読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

プライド 真山仁 小説新潮4月号

2008-04-14 22:26:31 | 読んだ
小説新潮4月号の特集は「仕事小説大全」である。

その巻頭にある小説がこの「プライド」である。
読み終えて、なんだかものすごく疲れてしまった。

老舗のパリジャン製菓において、伝統のプディングに消費期限切れの牛乳を使用たことが発覚した。
そのことについて会社の改革委員会でそのことを指摘した主人公柳沢はその怪文書を作ったのではないかと上層部から疑われる。

常識派と思われる常務から事実関係の究明を命令された柳沢は問題の工場へ出向く。そこは柳沢が若い時に製品管理をみっちりと仕込まれたところである。
そこでは、すでに文書ができており、それにはすべての責任が嘱託として再雇用した人物にあるとされていた。
その人物こそ、柳沢に製品管理を厳しく教え込んだ人であった。

疑問を持った柳沢は真相を探る。
そして会社は、記者会見のお粗末さと工場検査によって更なる製品管理のお粗末さをさらけ出し、経営陣は一掃された。

さて、この事件の真相は・・・(ぜひ読んでいただきたい)

なぜ、この小説を読んで私はすごく疲れてしまったのか?
つい最近、このことと同様の事柄が私の身の上にあったからであり、登場する人物たちの台詞や態度がいちいち・いちいち思い当たるのである。
つまり私にとってはある意味「時宜を得た」小説であり、事実を小説に昇華したような気分にもなり、疲れてしまったのである。

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