黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

「私は赤ちゃん」 赤ちゃんの人権はいつからかⅡ

2017-09-12 17:17:59 | 予防接種、育児法
赤ちゃんの人間としての権利、人権はいつから認められるのか。

いろいろ考えてみましたが、やはり生まれた時ではないかと思います。いろいろな意見もあるでしょう。

        子どもの人権は何歳から認められるのか

これは昔私の若い頃から、問われてきたことです。
世界ではいろいろ議論され、小児科医、産婦人科医、教育者、宗教者、倫理学者、心理学者などたちが、それぞれの立場から意見をだしてきました。しかし、結論は出ませんでした。
 それは、それぞれの立場の違いから、一致した結論を導き出せなかったのです。
 おぎゃーと生まれた瞬間からとか、いや受精した時からとか、中絶できない時期になってからとか、いや3歳頃からとか、成人になってからとか、議論されて来ました。
 私は、少なくとも生を得た時、つまり生まれ出でた時からだと思っています。これは誰もが認めた時期で、あとはそれより早くという見解でした。
「私は赤ちゃん」という本を出し、赤ちゃんの視点からの見方をとって育児書を書いた松田道雄さんを忘れることはできない。当時新鮮に聞こえたこの言葉、この物の見方は、一時大きく取り上げられましたが、いつの間にか消えて行ったようです。
 もう一度、ここで声を上げたいのです。 「私は赤ちゃん」と。
「こんにちは赤ちゃん」という梓みちよの歌で知られたこのことは、今どこにいったのでしょうか。
私はこの歌を、医学部学生時代にアイスホッケーの合宿で行った赤城山の大沼の氷の上で滑りながら聞きました。先輩たちはリンクの中で練習をし、新人の私たちはリンクの周りをリンクの周りをぐるぐる滑らされていた時でした。
その後小児科医になり、松田道雄医師を知りました。そして大人の視点からしか見ていなかった赤ちゃんを、赤ちゃんの立場に立って見るという画期的なことでした。
その後、「子育てする女性の立場からでないと書いてはおかしい」と言って一時、育児書を書くことをやめたアメリカのスポック博士の登場しました(その後考えを変えてまた書きました)。
私の小児科医になりたての時期にはいろいろありました。アメリカでのウーマン・リブの運動は、アメリカでの強姦告発から、子どもへの虐待、特に性的虐待を明るみにだし、その続きとして、アメリカでの親殺しの分析が、闇教育を表にだしたのです。
私の調べた所では、2000年頃から日本での闇教育の研究も主に女性研究者によって進められていたようです。今でも、サスペンス、テレビドラマなどにも取り上げられているテーマで、現実にありますが明るみに出されていないだけです。著名人もいて、某精神科医もそうだと言われています。知っている人はくちを閉ざします。自分や自分の家族が襲われることを恐れているからです。

私は、今、ワクチンをうつことに躊躇しているお母さんたちに言いたいことは、「赤ちゃんの人権、個人の権利を認めていますか」と。
母乳をいつまで飲ませるかということも問題です。母乳を一歳過ぎても飲ませている人たちへ言いたいこと。そう指導している小児科医、助産師、栄養士たちに、母乳の理論をどう考えているのか聞きたいものです。
母乳は生後初期の赤ちゃんの食料です。
しかし、離乳食が食べられるようになったら、離乳食の方が栄養があります。赤ちゃんにビタミンKを飲ませるのは、ビタミンK欠乏症で頭蓋内出血にならないためです。
母乳が出ない為に、江戸時代の母親たちは子どもを育てられず、高貴な人たちは乳母を雇い、乳母の母乳を飲ませたのです。乳母は自分の子を産んで子育てしたあと、離乳したらそのまま乳母になり、他人の子に母乳をあげたのです。今の牛乳も同じ仕組みでとっているのですが。
中世のフランスでは、赤ちゃんが生まれると近隣の農家に預け離乳してから引き取ったので、その頃の乳児死亡率は高かったと言います。(アナール派の医学書より)
男でも母乳が出ます。
私は、内藤寿七郎先生からそう聞かされて驚きました。でも、その後新生児医療に携わり、赤ちゃんは男の子でも、母乳が出るのを見て、納得しました。新生児は母親のホルモンの影響で乳房がふくらみ、母乳が出ます。乳がんもごく少数ですが男性でもあります。
抗うつ剤のスルピリドを飲むと、女性はホルモンバランスが崩れる人が少なくありませんが、男性で乳房がふくらんできた人がいて驚きました。でも当然のことでした。

ではいつまで母乳が出ているのでしょうか。「出ている間は飲ませる」という母親がいたので、そう聞きましたら知らないのです。母乳は出し続けていると何年も出ています。
それで乳母と言う職業も成り立ちますし、牛乳もしぼれるのです。質の悪い牛乳は、ずっとしぼり続けて、出が悪くなると廃牛処分されるという方法でしぼられた牛乳です。
良質の牛乳は、毎年一度出産させ、仔牛を産み、母乳で育てて、その後離乳すると、そのあとしぼるのです。
哺乳類は、ほとんどが離乳期になると体のDNAに組み込まれた指令が働き、母乳を分解する乳糖分解酵素を分泌しなくなるので、母乳を利用できなくなり、下痢してしまい、母乳を飲めなくなり、離乳します。
人間とその連れ添いの犬と猫の多くは、哺乳類としては例外で、牛乳を飲めますが、一部の人は飲むと下痢をします。それは、長い年月をかけて牛乳や山羊乳に適応し、まず牧畜をしてきた民族が飲めるようになり、その後農耕民族も飲めるようになったのですが、農耕民族の中には飲めないでいる人たちがいます。それを世界的に調べた研究者がいます。
日本人でも牛乳を飲むと下痢をしてしまう人がいることは知られていると思います。牛乳は牛の赤ちゃんの飲み物で、それを人間が横取りしているのです。
ではいつまで母乳は出るのでしょうか。いつまででも良いという小児科医の見識を疑います。根占正一さんは、自分のことを顧みて、「小学一年まで飲んでいました。学校から帰るとまず母親の所へ行って、母乳を飲み、それから外へ遊びに行った」と書いていました。私の思い違いかもしれませんが、そう記憶しています。
昔新聞記事にあったのですが、インドで見つかった子どもの話ですが、15歳まで母乳だけで育てていたと言い、その子はやせ細り6歳くらいの体格で、知能は遅れていました。
少なくとも15年は出続けるのです。
私の早期離乳は、一つは母乳が栄養があると言うことの間違いを知ってほしいことです。
母乳化されたミルクは、牛乳の55%程度の濃度ですし、成長に必要な栄養素をそれ程多くは含んでいません。あくまで生まれたばかりの赤ちゃんに良い飲み物で、成長したら合わなくなります。それで哺乳類の多くは飲めなくなるようにとの指令がDNAに書き込まれているのです。赤ちゃんは成長すると、ビタミンC、K、A(D)から、鉄分、カロリーが不足してきます。母乳にはそれを満たすことはできません。
 超未熟児には、鉄分とビタミンCを経口補給します。母親から胎盤を通してもらった以上のものを母乳で得ることはできません。日本では離乳が遅いために、離乳期のミルクが必要になります。
 母乳の免疫学上のメリットは、新生児期から満三か月までの腸管感染症(胃腸炎)を予防するだけで、つまり赤ちゃんの胃腸管内の免疫に有効ですが、血液まで入りません。
血液中の免疫は、母親の体内にいた時に胎盤を通してもらったものだけです。母乳の免疫が、血液中に入ると言う証拠はありません。あくまで腸管内だけです。ですから、ロタウイルスワクチンは、3か月過ぎてからです。
 母乳はあくまで赤ちゃんの食事の一部です。それを精神安定剤の代わりや、睡眠導入剤の代わりにしてはいけないのです。誤飲事故を防ぎ、指しゃぶりの癖をつけないようにしましょう。
フロイトは「口唇期」と言って、人間の成長段階の一つとして、口唇で物を判断する時期があると言いましたが、それはそれは間違いであることが判ったのです。離乳を早期に進めたら、口に物を入れなくなったのです。
 
 人や動物は、自然に、体に不足したものを美味しく感じるようになっていますし、不足している栄養素を欲しく感じるようになっています。フィリピンで戦後も一人で戦っていた小野田さんは、何を食べたいか体に聞いたそうです。体が一番よく知っていると考えてそうしたそうです。それで何十年も健康でいられたと言うのです。若者に説得されて日本に帰国しても同じ生活を続けたようです。
 赤ちゃんや子どもが美味しく感じるものを食べたいだけあげましょう。そうすると、むら食い、まとめ食いになります。それでよいのです。それは好き嫌いではありません。体がそう判断しているのです。赤ちゃん特に元気なよく動く子は、離乳食を喜んで食べ、母乳を欲しがらなくなります。その時期を、人見知りする前に始めることです。人見知りするようになると、新しいことを受け付けなくなります。その前に、離乳食や硬い食べ物の味を、おいしさを教えることが大切なのです。
 今の犬たちは、骨の髄を食べません。美味しいことを知らないからです。

 ワクチンを疑ったら、離乳食も疑って下さい。小児医療も疑って下さい。別の医療があります。ワクチン村に住んでいる小児科医の言うとおりになる必要はありません。原発村の人たちは、原発は無事故と主張し、事故が起きても過小に見せようとしています。その犠牲になるのは社会的弱者特に子どもと女性です。福島の子どもたちにも目を向けて下さい。


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