読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

浮かれ上手のはなし下手 吉行和子 文春文庫

2013-12-05 23:26:37 | 読んだ
あれよあれよという間に12月になってしまった。
年齢を重ねると12月だからと言って「焦る」ことはなくなった。
ただ「茫然」としているだけである。

それに今年はずっと楽天イーグルスの試合が気になっていて、一喜一憂、いや三喜一憂で過ごしていたので、日本シリーズが終わったらなんだか気が抜けてしまった。
「あまちゃん」が終了してアマロスというのが発生したが、私の場合は楽ロスである。

ということで、いっぱい本を買ってしまった。
それは順調に読んでいるのであるが、その感想をブログにのせることが億劫になっている。
で、今夜はホントに意を決して書いているのである。(だからなんだっていうの?と聞かれると、まあそれはヨシナに、ということで)

この本は、題名を知った時から「読みたい」と思
著者の吉行和子さんのファンということではないが、なんだか気になる女優さんであった。
しかし、あまりよく知らない。
お母さんが吉行あぐりさんで、お兄さんが吉行淳之介で、妹が吉行理恵、ということは知っている。
で、お母さんがスゴイ人だというのも、NHKの朝ドラ「あぐり」で知っている。
が、吉行和子さんはあまり知らない。

この本を読むと、やっぱり吉行一族なんだなあ、と思われる。
感受性が強く、才能がある、しかし、どこか抜けている、というカンジである。

2007年から2009年まで連載されたものを2010年に単行本にまとめ、そして今年文庫になったので、なんというかライブ感は少ない。
しかも、今のことを語っているかと思えば、一気に昔にもどり、そしてつい先日のことに話が飛ぶので、追っかけていくのが大変なのだが、実は、そんなことを追っかけなくてもいいのだと思う。

高校3年生の時に劇団「民藝」の研究生募集に応募し、本人の語りを一気にまとめれば「あれよあれよ」という間に1次、2次そして3次と試験を通り、高校在籍中から女優になった。
その後の女優人生も、紆余曲折、大波小波があるのだが、なんとなく乗り切る。

というようなことが書いてあるが、実は、周りの人たちが大きな評価をしているんだと思う。
つまり近年流行している言い方をすれば「持っている人」なんだと思う。

まあ、芸能界ってそういう「持っている人」たちの集まりなんだろうけれど、ずっと長くやってこれているのは、持っているものを自分でさらに磨き、そして周囲の人たちがさらに磨いてくれているんだと思う。

それに高校卒業してすぐに女優となり、民藝で相当鍛えられたので、女優としての基礎ちゃんとできていることもプラスしていると思う。

本人は何故だろう?みたいな書き方をしているが、この本を読むとそう感じる。

ひさびさに「ああ、おもしろかった」としみじみ思える本であった。

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