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隠し湯のあるホテル~蓼科温泉ホテル親湯にて~

2016-08-15 | 小さな旅の思い出
ホテル前の星降るガーデン



出掛けるときには必ず探すのがお蕎麦屋さんと温泉。

今回は蓼科温泉ホテル親湯に行ってきました。

ホテルの前にある「星降るガーデン」と名付けられた庭の奥にこんな場所がありました。



戦国時代に武田信玄が隠し湯として使ったと言われる場所なのだそうです。

隠し湯とは、封建時代に土地の領主が独占的に利用した温泉の事です。

仏像の奥の岩の割れ目から冷泉が湧き出

開湯400年とも1200年とも言われるている温泉です。

武田信玄が信州攻略の為に作った軍用道路である「棒道」への入り口が近くにあります。

隠し湯とは封建制の時代にその土地の領主が独占的に利用できたという温泉の事です。

戦いで傷ついた馬も利用したと言われているらしいのです。

戦国最強の騎馬隊を持つと言われた武田軍。

戦いで傷ついた馬もこうした温泉で傷を癒したと云われているそうです。

そして、この温泉を利用して90年ほど前にできたのがこの宿なのだとか。



戦時中には帝国海軍の傷病院として負傷した兵士の療養施設として

大正、昭和には多くの文人が温泉保養で利用したそうです。

ホテルの中には図書館があり、オーナーが好んだという岩波文庫がずらりと並ぶコーナーがありました。



そして、ここにやって来た文人たちの紹介もしてあり

ちょっとした博物館のようでした。

山深い渓谷に面した冷涼な空気を味わいながら、連日読書三昧の温泉暮らしなんて素敵ですよね。

永遠に叶いそうもありませんが・・・

さて、夢見るのもそこそこに

お風呂に入って来ました。


畳湯

大浴場は、日本初の特別にお風呂で使えるように造られた畳が敷かれていました。

お風呂で転倒しても危険が無いよう、オーナーが考えられたものなのだとか。

そして、別の場所にある露天風呂「天与の湯」は・・・



長い渡り廊下を下り

谷に面した急斜面に張り付くように建てられた小屋のような建物の中にありました。

タイミングよく貸切!

何とも風情のある露天風呂です。

星空を眺めながら、日本酒でも飲みたいお風呂でした!


標高1,350mの地にある為でしょう、多くの避暑のお客さんで混み合っていました。

それにも関わらず、橋の手前にある駐車場に車を停めようとしていると

スタッフの方が駆けだしてきて、笑顔で丁寧に誘導してくださり

スリッパを並べ、迎えてくれました。

そして、更に驚いたことには

行き止まりの地にある宿という立地もあるかもしれませんが

主要道路からこの宿に向かう1kmほどある道路を歩くホテルの従業員の方が

車が通る度に立ち止まって深々と頭を下げてくれるのです。

そんなスタッフの方々の対応も嬉しいホテルでした。