読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

暴雪圏 佐々木譲 小説新潮連載中

2008-02-03 22:38:58 | 読んだ
小説新潮1月号から連載が始まった。
著者は近頃ブームの「警察小説」の書き手である。

小説新潮1月号の目次には

「制服捜査」の川久保巡査部長、再び!
雪嵐に閉ざされた北の町で何が起こるのか


とあるので、川久保巡査部長シリーズなんだと思うのだが、その「制服捜査」というのを読んだことがないのでわからない。

著者の今話題の小説「警官の血」は小説新潮連載時に読み、ナカナカ面白い、という感想だったので、今回も期待をして読み始めているのである。(現在は2月号なので連載2回目ということである)

「彼岸荒れ」という暴風と暴雪との組み合わせは、人口1万前後の規模の町でさえ、丸一日、あるいはそれ以上孤立する、くらいの嵐で、川久保巡査部長の勤務する『北海道警察釧路方面広尾署・志茂別駐在所』管内でも、昭和32年に下校途中の小学生が7人遭難し亡くなる事件があり、過去10年間には4件の遭難事故(自動車関連)が発生している。

そういう嵐が来ているときに事件がおきるのである。
こういうシュチュエーションがたまらないですねえ。いわば、町全体が「密室」になっているわけで、この制約された状況と何がおきるのかわからないという不安定要素の中で物語が進むわけで・・・
ワクワクさせてくれるのである。

さて、事件は複数が同時進行状態で、そしてどうもそれらは関わりあいがあるようでおきるのである。

嵐の中、川久保巡査部長は通報により「死体かもしれない」ものを確認に行き「死体」を確認する。

別のところでは、現状と社会に不満を抱いている会社員が自分の会社にある「2千万」を奪い取ろうかと考えている。

また、暴力団組長宅(組長と組員の多くは留守)に強盗が押し入り、組長夫人を殺害し逃亡(2月号の時点ではまだ警察は知らない)

そして、転勤してきた夫とともにこの町に住んでいる女は出会い系サイトで知り合った男に「ストーカー」まがいのことをされている、その男とペンションで会う約束を無理やりさせられる。男はこの嵐の中車でやってくる。

ざっとこういう事件がおきているのであるが、その事件にかかわっている者たちの心理状況がそれぞれ描かれている。

ほんとうは一気に読んでしまいたいのであるが、なにせ連載小説。
じっくりとつきあうことにしよう。

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