読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

炎の仁将 大谷吉継の生涯 歴史読本7月号

2009-05-26 21:13:14 | 読んだ
大谷吉継とはまたマニアックな人物を特集したものである。

NHK大河ドラマで「直江兼続」を取り上げていることからも推察するのであるが、近頃はこういうマニアックな人を取り上げようとしている「流れ」みたいなものを感じるのである。

そのほかには「片倉小十郎」なんてのも人気らしい。

これらはどうもゲームが火付け役になっているらしいが、それにしてもマニアックになりすぎて、私などは大河ドラマを見ようとも思わなくなってしまった。

さて、大谷吉継といえば、直江兼続とならんで石田三成を支えたとされている人である。
そしてその最期が鮮やかなので人気が出るタイプである。

幕末で言えば、滅び行く徳川幕府を支えた(実際に支えになっていたかはどうかは別として)近藤勇、土方歳三、沖田総司などの新撰組や、遊撃隊の伊庭八郎などが、負けた側では人気が高い。

そういう現象と同じで、滅び行くものを支えた、しかも欲得なく、自分の心根から支えた人たちが人気がある。

実際に欲得がなかったのかどうかはわからないが、さわやかな印象の人たちが人気である。
これも今の時代を象徴しているかもしれない。

冷たい考え方で言えば、滅び行くものは滅び行くべくして滅ぶ、のだと思う。
それはその時代の大きな流れなのかもしれない。
そういう滅び行くものと一緒に滅んでいくというのは、別の角度からみれば「いかがなものか」という部分もある。

大谷吉継の家来にだって、幾人かは「あっち側(徳川)についたほうがいいんじゃないか」なんて思っていたにちがいない。

そういう人たちがどういう行動をとったのか、そういうところに興味がある。
でもそういう人たちの記録ってないんだろうなあ。
赤穂浪士のなかで、討ち入りに参加しなかった人たちの記録がないように。

それにしても、戦国時代から織豊時代を経て徳川幕府が磐石になるまでの歴史というのは、どちらの側にたっても面白い。

ちなみにこういうマニアックなものをやるのであれば、例えば「賤ヶ岳七本槍のその後」とかやってもらいたいなあ。

というわけで、久々に表紙をみただけで、或いは目次を眺めているだけで「面白そう」と思われた歴史読本であった。

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