題名のページに
「リストラ請負人・村上真介、久々の登場! しかし今回のミッションは、「辞めさせる」のではなく「引き留める」のだ。しかも相手は「スッチー」だ・・・」
とある。
今回はリストラではなく引き留ということ、まあなんであれ面白くないはずがない。
真介の勤める会社「日本ヒューマンリアクト」の今回のクライアントは、日本のフラッグシップ・キャリアのオール・ジャパン・エアウェイズ(AJA)である。
これは言わずもがな日本航空をモデルとしている。
というところからもうどう扱ったって面白い予感。
但し、今回はリストラではない。
なぜなら、AJAでは業績悪化に伴って希望退職を募ったところ、予定人員を超えてしまい、そのままでは本来業務に大きな支障が生じることとなった。
そこで、予定人員以内に収まるように引き留めることとなったのである。
それでまた面白い予感。
何故予定人員を超える退職希望があったのかといえば、それは辞めたほうが残って苦労するよりもいいように思えるからである。
勤務条件が厳しくなり、なおかつ収入が減る、そして何より世間の反感が強い。更に言えば経営陣への信頼感がなくなってしまったこと。
辞めて何とかなりそうならば辞めたほうがいい。
と思ってしまうだろう。
真介はこの業務においてキャビンアテンダント(CA)の担当となる。
というところで親友の山下から情報が入る。
AJAのCAと知り合い食事をし、彼が席を外している間に合コンの相談を携帯電話でしているところを見てしまった。
また別の情報では、AJAの20代CAの年間の合コン日数が30回くらい多いのはもっとするという。
こういうことから真介はこう考える。
「CAが上がりの仕事」
つまりCAになることが目的で、CAになってからのキャリア形成については何もないんじゃないか。
CAになってからはいわゆる「玉の輿」にのることだけが目標になってしまう。
そして真介の担当するCAに42歳になる浅野貴和子がいる。
彼女はIT企業に勤める夫と子供二人がいる、フライトの時には夫の両親が子供を預かってくれる、というまさに玉の輿プラス何の不満もない境遇である。
彼女は辞めても生活には困らない。
さて、真介は彼女をどう説得するのか?
そして、貴和子はどう決断するのか?
この小説ではCAの実体みたいなものを垣間見ることが出来る。
例えば、CAになる女性に共通する意外な二つの要素。
一つはその学齢が世間のイメージほど高くない。
二つ目は全体の3割から4割が転職してCAになっている。
或いは何故CAは合コンをするのか?
そして、意外と低い年収。
兎も角面白い。
そして、この物語を読むと「生きる」ということはどういうことなのだろうか、と自問せざるを得ない。
東日本大震災前に書かれたとはいえ、日本の豊かさというは実は砂上の楼閣のようなもので、豊かということを享受しているのは上辺だけのこと或いは形だけのことであって、実は人としての豊かさというものは薄れてきているのではないのか、なんて事を考えたりする。
もしこの震災がなかったら、ただひたすらに「面白い」ということだけだったのかもしれない。
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とある。
今回はリストラではなく引き留ということ、まあなんであれ面白くないはずがない。
真介の勤める会社「日本ヒューマンリアクト」の今回のクライアントは、日本のフラッグシップ・キャリアのオール・ジャパン・エアウェイズ(AJA)である。
これは言わずもがな日本航空をモデルとしている。
というところからもうどう扱ったって面白い予感。
但し、今回はリストラではない。
なぜなら、AJAでは業績悪化に伴って希望退職を募ったところ、予定人員を超えてしまい、そのままでは本来業務に大きな支障が生じることとなった。
そこで、予定人員以内に収まるように引き留めることとなったのである。
それでまた面白い予感。
何故予定人員を超える退職希望があったのかといえば、それは辞めたほうが残って苦労するよりもいいように思えるからである。
勤務条件が厳しくなり、なおかつ収入が減る、そして何より世間の反感が強い。更に言えば経営陣への信頼感がなくなってしまったこと。
辞めて何とかなりそうならば辞めたほうがいい。
と思ってしまうだろう。
真介はこの業務においてキャビンアテンダント(CA)の担当となる。
というところで親友の山下から情報が入る。
AJAのCAと知り合い食事をし、彼が席を外している間に合コンの相談を携帯電話でしているところを見てしまった。
また別の情報では、AJAの20代CAの年間の合コン日数が30回くらい多いのはもっとするという。
こういうことから真介はこう考える。
「CAが上がりの仕事」
つまりCAになることが目的で、CAになってからのキャリア形成については何もないんじゃないか。
CAになってからはいわゆる「玉の輿」にのることだけが目標になってしまう。
そして真介の担当するCAに42歳になる浅野貴和子がいる。
彼女はIT企業に勤める夫と子供二人がいる、フライトの時には夫の両親が子供を預かってくれる、というまさに玉の輿プラス何の不満もない境遇である。
彼女は辞めても生活には困らない。
さて、真介は彼女をどう説得するのか?
そして、貴和子はどう決断するのか?
この小説ではCAの実体みたいなものを垣間見ることが出来る。
例えば、CAになる女性に共通する意外な二つの要素。
一つはその学齢が世間のイメージほど高くない。
二つ目は全体の3割から4割が転職してCAになっている。
或いは何故CAは合コンをするのか?
そして、意外と低い年収。
兎も角面白い。
そして、この物語を読むと「生きる」ということはどういうことなのだろうか、と自問せざるを得ない。
東日本大震災前に書かれたとはいえ、日本の豊かさというは実は砂上の楼閣のようなもので、豊かということを享受しているのは上辺だけのこと或いは形だけのことであって、実は人としての豊かさというものは薄れてきているのではないのか、なんて事を考えたりする。
もしこの震災がなかったら、ただひたすらに「面白い」ということだけだったのかもしれない。
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