錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

シジミチョウの油抜き

2015年02月22日 | 昆虫・植物
以前のブログでオオシモフリスズメの油抜きをUPした事がありましたが、今日は展翅していたクロツバメシジミの羽に油が滲んでいたので、何かの参考にでもなればと、その方法をUPしてみる事にしました。
って、事で早速…
上にUPした画像は展翅板から外したクロツバメシジミですが左右ともに同じ個体です。
そして、分かり易いように画像左側では油が滲んだ部分を黄枠で囲って込みました。
ちっこいモノを展翅して、後で油が出たりしていたらマジでショックですよねぇ。

ちなみに裏も確認すると左後翅(画像では右下翅)だけでなく、前翅の裏面にも油が…
※こちらも黄円で囲ってみました。
で…
先ずは平板の展翅板の両サイドに同幅に切ったコーヒーフィルターを乗せてパールピンで固定するのですが、今回は、ちょうど目の前にティッシュがあったので、これを重ねて代用してみました。
そして、油が滲んだチヨウを裏向きに置きます。
で、この裏向きの理由については後でカキコしますね。

さぁ、これからが油抜きです。
先ず、筆にアセトンを含ませて翅の基部から垂らしていきます。
この時に、油が滲んだ翅だけで終わらせたりすると、後々、処理しなかった羽でシミになったりするので全ての羽で同じようにアセトンを浸み込ませます。
アセトンが翅先へと向かうように垂らすと後の結果が良いようです。
そして…
何故、裏面での作業かと言う理由は、表の面で作業をすると展翅版に上手く乗らなかったり、筆先で翅の鱗粉を落としてしまう可能性があるからです。

画像の左側がアセトンを全体に垂らした状態でですが、この時にアセトンが羽に滲んだ油を溶かし、それと同時にアセトンに溶けた油が下に敷いたコーヒーフィルター(今回はテッシュですが…)へ吸い取られるって事ですね。
そして、その塗布したアセトンが気化してくると右側のような状態になりますが、この状態であっても乾燥は完全ではありません。
特に腹部などは時間を要します。

先にも述べていますが、翅に滲んでいた油はアセトンに溶け、下に敷いたコーヒーフィルター(くどいようですが、ここではテッシュです)が吸い取ってくれていますので、翅にあったテカテカの油は綺麗に抜けて後翅外縁にある斑紋も綺麗に表れています。
大きいものだと、これくらいの処理では間に合いませんが、小さなシジミチョウとかだったら、この方法で十分に処理することが可能です。
ただし、この方法は標本を痛めることなく油抜きができる事を保障するものではありませんので、これを参考に取り組まれる方は、あくまでも自己責任ということで…。

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アミ漬

2015年02月22日 | 雑記(ひまつぶし)
アミ漬(漬けアミ)は小型甲殻類のニホンイサザアミ(Neomysis japonica)やイサザアミ(Neomysis intermedia)を水洗いし、総量の1割強~2割強の塩と1割弱の酒を加え冷蔵庫などの冷所にて漬け込んだもので、ここ有明海周辺では珍味的なモノとしてではなく普通に食されているのです。
人によっては少量の麹や刻んだタカノツメを入れて漬ける場合もある。
が!しかーし…
とにもかくにも、こいつは塩辛い。
ハッキリ言って食べ慣れない人にとっては塩をダイレクトに食っている感じだと思う。
現に、余りの塩辛さから、このアミ漬(漬けアミ)を茶こしで洗って食ったという人もいるほどだが、私たちのような地元の人間にとっては何てことない辛さなのだ。
そして、今年は少しばかり趣向を凝らし…
あるモノと一緒に漬けこんだアミ漬(漬けアミ)がマイブームになっている。
で…
この錯乱坊特製のアミ漬けを箸で20~30匹ほどを一塊として、熱々のごはんに乗せて食べる。
ん~~~
うまーーーーーーい!

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