ラブラドール・トリプルスター昨日、今日、明日

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☆☆☆色々なリハビリ/大きな腫瘍と涙管閉塞を抱える子の場合

2020年06月09日 | 人と犬の健康を考える


コロナ禍で慌ただしいときに、

前々から気になっていた子を

預かることになりました。

年齢は10歳、

未去勢の牡犬です。

症状は、恒常性(ホメオスターシス)の損失。

飼い主さんに犬の管理能力が無かったため

著しい運動不足と栄養不足(栄養の偏り・失調)

身体が悲鳴を上げていた状態での緊急入舎でした。


35キロを遙かに超える大きな身体には

大小多数の瘤(脂肪腫との診断)がありました。

そしてご多分にもれず、涙点の詰まりによる

目の下の涙焼け。

入舎後 都内の検査機関に連れて行って、精密検査と診察を仰ぐ計画でしたが、

新型コロナ感染症の勢いは静まることを知らず、計画は中断の憂き目に。

特別なこの子のリハビリは、毎日数時間、広いグランドを使って行なわれています。

長いことかかって痛んでしまった身体なので、いつになく長期戦覚悟のリハビリと

なるでしょう。

それでも、身体に出来た異常なくらいの瘤の幾つかが、消えれば儲けものと思う位が

関の山としか...思えません。

 右肩の近くの出来た瘤は、手のひら大の大きさです。

 左の首根っこにある瘤は、軟式ボールより一回り小さいくらい。

よくここまで我慢したねと言いたいところですが、

元々が強い身体だったので、

酷い内臓疾患などを起こさずに済んだのでしょう。

※軽い内臓疾患は、起きているかも知れません。

考慮された負荷運動主体のリハビリテーションと、

給餌を根本から見直して、栄養療法を取り入れた改善方法を試そうと思っています。

然し この瘤の大きさには驚いてしまいます。

驚きを通り越して、悲しみすら湧いてくるのが普通の人の気持ちでは無いでしょうか?


こう言う まったく手入れのされていない犬の特徴として、

涙焼けなどもあげられます。

この症状は、涙が目から溢れて下瞼に滴り落ちている現象です。

※正常な状態での涙は、結膜や角膜を潤した後に、余分なものは目頭にある穴(涙点)
から吸収されて、鼻涙管を通って鼻の先の穴から出てきます。
(寒いとき等に鼻水が出るのはこのためです。鼻水ではなく涙が鼻から流れている状態)
処が主に脂肪などが涙点を詰まらせると、溢れた涙は鼻涙管に流れること無く、目元か
ら流れおちて下瞼付近の被毛を変色させます。

毎日顔を拭いてあげていれば防げるトラブルです。

とくにシニア犬ともなれば若かりし頃の新陳代謝機能は衰えます。

早い段階で気づいて(普通は気づく)涙点付近のマッサージを行なえば、

この症状は高い確率で抑えられます。

※今は毎日数回、特殊な液薬を用いての治療を行なっています。

いずれにしても 思うのは、

シニア犬に対しての飼い主さんの認識と、

自己犠牲を伴う手厚い介護が行える強い気持ちを

持っているか否かが、歳をとっていく犬の幸せを決めるのだと言うこと。

 

シニア犬のリハビリテーションは、

やればやっただけ、確実な成果が現れます。

弊舎を訪れる多くの飼い主さんは、

それに近い実態をいつも目のあたりにしていますから、

自らの愛犬の信頼を、失うことはありません。

 

 

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