
2012年10月、肺カルチノイドで突然(のようにみえた)亡くなった、流通ジャーナリストの金子哲雄氏の遺書ともいえる「僕の死に方」です。
金子さんは、自分が病に冒されていることを隠し続けて、亡くなる直前まで仕事をされていました。
流通ジャーナリストとして、著名人として、多くの方に伝えられることはないかと、終末のことを綴られています。
肺カルチノイド、まったく聞いたことのない病名でしたが、がんの一種だそうです。
○○がんと付かないがんは、白血病、肉腫ぐらいしか知りませんでしたが、このような病名もあるんですね。
実は、金子さんは、生前この10万人に1人という確率の「肺カルチノイド」という病名を、多くの人に知ってもらうため、死因は肺カルチノイドとしてくださいとドクターにお願いされていたのです。
診断された時点で、転移もしいて手術、抗がん剤、放射線では治療できない、しかも余命0という状態だった。
この状態で、金子さんはどのような選択をしたのか?
自分だったらどのような選択をするのだろうか?
死に向かうということは苦しむことなのだろうか。
苦しまずに死ぬことはできるのだろうか。
奥様に付き添われた最期の最期の最期・・・
最期を考えることは、今何をすべきかを考えることにつながります。
大切なことを大切にできる人生を歩みたいと思いました。
41歳という若さでお亡くなりになった金子哲雄さんのご冥福をお祈りし、本著を執筆されたことに感謝申し上げます。