本の帯にはこのように・・
魂のなか、
ちょうどそのぴったりまんなかに
心の小鳥が住んでいる。
自分の気持ちがみえなくなったとき
素直な気持ちになれないとき
何かがゆりおこされる
シンプルで力強いメッセージ。
(簡単な言葉で深く哲学的なメッセージを伝えてくれるこの本は、
欧米ではよく『星の王子様』『気を植えた人』と並んで称賛されている)
真っ青な空のような、きれいな水色の背景に、シンプルですが、とてもかわいらしい一羽の鳥が描かれています。これが、私たちの魂の奥深くに、私たちが生まれた瞬間から住んでいる小さな「心の小鳥」。
この小鳥は、いつも外部からの声や刺激に反応し、たとえば誰かがあなたを愛してくれると、嬉しくてぴょんぴょんとびはねる。誰かがあなたを傷つけると、ボールのように丸まってしまう。
心の小鳥は、全身がいろんな気持ちの「ひきだし」で出来ている。しあわせな気持ちのひきだし、かなしい気持ちのひきだし、嫉妬深い気持ちのひきだし、みちたりた気持ちのひきだし、希望のひきだし、絶望のひきだし、がまんづよい気持ちのひきだし、がまんよわい気持ちのひきだし。憎しみのひきだしもある。愛されている気持ちのひきだしも。(人によりひきだしの種類は様々)
あなたが、日々様々な感情をもち、時にはポジティブに、ときにはネガティブにと揺れ動き、自分の気持ちがわからなくなったりするのは、この小鳥が、それぞれのひきだしの鍵をもっていて、これを開け、中身を全部出してしまうから。
心の小鳥は多くの場合、あなたが開けて欲しいひきだしをちゃんと開けてくれるが、ときどき、いうことを聞かず、全然違うひきだしを開けてしまう。たとえば、冷静にしていたくても、心の小鳥が怒りのひきだしを開けてしまうと、あなたはかっとなる。がまんづよくしたいと思っても、心の小鳥ががまんよわさのひきだしを開けてしまうと、あなたはがまんよわくなってしまう。
(「がまんづよさのひきだし」「がまんよわさのひきだし」というのは、江國さんの訳からそのままですが、この日本語がなんとも、かわいらしいです。原文はそれぞれ、one (= a drawer) for being patientと one for being impatientとなっています。)
だから、、あなたが、いろんな感情の起伏に揺り動かされているとき、今、心の小鳥はどんなひきだしを開けてしまったのかな?と、考えてみることで、少し余裕ができるはず。
私の場合は・・・・恵と遊んだりHarryの歌など聴いているときは、たいてい心の小鳥が満ち足りた気持ちの引き出しを開けてくれるわけですが、それでもときとして(いや、しばしばかも)、落ちこみの引き出しをあけてしまうことがあるようです。この間恵のお手々が麻痺したときは、不安のひきだしが全開でしたね!
よく、「気持ちの切り替えが上手」な人っていますよね。そういう人は、心の小鳥が引き出しを開け閉めするペースが早いのかな?
というわけで、江國さんの訳のなかに私自身の言葉をおりまぜながら、紹介させていただきましたが、原文の英語がまたシンプルですが、美しいですよ。。
Inside the soul,
right in the middle of it,
there's a bird standing on one foot.
This is the soul bird.
It feels everything we feel.....