工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

秋の夜長に夜行列車の話 MUタイプの寝台車に乗客を入れてみた

2021年11月23日 | 鉄道・鉄道模型
 ブログを少々ご無沙汰にしておりました。本業が多忙だったのと、飛行機の模型でがっつり時間を取られていたのが原因でございます。
 さて、前回のブログですが、食堂車を除いた客車のラインナップについては、グリーンマックスの「寝台急行列車」セットと同じでしたね。もちろん、カトーがこれらの客車を製品化したことは大きいのですが、私も昔はGMキットのラインナップを見ながらああでもない、こうでもないと思いを巡らせており、改めてGMキットの偉大さを再認識した次第です。実は先日も10系座席車の未塗装キットを入手しており、自由形も含めて編成を組んでみようか、などと思っております。
 さて、今回も夜行列車が題材ではありますが、ヨーロッパの寝台車の模型がテーマです。私自身、特に好きな車輌や自分が乗った車輛を中心にHOゲージ、16番の製品を買っておりますが、今回のMUタイプの寝台車も「自分が乗った車輛」としてコレクションに加わっております。
 MUタイプの寝台車というのはヨーロッパで1970年代に登場した一等寝台車で、線路と直角方向に寝台を配置しており、そのあたりは日本のオロネ25に近い形ですが、オロネ25が一人分の個室となっているのに対し、こちらは最大三段まで、各部屋に寝台を設置することも可能となっています。
 私はかつて二度、この車輛で一夜を過ごした経験がありますが、思い入れもございまして、HOゲージで買ってみようとなったわけです。こうしてフランス・ジュエフ製のMUクラスがやってまいりました。購入したのは2007年のことで、モデルバーンさんで買ったものです。この製品、内部が「夜姿」となっており、寝台をセットしていない客室から二段に寝台を設置した客室もあり、モデラーにとってはこれで遊び倒しなさい、と言われているようなものでございます。

寝台車の乗客の人形については、プライザーから発売されておりまして、いろいろなポーズを取っておりますので、これをベッドの上に置くだけで夜行列車の風情が楽しめるものとなっています。ジュエフの製品ですが、屋根が取り外せるようになっており、さらに内装だけ取り外せますので、好きなだけ手を入れられます。




既に身支度を済ませた人、まだ眠っている人など様々です。
 さて、MUタイプの寝台車が連結される列車というと欧州の国際夜行列車である「ユーロナイト」がありました。ユーロナイトの一等寝台車というと、朝食のルームサービスがあるわけですが、それ以外に到着国の新聞もサービスされていました。外から見ると分かりづらいのですが、通路側の窓の桟の位置に手すりが渡されており、ここに新聞を二つ折りにして「ぺろん」とかけておりました。

私もこれを再現してみようと思い、真鍮線を銀色に塗り、インターネットから落としたイタリアの新聞の画像を真鍮線に巻き付けました。その後、ゴム系接着剤で真鍮線を固定しました。


ちなみに私が乗ったのはフランスからイタリアに向かう列車で、彼の地の新聞は「コリエレ・デッラ・セーラ」が多かったように思います。
なお、ルームサービスの朝食ですが、以前拙ブログでご紹介したとおり、質素なものでした。すべてたいらげてトレイだけ残っているということもあるでしょう。


 もともとMUクラスの模型に人形を入れたのは購入してすぐのことでした。今回、ブログの記事に合わせて改めて手を入れたりしております。立ち姿の人形については、製品の床がかさ上げされていますので、膝の部分で一旦切り離し、縮めることで背を低くしていますが、それでも少々背が高くなってしまいました。
 
 なお、ヨーロッパの夜行列車ではこのタイプの寝台車だけでなく、T2、T3といった個室寝台車がつなげられておりました。それだけではなく、クシェットと呼ばれる簡易寝台車、食堂車、座席車まで含めますと15輌程度の長い編成でした。座席車と食堂車なら何とか手持ちの車輌で間に合いますが、本格的に編成を再現する場合は、いろいろと買い込まないといけないようです。




 

 
 
 


 

 

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