まずはお知らせから。先日ご紹介した日産パルサーのレース前の風景のジオラマですが、秋葉原YFS様のご厚意で展示させていただいております。他のクリエーター様の美しい作例もございますので、ご覧いただけましたら幸いです。
前回に引き続き、百里基地の話を書く予定でしたが、予定を変更してF1の話をいたします。
日曜日に開催されたF1イタリアグランプリの決勝で、アルファタウリ・ホンダチームのピエール・ガスリー選手(仏)が優勝しました。ガスリー選手にとってはこれが初優勝ということで、おめでとうございます。
今年のF1シーズンは夏にようやく始まり、無観客レースが続いております。今年もメルセデスチームが強く、その中でレッドブル・ホンダチームがようやく一矢報いたレースはあったのですが、イタリアGPは全く違う展開となりました。
イタリアというとフェラーリがまず思い浮かびますが、今季はかなりの不振で、表彰台も遠かった1980年シーズンとまではいかないものの、記憶している限りで1992年のシーズン並みに厳しい戦いとなっています。他にもアルファロメオ(実際はフェラーリに近いのですが)も入賞すらおぼつかない状況で、今年は表彰式で優勝チームを称えるイタリア国歌を聴くことは叶わないかな、と思っていましたが、もう一つのイタリアチームであるアルファタウリがやってくれました。
アルファタウリというのはかつての中堅チーム、ミナルディを祖としており(F1ブームをご存知の方なら、白と黄色と濃紺のマシンにイタリア人ドライバーの組み合わせを覚えている方もいらっしゃるでしょう)、後にレッドブルの傘下に入り、ジュニアチームという位置づけでトロ・ロッソ(イタリア語で赤い雄牛)というチーム名を経て、今年からアルファタウリという名称になりました。ジュニアチームという扱いですので若手選手の育成の場ともなっており、ここから多くのドライバーが「一軍」のレッドブルに、さらに他のチームに巣立っています。既にトロ・ロッソ時代に当時在籍したセバスチャン・ベッテル選手がチームと自身に初優勝を(やはりイタリア・モンツァで)もたらしていますが、アルファタウリにチーム名が変わってから初めての優勝となりました。
ホンダエンジンとのつながりも「一軍」のレッドブルよりも1年早く、この組み合わせは今回が50戦目だったのですが、それに花を添える優勝となりました。ホンダにとっても苦楽を共にしたチームの優勝ですから、レッドブルで復帰後初優勝を遂げた昨年とは別の喜びがあったと思います。
また、ガスリー選手ですが、日本でもレース経験があるなど、日本にもファンが多いドライバーです。昨年のシーズン途中にレッドブルからトロ・ロッソ(当時)に「降格」した経緯もあり、昨年の日本GPでも「逆境にめげずがんばれ」という意味を込めた応援の声が多かった感があります。フランス人ドライバーの優勝が24年ぶりということで、これもまた意外でした。かつてはアルヌー、ピローニ、プロストなどフランス人ウィナーが花盛りだった時期もありました。余談ですが24年前に優勝したのはオリビエ・パニスで、この時のマシンはリジェ・無限でしたので、ここでもまた、日本つながりであります。
日曜日のレースですが、二度のセーフティーカー導入、さらには赤旗中断など波乱の展開となり、それがレース結果に影響を与えたところもあります。いつもの顔ぶれ(メルセデスやレッドブル)のいない表彰台ということで、とても新鮮に映りました。
地元イタリアでは「なんという決勝!」、「ガスリーとサインツjr、なんという最終ラップ」という見出しを掲げ、デッドヒートを終盤繰り広げたサインツjr(ラリーのレジェンド・サインツの子息です)選手も含めて取り上げています。決勝ではマクラーレン・ルノーが2位、4位ということで、低迷していたマクラーレンもこのところ復調の兆しがあり、今後に期待です。
さて、イタリア人と言うとフェラーリ、と思われがちですが、以前読んだ松本葉さんのエッセイで「イタリア人はフェラーリを応援するのは当たり前だけれど、それ以外のイタリア系チーム(1990年代にあったミナルディやスクーデリア・イタリアなどの中堅チーム)も応援する。それはスパゲッティも好きだけどペンネやファルファッレといったショートパスタも好きという心理と同じである」というイタリア人のコメントが紹介されていたことがあります。まさにアルファタウリは「ショートパスタ」ですが、最高の味を提供してくれました。
いつもならイタリアGPと言えばレース後に大勢の観客がコースになだれ込み、表彰式を一緒に祝うわけですが、無観客ゆえそこは寂しいかぎりです。でも、昨日は私を含めてたくさんの視聴者がコースの上でお祝いをしている気分だったでしょう。喜びにあふれた初優勝に乾杯!それから、美味しいファルファッレが食べたいな。
前回に引き続き、百里基地の話を書く予定でしたが、予定を変更してF1の話をいたします。
日曜日に開催されたF1イタリアグランプリの決勝で、アルファタウリ・ホンダチームのピエール・ガスリー選手(仏)が優勝しました。ガスリー選手にとってはこれが初優勝ということで、おめでとうございます。
今年のF1シーズンは夏にようやく始まり、無観客レースが続いております。今年もメルセデスチームが強く、その中でレッドブル・ホンダチームがようやく一矢報いたレースはあったのですが、イタリアGPは全く違う展開となりました。
イタリアというとフェラーリがまず思い浮かびますが、今季はかなりの不振で、表彰台も遠かった1980年シーズンとまではいかないものの、記憶している限りで1992年のシーズン並みに厳しい戦いとなっています。他にもアルファロメオ(実際はフェラーリに近いのですが)も入賞すらおぼつかない状況で、今年は表彰式で優勝チームを称えるイタリア国歌を聴くことは叶わないかな、と思っていましたが、もう一つのイタリアチームであるアルファタウリがやってくれました。
アルファタウリというのはかつての中堅チーム、ミナルディを祖としており(F1ブームをご存知の方なら、白と黄色と濃紺のマシンにイタリア人ドライバーの組み合わせを覚えている方もいらっしゃるでしょう)、後にレッドブルの傘下に入り、ジュニアチームという位置づけでトロ・ロッソ(イタリア語で赤い雄牛)というチーム名を経て、今年からアルファタウリという名称になりました。ジュニアチームという扱いですので若手選手の育成の場ともなっており、ここから多くのドライバーが「一軍」のレッドブルに、さらに他のチームに巣立っています。既にトロ・ロッソ時代に当時在籍したセバスチャン・ベッテル選手がチームと自身に初優勝を(やはりイタリア・モンツァで)もたらしていますが、アルファタウリにチーム名が変わってから初めての優勝となりました。
ホンダエンジンとのつながりも「一軍」のレッドブルよりも1年早く、この組み合わせは今回が50戦目だったのですが、それに花を添える優勝となりました。ホンダにとっても苦楽を共にしたチームの優勝ですから、レッドブルで復帰後初優勝を遂げた昨年とは別の喜びがあったと思います。
また、ガスリー選手ですが、日本でもレース経験があるなど、日本にもファンが多いドライバーです。昨年のシーズン途中にレッドブルからトロ・ロッソ(当時)に「降格」した経緯もあり、昨年の日本GPでも「逆境にめげずがんばれ」という意味を込めた応援の声が多かった感があります。フランス人ドライバーの優勝が24年ぶりということで、これもまた意外でした。かつてはアルヌー、ピローニ、プロストなどフランス人ウィナーが花盛りだった時期もありました。余談ですが24年前に優勝したのはオリビエ・パニスで、この時のマシンはリジェ・無限でしたので、ここでもまた、日本つながりであります。
日曜日のレースですが、二度のセーフティーカー導入、さらには赤旗中断など波乱の展開となり、それがレース結果に影響を与えたところもあります。いつもの顔ぶれ(メルセデスやレッドブル)のいない表彰台ということで、とても新鮮に映りました。
地元イタリアでは「なんという決勝!」、「ガスリーとサインツjr、なんという最終ラップ」という見出しを掲げ、デッドヒートを終盤繰り広げたサインツjr(ラリーのレジェンド・サインツの子息です)選手も含めて取り上げています。決勝ではマクラーレン・ルノーが2位、4位ということで、低迷していたマクラーレンもこのところ復調の兆しがあり、今後に期待です。
さて、イタリア人と言うとフェラーリ、と思われがちですが、以前読んだ松本葉さんのエッセイで「イタリア人はフェラーリを応援するのは当たり前だけれど、それ以外のイタリア系チーム(1990年代にあったミナルディやスクーデリア・イタリアなどの中堅チーム)も応援する。それはスパゲッティも好きだけどペンネやファルファッレといったショートパスタも好きという心理と同じである」というイタリア人のコメントが紹介されていたことがあります。まさにアルファタウリは「ショートパスタ」ですが、最高の味を提供してくれました。
いつもならイタリアGPと言えばレース後に大勢の観客がコースになだれ込み、表彰式を一緒に祝うわけですが、無観客ゆえそこは寂しいかぎりです。でも、昨日は私を含めてたくさんの視聴者がコースの上でお祝いをしている気分だったでしょう。喜びにあふれた初優勝に乾杯!それから、美味しいファルファッレが食べたいな。