読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

タイムスリップ森鴎外 鯨統一郎 講談社文庫

2007-03-24 22:51:02 | 読んだ
近頃は、肩がこらないもの、難しくないものを読みたい気分なのである。
歴史小説、純愛小説、推理小説などではなく、読むだけで何も考えたくないものがいいのである。

ところがナカナカ見つからない。
そうこうしているうちにフト思い出したのが「鯨統一郎」である。
で、キャピキャピの女子高校生が表紙に描かれている「タイムスリップ森鴎外」を選択したのである。
そして、これが大ヒットなのであった。

物語は、何者かに毒殺されていると感じたあの文豪・森鴎外が現代にタイムスリップしてくる、そして、誰に殺されかかったのか推理するというものである。

この犯人探しもまあまあ面白いのだが、というより本線なのだが、面白いのは森鴎外が現代にタイムスリップしてきてスゴイ適応力を発揮するところである。
あまりのバカバカしさに、もしかしたらそうなるのか、と思うほどである。

知り合った女子高校生に「モリリン」とあだ名され、
ユニクロで服を調え(後にはアルマーニまで着たりして)、
マクドナルドでハンバーガーを食べ、
ウォークマンで歌を聴き、テレビのワイドショーを見て、
書店めぐりをして、自分の本がどれだけ並べられているかを調査し、夏目漱石のほうが点数が多いとショックを受け、
近頃の小説を読み、日本史、世界史を学び、
携帯電話でメールをし、
ワープロ(しかも文豪)でブラインドタッチを練習し、
カラオケに行って、佐野元春の「ガラスのジェネレーション」郷ひろみ「お嫁サンバ」を歌い、挙句にラップコンテストに飛び入りで参加したり、
パソコンでホームページを作ったりする。

んなアホな!
と、突っ込みを入れたくなるような場面が満載である。

本線の推理も意外と説得力がある。

続いて、タイムスリップ明治維新、も読んでみようと思う。

追伸
 昨日、人間ドックと脳ドックに行ってきた。詳細な結果はまだだけれど、昨日判明した分によれば、前回より良好とのこと、まずは一安心したところである。
 それで思ったのであるが、身体的なドックだけでなく精神面というかメンタル・ドックみたいなものがあればなあ、ゼヒいってみたいと思うのである。

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コメント (3)
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