
って、事で早速…
上にUPした画像は展翅板から外したクロツバメシジミですが左右ともに同じ個体です。
そして、分かり易いように画像左側では油が滲んだ部分を黄枠で囲って込みました。
ちっこいモノを展翅して、後で油が出たりしていたらマジでショックですよねぇ。

※こちらも黄円で囲ってみました。
で…
先ずは平板の展翅板の両サイドに同幅に切ったコーヒーフィルターを乗せてパールピンで固定するのですが、今回は、ちょうど目の前にティッシュがあったので、これを重ねて代用してみました。
そして、油が滲んだチヨウを裏向きに置きます。
で、この裏向きの理由については後でカキコしますね。

先ず、筆にアセトンを含ませて翅の基部から垂らしていきます。
この時に、油が滲んだ翅だけで終わらせたりすると、後々、処理しなかった羽でシミになったりするので全ての羽で同じようにアセトンを浸み込ませます。
アセトンが翅先へと向かうように垂らすと後の結果が良いようです。
そして…
何故、裏面での作業かと言う理由は、表の面で作業をすると展翅版に上手く乗らなかったり、筆先で翅の鱗粉を落としてしまう可能性があるからです。

そして、その塗布したアセトンが気化してくると右側のような状態になりますが、この状態であっても乾燥は完全ではありません。
特に腹部などは時間を要します。

大きいものだと、これくらいの処理では間に合いませんが、小さなシジミチョウとかだったら、この方法で十分に処理することが可能です。
ただし、この方法は標本を痛めることなく油抜きができる事を保障するものではありませんので、これを参考に取り組まれる方は、あくまでも自己責任ということで…。