読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

おしん NHKドラマ NHKBS 

2013-12-15 18:33:58 | 観た、聴いた
本日で、NHKBSで再放送されていた「おしん」が最終回を迎えた。

この1年、日曜日に放映され、涙なしに見られなかったドラマである。
時々、見られなかったときは、NHKオンデマンドで補ってとうとう最終回である。

おしんといえば、子供時代の奉公での苦労や大根飯などの貧乏生活がいつもクローズアップされるが、全編を見直して思ったのは、子供時代のことは大いなる『序章』であったということだ。

そして、田中裕子が演じた時代の出来事も、ただただ最終回のためにあった、と。

おしんの苦労は並大抵のことではなかったが、その苦労に耐えた。それも真っ直ぐに耐えた。
そのことが、涙させるのである。

真っ直ぐということ、耐えるということが、今はなかなか難しい生き方である。

真っ直ぐを測る「軸」が、今は見当たらない。
耐えていることを察する「人情」が薄れてきた。

よく「ニーズの多様化」ということが言われるが(昨夜のNHKBSの『AKB48SHOW』で大島優子が発言していてちょっと驚いた)、ニーズの多様化というのは、考えかが広がったということで、それはつまり、基本となる軸がなくなってしまったということではないかと思うのである。

人を思いやる心を人情といえば、それも薄れてきた。
しかし、人は他人には人情を求める。

そういう世の中にあって「おしん」を見ると、ただただ泣けてくるのである。

「情けは人の為ならず」
というが、人の生き方は最後にわが身に帰ってくる。

おしんは、一生懸命人に尽くした。
その尽くした心が、最後の最後でわが身に帰ってきたように思える。

古いドラマではあるが、見ようによってはまさに「今」を描いているように思えたのである。


追伸
映画「おしん」がこけたそうである。それは「序章」だけを取り上げるからではないかと思う。あれだけではドラマとしていかがなものか。

来年は「男たちの旅路」が再放送されるとのこと。鶴田浩二である。これも楽しみである。年数を経て自分がどのように感じるのか、ということも含めて・・・


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