昨日を そして今日をありがとう

Demain il fera jour.
遠回りして歩きましょう 
素敵な景色に遇えるかも・・・

忘却とは忘れ去ることなり 物忘れはところどころ忘れ去ることなり

2013-02-18 | 小さな旅の思い出
今日は二十四節気の雨水。
空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころといわれます。
庭の水仙も残り雪の間から、顔を覗かせています。



雨水は農作業の準備を始める頃とも言われますが
まだまだ寒く、畑に出る気にはなれません。

暖かい部屋の中で、あったかいコーヒーでを飲みながら
先月出掛けた東京での写真を眺めていました。



「修学旅行で日光の東照宮も鎌倉の大仏様も見たし

家の軒が擦ってしまいそうな電車に乗って江の島にも行ったのに

まだ、皇居に行ったことがない!」


そういう母の言葉に、妹を伴って出かけた旅行でした。

妹たちも、修学旅行で皇居には寄らなかったいうのです。

そういうコースもあるのね、そう思っていました。



ところが・・・

この日、当時のアルバムを引っ張り出して

眺めていると、その中にこんな写真があったのです。



????????

ここに写っている私にそっくりな人は誰?

誰!?

「皇居、行ってるじゃない~!!!」

なんとそこには、若かりし頃の母の姿が ありました。

「あれ?そうだっけ?そういえば、そんな気もするわ・・・」

もう、妹とふたりであきれるやら笑えるやら。

まあ、お蔭で楽しい旅行もできたことだし

いいんですけどね。

60年以上たっているわけですから、忘れることもあるでしょう。

しかし、物心ついたころから、母はそういっていたと思うんですけどね。

物忘れというより、思い込んでいたのかもしれません。


【私のアルバムに貼ってある修学旅行で買った絵葉書】

そして、妹のアルバムも見ようということになりました。

とところが・・・・

妹のアルバムにも、皇居での記念撮影が載っているではありませんか!!!

「ちょっと!どういうこと?あなたも皇居に行っているじゃない!」

「おかしいなぁ~ 全然、記憶に残ってないんだけど。」

もう~母娘そろって、皇居観光の記憶がないだなんて

どういうことかしら。

私は、ちゃんと楠正成の像の前で記念写真をとったこと憶えてますからね。

そう言って、アルバムを開くと

妹が 一言・・・

「お姉ちゃん、NHK放送センターには行ってないって・・・

・・・行ってるじゃん! おまけに、⇒田中星児に会ったって書いてあるけど。」

・・・NHKの歌番組『ステージ101』好きだったわ~♪」・・・

あれれ???

そうだっけ???

そう言えば、そんな気もする・・・

「忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ」

というのは、昔々、大人気だったラジオドラマの冒頭のナレーションだけど

憶えていたい楽しい思い出のはずなのに、ところどころ忘れてしまっているだなんて

お互いに可笑しいやら悲しいやら・・・とほほ・・・

そんな似た者母娘の午後だったのでした。



ヒアシンスの芽も元気に顔を出しました。

寒さに負けないで、ことしも可憐な花を咲かせて下さいね。

あ!忘れてた!なんてことありませんように・・・(苦笑)