本屋でなんとなく目についた。
実は(というほどのものでもないが)
私は落語が好きである。
寄席に一日いても飽きない。
というわけで題名に「落語」というのがあると、手にとってしまう。
文庫本の表紙には落語娘が居る。
映画化されたときの主演「ミムラ」である。
というわけで早速購入したのであった。
あまつさえ、DVDも借りてきた。
読んでから観るか、観てから読むか。
というのは、角川映画の「人間の証明」のときのコピーであったが、今回は、読んでから見ることにした。
私の場合は「読んでから観る」というのが主である。
これを私は「読先」と読んでいる。つまり読書先行である。この逆の場合は「映先」である。
なお、非常に難しいが「読みながら観る」というのもある。但しまだ実践していない。
閑話休題
さて、この物語は、主人公の香寿美が、女落語家として成長していくさまを面白おかしく描いている。
と、思ったら大間違い。
主人公は、小学生の時大好き叔父に連れられて寄席にいき落語そして三松家柿紅に出会う。
その叔父がガンになり、彼を励まそうと落語を一席、病室で語る。
以来、高校・大学は落語研究会のあるところに入り、素人ながら落語に精進する。
そして、とうとう落語家に弟子入りする。
ところがその師匠は長い間あこがれていた三松家柿紅ではなく、その兄弟子ながら破滅型の三々亭平左であった。
それから彼女の苦難が始まる。
女の落語家だということ、厳しい序列社会、そして頼りにならぬ師匠。
ところが物語はコレだけではない。
落語会に伝わる超因縁噺。
「その落語に関わると死ぬ」
という話がある。
その落語を作った明治の落語家、初代・芝川春太郎。
昭和初期にその噺を語っている途中で死んだ風花楼朝治。
そして昭和40年にその噺の前半を語り終えて楽屋で亡くなった竹花亭幸助。
その噺「緋扇長屋」を、香寿美の師匠・三々亭平左が演るというのである。
さて、その結末は・・・
なんだかよくわからない展開ではあるがおもしろい。
映画はほぼ原作にそって作られている。
香寿美をミムラ、師匠の平左を津川雅彦が演じている。
小説も映画も「落語」が好きな人にはお勧めである。
なお、文庫本にはもう一本、オール読物新人賞を受賞した物語で、上方の女流漫才師を描いた「ええから加減」もある。
こちらもお勧めである。
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実は(というほどのものでもないが)
私は落語が好きである。
寄席に一日いても飽きない。
というわけで題名に「落語」というのがあると、手にとってしまう。
文庫本の表紙には落語娘が居る。
映画化されたときの主演「ミムラ」である。
というわけで早速購入したのであった。
あまつさえ、DVDも借りてきた。
読んでから観るか、観てから読むか。
というのは、角川映画の「人間の証明」のときのコピーであったが、今回は、読んでから見ることにした。
私の場合は「読んでから観る」というのが主である。
これを私は「読先」と読んでいる。つまり読書先行である。この逆の場合は「映先」である。
なお、非常に難しいが「読みながら観る」というのもある。但しまだ実践していない。
閑話休題
さて、この物語は、主人公の香寿美が、女落語家として成長していくさまを面白おかしく描いている。
と、思ったら大間違い。
主人公は、小学生の時大好き叔父に連れられて寄席にいき落語そして三松家柿紅に出会う。
その叔父がガンになり、彼を励まそうと落語を一席、病室で語る。
以来、高校・大学は落語研究会のあるところに入り、素人ながら落語に精進する。
そして、とうとう落語家に弟子入りする。
ところがその師匠は長い間あこがれていた三松家柿紅ではなく、その兄弟子ながら破滅型の三々亭平左であった。
それから彼女の苦難が始まる。
女の落語家だということ、厳しい序列社会、そして頼りにならぬ師匠。
ところが物語はコレだけではない。
落語会に伝わる超因縁噺。
「その落語に関わると死ぬ」
という話がある。
その落語を作った明治の落語家、初代・芝川春太郎。
昭和初期にその噺を語っている途中で死んだ風花楼朝治。
そして昭和40年にその噺の前半を語り終えて楽屋で亡くなった竹花亭幸助。
その噺「緋扇長屋」を、香寿美の師匠・三々亭平左が演るというのである。
さて、その結末は・・・
なんだかよくわからない展開ではあるがおもしろい。
映画はほぼ原作にそって作られている。
香寿美をミムラ、師匠の平左を津川雅彦が演じている。
小説も映画も「落語」が好きな人にはお勧めである。
なお、文庫本にはもう一本、オール読物新人賞を受賞した物語で、上方の女流漫才師を描いた「ええから加減」もある。
こちらもお勧めである。
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