グリーンマックスのNゲージ用ストラクチャーキットは、駅ビルから木造建築の商店まで豊富なラインナップとなっており、手ごろな価格でリアルさもあることから、これまで何度も作っております。今回は乗務員詰所と保線詰所というキットを組んでみました。
両方のキットともリリースされてからかなりの年月が経っているロングセラーです。乗務員詰所の方は高校生のときに組んでいましたから、その頃から既に30年以上経過しています。両方とも四角いコンクリ造りの建物を模しており、詰所と称してはおりますが、こうした建物というのは他の用途にも転用がききますので、今回もちょっと用途を変えて作っています。
両方のキットに共通して言えることですが、内側に突き出しピンの跡がかなり残っていますので、丁寧に削ってあげないと後で窓ガラスを接着するときに難儀します。もっとも、四角い建物ですし、組み立てにはそれほど苦労しませんから、後はどう仕上げるかということで、今回は仕上げの習作も兼ねています。
乗務員詰所と保線詰所のうち一棟は白っぽい壁面とダークブルーの屋根、サッシを試そうと思いました。窓のサッシはアルミということで銀色に塗っても良いのですが、鉄のサッシも見かけます。これまで窓枠や鉄の扉に相当する部分は、ダークグリーン(ミスターカラー124番)やこげ茶色などを選んでいました。ところが、昨年の「鉄道模型芸術祭」に出展されていた「日本鉄道模型レイアウト研究所」の展示に「鉄道模型趣味」誌の第一回レイアウトコンテストの最優秀作品がレストアされており、そこに置かれていたストラクチャーの扉などに青色がかったグレー系の色が使われておりました。今回の私の作例の色とは違うのですが、他の方の作品に刺激を受けた私は、いつもと違う色を選んでみよう、となったわけです。
さて、私の乗務員詰所ですが、壁面はミスターカラー311番(FS36622)で塗装しました。この色、本来は米空軍の「ベトナム迷彩」の下面色ですが、私鉄電車のクーラーキセなど、白に近いライトグレーを塗る際に好適な色で、愛用しています。
タイルの目地にあたる部分ですが、スペイン製の水性塗料「ファレホ」のペールグレーブルーなどを薄めて平筆で塗り、乾く前に凸部をふき取る「ウォッシュアンドワイプ」で陰影をつけました。白系の壁の色ですから、あまり暗い色で目地の部分に色を入れますと酸性雨で汚された大理石の建物のように汚い仕上がりとなってしまいますので、かなり薄いグレーでも効果はあります。
青い部分はデッキブルーという第二次大戦のアメリカ艦船に使われていた色で、こちらは手持ちのピットロードカラーのものを用いています。あとはアクセントにシャッターの収納部を赤色に、シャッターは銀色に塗り、つや消しのトップコートでつやを整えてキット付属の塩ビ板の窓ガラスを接着しました。こういった建物ですが、詰所としてだけでなく、道路沿いに置いてステーションワゴンでも並べれば企業の小さな営業所にもなりますのでアイデア次第でいろいろ使えそうです。
保線詰所の方ですが、乗務員詰所と同じように塗り、屋根にプラ材で看板をつけ、壁面にも看板をプラバンで取り付けました。文字は自作のデカールによります。こちらは飛行場の警察詰所という設定です。
以前から南の島の小さな飛行場をテーマに専用線を絡めたセクションを作りたいと思っており、いくつかストラクチャーも組んでおります。米軍お下がりのC-46が島で収穫したフルーツなどを運んだり、DC-3などが少ない旅客を運んでいるのんびりした島の飛行場ですが、一応「国際空港」と名乗っており、空港とその周辺の治安から乗客の保安検査などを空港警察が引き受けていて・・・という設定です。パトカーがキューベルワーゲンなのはご愛嬌です。
保線詰所は二棟入りですので、もう一棟は航空自衛隊の基地にありそうな業務用の小さな建物としました。
薄緑色(旧日本海軍の迷彩色の外舷22号に白などを混ぜたもの)で壁面を塗り、屋根はミスターカラー319番薄松葉色に、扉は第二次大戦のイギリス機の下面色でおなじみのスカイで、窓はアルミサッシということでタミヤエナメルのフラットアルミにしました。タイルの目地部分はファレホのグリーングレイを薄く溶いて墨入れの要領で入れています。入り口ドア横には飛行機プラモデルの残ったデカールから切り出したものをプラ板で作った看板に貼っています。航空自衛隊の基地には、格納庫や管制塔といった大きくて目立つ建物以外にも、さまざまな用途の建物が点在しており、これくらいのサイズの建物も見かけます。大概は入口にそれぞれの部隊のマークなどを掲げており、作例は今は既に解隊された第202飛行隊の尾翼マークを貼っています。航空自衛隊の基地では、建物の色に薄緑色というのはよく見かけるもので、模型で再現する場合には以前発売されていた「城カラー」の青畳色やタミヤカラーの明灰緑色なども使えそうです。建物の横の軽トラックはトミーテックの「カーコレクション」のものをオリーブドラブに塗り替えています。軽トラックは資材の運搬など、自衛隊でもよく使われています。航空自衛隊の基地では、戦車などのキャタピラのついた車輛は基本的に見かけませんので、模型でも武装していない車輛を置いた方がより「らしく」なります。
今回はこのような感じで、ロングセラーのキットで遊んでみました。安価ですので改造のタネに、習作にと今後もお世話になりそうです。車輛以外のNゲージの工作、もう少し続きます。
両方のキットともリリースされてからかなりの年月が経っているロングセラーです。乗務員詰所の方は高校生のときに組んでいましたから、その頃から既に30年以上経過しています。両方とも四角いコンクリ造りの建物を模しており、詰所と称してはおりますが、こうした建物というのは他の用途にも転用がききますので、今回もちょっと用途を変えて作っています。
両方のキットに共通して言えることですが、内側に突き出しピンの跡がかなり残っていますので、丁寧に削ってあげないと後で窓ガラスを接着するときに難儀します。もっとも、四角い建物ですし、組み立てにはそれほど苦労しませんから、後はどう仕上げるかということで、今回は仕上げの習作も兼ねています。
乗務員詰所と保線詰所のうち一棟は白っぽい壁面とダークブルーの屋根、サッシを試そうと思いました。窓のサッシはアルミということで銀色に塗っても良いのですが、鉄のサッシも見かけます。これまで窓枠や鉄の扉に相当する部分は、ダークグリーン(ミスターカラー124番)やこげ茶色などを選んでいました。ところが、昨年の「鉄道模型芸術祭」に出展されていた「日本鉄道模型レイアウト研究所」の展示に「鉄道模型趣味」誌の第一回レイアウトコンテストの最優秀作品がレストアされており、そこに置かれていたストラクチャーの扉などに青色がかったグレー系の色が使われておりました。今回の私の作例の色とは違うのですが、他の方の作品に刺激を受けた私は、いつもと違う色を選んでみよう、となったわけです。
さて、私の乗務員詰所ですが、壁面はミスターカラー311番(FS36622)で塗装しました。この色、本来は米空軍の「ベトナム迷彩」の下面色ですが、私鉄電車のクーラーキセなど、白に近いライトグレーを塗る際に好適な色で、愛用しています。
タイルの目地にあたる部分ですが、スペイン製の水性塗料「ファレホ」のペールグレーブルーなどを薄めて平筆で塗り、乾く前に凸部をふき取る「ウォッシュアンドワイプ」で陰影をつけました。白系の壁の色ですから、あまり暗い色で目地の部分に色を入れますと酸性雨で汚された大理石の建物のように汚い仕上がりとなってしまいますので、かなり薄いグレーでも効果はあります。
青い部分はデッキブルーという第二次大戦のアメリカ艦船に使われていた色で、こちらは手持ちのピットロードカラーのものを用いています。あとはアクセントにシャッターの収納部を赤色に、シャッターは銀色に塗り、つや消しのトップコートでつやを整えてキット付属の塩ビ板の窓ガラスを接着しました。こういった建物ですが、詰所としてだけでなく、道路沿いに置いてステーションワゴンでも並べれば企業の小さな営業所にもなりますのでアイデア次第でいろいろ使えそうです。
保線詰所の方ですが、乗務員詰所と同じように塗り、屋根にプラ材で看板をつけ、壁面にも看板をプラバンで取り付けました。文字は自作のデカールによります。こちらは飛行場の警察詰所という設定です。
以前から南の島の小さな飛行場をテーマに専用線を絡めたセクションを作りたいと思っており、いくつかストラクチャーも組んでおります。米軍お下がりのC-46が島で収穫したフルーツなどを運んだり、DC-3などが少ない旅客を運んでいるのんびりした島の飛行場ですが、一応「国際空港」と名乗っており、空港とその周辺の治安から乗客の保安検査などを空港警察が引き受けていて・・・という設定です。パトカーがキューベルワーゲンなのはご愛嬌です。
保線詰所は二棟入りですので、もう一棟は航空自衛隊の基地にありそうな業務用の小さな建物としました。
薄緑色(旧日本海軍の迷彩色の外舷22号に白などを混ぜたもの)で壁面を塗り、屋根はミスターカラー319番薄松葉色に、扉は第二次大戦のイギリス機の下面色でおなじみのスカイで、窓はアルミサッシということでタミヤエナメルのフラットアルミにしました。タイルの目地部分はファレホのグリーングレイを薄く溶いて墨入れの要領で入れています。入り口ドア横には飛行機プラモデルの残ったデカールから切り出したものをプラ板で作った看板に貼っています。航空自衛隊の基地には、格納庫や管制塔といった大きくて目立つ建物以外にも、さまざまな用途の建物が点在しており、これくらいのサイズの建物も見かけます。大概は入口にそれぞれの部隊のマークなどを掲げており、作例は今は既に解隊された第202飛行隊の尾翼マークを貼っています。航空自衛隊の基地では、建物の色に薄緑色というのはよく見かけるもので、模型で再現する場合には以前発売されていた「城カラー」の青畳色やタミヤカラーの明灰緑色なども使えそうです。建物の横の軽トラックはトミーテックの「カーコレクション」のものをオリーブドラブに塗り替えています。軽トラックは資材の運搬など、自衛隊でもよく使われています。航空自衛隊の基地では、戦車などのキャタピラのついた車輛は基本的に見かけませんので、模型でも武装していない車輛を置いた方がより「らしく」なります。
今回はこのような感じで、ロングセラーのキットで遊んでみました。安価ですので改造のタネに、習作にと今後もお世話になりそうです。車輛以外のNゲージの工作、もう少し続きます。